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日銀の利上げは時期尚早 [詩・俳句・エッセー]

 日銀が319日の金融政策決定会合で、マイナス金利の解除を決めた。政策金利を引き上げるのは17年ぶりである。同時に長短金利操作と上場投資信託(ETF)買入の撤廃も決めた。ただし、金融緩和基調を変えることはしないと付言した。


筆者の意見:


①利上げは実質賃金の上昇を見てから


 マイナス金利の解除は金融市場の正常化のためにはよいことだが、筆者は少し早すぎると思う。賃上げで実質賃金が上昇し、ある程度中小企業にも波及したことを確認してからでも遅くはないと考える。


➁金融と財政の連携不足


 日銀は2013年以降異次元金融緩和を掲げて頑張ってきたが、財政のほうの協力が得られず独り相撲に終わった感がある。政府と財務省に対し声を大にして協力を要請すべきであった。アベノミクスの失敗は、財政という第二の矢を放たず、逆に早すぎる消費税増税で景気を冷やしたことにあったと思う。


③インフレにもいろいろある


 日銀はコストプッシュ型とデマンドプル型のインフレを分けて認識している。物価の番人としてさすがだと思う。国内需要が高まって物価が2%程度継続的に上昇する日本を早く見せてもらいたい。


俳句 題: 桜餅


祈り込めおいしゅうなれと桜餅


桜餅は菓子の王様葉も食し



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「予算の無駄遣い」を考える

 


 予算の無駄遣いや財政規律のゆるみに対する国民の批判がいつにも増して高まっている。新自由主義的グローバリズムに汚染され、自由貿易、規制緩和、緊縮財政、小さい政府の流れから、日本維新の会が主張するような競争至上主義、自己責任論、中身に疑問がある「身を切る改革」が蔓延っている。


筆者の意見:


 ①ルサンチマンの戒め


予算の無駄遣いは管理されるべきだが、不況期には政府の財政出動が必須なので、角を矯めて牛(経済成長)を殺すような干渉は控えなければならない。財政支出の一部が万一不正に横流しされたとしても、貨幣は消えてなくなるのではなく、同額の所得は生れている。


 ➁乗数効果考えた支出先の選定


予算を組む際には、経世済民のための緊急性や有効性を見極めることが大事である。歳出の所得創出効果を見ると、歳出は最低でも同額の所得を産むが、有望な技術投資は歳出の何倍にもなる所得を産みだすことができる。要は、国内の供給力を高める支出が良い。


 ③財政破綻論の噓の帰結


財務事務次官が雑誌で警告する財政破綻論の噓は、緊縮財政を正当化し、国民貧困化、国力凋落、インフラ脆弱化、地方衰退、少子化進展、ルサンチマン蔓延などの悪循環に陥り、良いことは何もない。


④国力凋落の結果


 日本がこのまま衰退を続けると、科学技術力凋落、東アジア軍事バランス崩壊、食糧・エネルギー危機、医療サービス弱体化などが起きて、日本は中国の属国になりかねない。


俳句 題: 彼岸花


人生は輪廻転生彼岸花


青空に生命賛歌曼殊沙華


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IMFは古臭い [詩・俳句・エッセー]

IMF(国際通貨基金)は29日、日本経済に関し、物価上昇が来年後半まで2%を超える水準で推移する見込みだとして、金融政策について短期の政策金利を段階的に引き上げていくべきだと勧告した。また財政の持続可能性を確保するため、財政健全化に向けてまじめに取り組むよう指摘した。さらに6月以降実施される所得税の定額減税にも否定的な感想を述べた。


 国際通貨基金は国連の専門機関の一つで、加盟国は189か国、出資金はアメリカに次いで2位である。日本からの出向職員は59名で、副専務理事に元財務官が、総務理事に財務大臣が就いている。2017年の日本への政策提言では、消費税を15%まで段階的に増税するよう勧告している。


筆者の意見:
IMFの融資は、緊縮財政、構造改革、財政均衡を貸出し条件とするもので、対象国の経済成長に役立っていない。


IMFの経済勧告は古臭い古典派経済学の理論に毒され、貨幣観も間違えていて、対象国の経済成長や国民の幸福など眼中にない。


IMFには日本の財務官僚が多数派遣されていて、IMFの勧告には財務省のご意向が100%入っている。したがって勧告内容を政策に取り入れれば、国民の幸福という最高の命題より、財務省の省益が優先されて、失われた30年が40年になる。


俳句 題: 地虫穴を出ず


春園芸ころりと出ずる地虫かな


サラダ菜に虫を見つけた子の叫び


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人手不足 [詩・俳句・エッセー]

3月1日のラジオ「マイあさ」で、「人手不足の改善」について、法政大学名誉教授の水野和夫氏が次のように語っていた。


人手不足の現状


①労働力人口: 1989年の6,978万人をピークに、2012年の6,515万人、2023年の6,925万人と推移した。2023年の増加は主に65才以上の女性の労働参加によるものである。


➁労働力人口の高齢者シフト: 1544才の減少を65才以上の高齢者の増加で補っているのが現状で、肉体労働を伴う基幹労働力の不足は進んでいる。


③労働生産性はドイツの半分: ドイツの人口は8,400万人で、日本の約三分二だが、GDPは今年日本を超えた。ドイツ人の労働時間が日本人より2割も少ないことを考慮すると、日本の生産性はドイツの半分に過ぎない。


人手不足の改善


①過剰生産・過剰サービスの見直し: 衣類の年間生産40億着に対し20億着は廃棄され、食料品も2割以上がロスになっている。人手不足の改善には過剰生産・過剰サービスの見直しが必要である。


➁即日配達の見直し: 物流業界では即日配達にこだわっているが、即日配達希望は1%もない。ドライバー不足の現状から直ちに見直すべきである。


筆者の意見:


①労働生産性の向上: 日本は物的・人的資源が眠っている。人手不足をチャンスととらえ、賃金上昇、消費、投資の増加、経済の成長という好循環を実現しよう。好循環の引き金には政府の積極財政が必須である。


➁少子化を止めよう: 若者が将来に希望を持てる社会を作り、結婚したくてもできない非婚者を減らそう。日本の出生率は1.26だが、出生率0.72を記録した韓国の後を追ってはいけない。


③移民で穴埋めは最悪: 人手不足を移民で解決しようとするのは大間違いである。移民は日本国民を低賃金におとしめ、格差を拡大し、日本をさらに衰退させる。奴隷労働を欲しがる経団連の策略に乗ってはならない。


俳句 題: 東京大空襲


今生の惨禍や東京大空襲


3月や敵機に追われ焼かれけり


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ザイム真理教 [詩・俳句・エッセー]

 森永卓郎氏の「ザイム真理教」を読んだ。内容の要約をお伝えしよう。


財務省は長年にわたって財政赤字を嫌い、黒字を追求してきた結果、日本は重税国家の衰退途上国となった。そこにはカルト教団の教義のようなものがある。


教義1:国債償還の強迫観念
 財務官僚は、国債は償還しなければならないという誤った観念に縛られている。利息はともかく、元本は日本を含めどの国も借り換えでまわしている。60年償還ルールを設け、国債残高の60分に1を歳出に計上しているのは日本だけだ。


教義2:財政均衡至上主義
 財務官僚は、国債や通貨の信認を言い立て、財政破綻論で国民を脅し、消費税などの増税を進めてきた。
 経済成長よりも財政健全化のほうを優先した結果、国民負担率は2010年の37.2%から2022年には47.5%に高まった。いわゆる五公五民である。


正しい財政政策の考え方:

 ①バランスシートで物を見る
 日本政府は流動資産と固定資産を合わせて1,121兆円ある。負債は1661兆円で、資産負債差額は540兆円である。借金のGDP比は102%で先進国ではごく普通である。


➁通貨発行益を考える
 負債のうち国債は987兆円だが、半分以上は日銀が買っている。日銀は政府に子会社だから、日銀が国債を買った瞬間に政府は返済義務がなくなる。すなわち政府は利益を得たのと同じになる。これが通貨発行益である。


③消費税廃止で未来に希望を
 消費税廃止で国民を元気にし、高度成長期の半分でも経済成長路線に戻れば、分母が大きになって国民負担率は小さくなる。


筆者は森永卓郎氏の議論に賛成する。


 俳句 題: 目借時


四次元の水の惑星春うらら


目借時グループホームのおやつ時


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子育て増税 [詩・俳句・エッセー]

政府は少子化対策の財源に充てるため、2026年度から「少子化対策支援金」として、国民1人当たり500円を公的医療保険に上乗せして徴収すると決めた。
 岸田首相は、歳出改革と賃上げにより、国民に実質的な負担は生じない、だから「子育て増税」との指摘はあたらないと述べた。


筆者の意見:


①岸田首相は、国民から「増税メガネ」と呼ばれるのを嫌っていて、「子育て増税」も増税ではないと言い張っているが、そんな屁理屈は通らない。


➁岸田首相の「子育て増税」は、子育て中の世帯への支援のためであって、真の少子化対策にはなっていない。異次元とは名ばかりである。


③少子化を止めるには、未婚の男女が結婚できるような環境整備が必要である。例えば若者の賃金引き上げ、非正規の正規化、将来不安、貧富の格差解消などの対策が考えられる。


俳句 題: 霞


霞濃し悪童連のかくれんぼ


雪舟の霞色濃き水墨画


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移民制度に物申す [詩・俳句・エッセー]

 出入国在留管理庁の発表によると、2022年6月現在の在留外国人は296万人で、移民数は世界で4位である。内訳は表のとおり。


在留資格

人数 万

説明

筆者のコメント

永住者

114

永住者、定住者、それぞれの配偶者を含む

異論はない

技術者等

30

技術者、経営者、教育者、知名人、国際業務担当者など

留学生

26

岸田首相は獲得に力を入れていて、学費支援で日本人学生より優遇している

日本人学生にもそれ以上の支援をするべきである。

技能実習

32

最長5年間働きながら学ぶ制度で1号と2号があった。

実態は労働奴隷で、失踪が相次ぎ廃止に追い込まれた。

特定技能

特定12産業分野に相当の知識・経験を持つ一号と、熟練技術を持つ2号があり、2019年に創設された。

技能実習制度から移行を予定したもの。2号になると家族帯同が許される。

育成就労

検討中

20242月政府は新たに育成就労制度を設けることを決定。技能実習と同じ職種で、期間を3年、12年で転籍も可とする予定。

技能実習の焼き直しで、産業界の要望を丸呑みしたもの。特定技能への予備軍を育てることになるが、労働奴隷化が心配。



筆者の意見:


①育成就労制度新設に反対
自民党が最近「育成就労制度」を検討している。新たな労働奴隷の導入にならないか心配である。
移民の制限に動いているヨーロッパとは逆な移民拡大政策は間違っている。


➁労働力不足の対策
少子高齢化による労働力不足は、移民依存でなく、政府の正しい経済財政政策で解決すべきである。外国の安価な労働力を欲しがる経営者団体には、代案を示して説得してほしい。


③積極財政が必要
労働力不足をチャンスととらえ、リスキリングなど人への投資とロボットなどの省人化投資を拡大し、積極財政により賃金が上昇する高圧経済を実現すれば、日本人を豊かにし幸せにする国づくりができる。


 俳句 題: 春風

風やさし水面の波紋鷹鳩に

白いひげ吹き抜けてゆく春の風



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日本が経済成長できないワケ [詩・俳句・エッセー]

 週刊現代が最新号で、日本が経済成長できないのは、「政府と日銀」のせいとする見方があるが本当か?逆にその見方が日本経済をだめにしているのではないか、という下記の記事を書いた。

2023年の「1人当たり名目GDP」(ドル換算)は、2000年との比較で、アメリカ、ドイツ、カナダは22倍、フランスは19倍、イタリアは18倍、イギリスは16倍だが、日本のみが09倍であった。

だが、政府にできることは、規制改革などで、その条件整備を行うことだ。日本人が謙虚な姿勢で他国に学び、絶え間ない果敢な挑戦と「もがき」でアニマルスピリットを取り戻した時こそ、日本の経済成長と日本再生が始まるはずだ。

筆者の意見:

①財政健全化主義の一辺倒はダメ

多くのジャーナリストはグローバリストで、多くの政治家、官僚、経済学者も同じである。
彼らは、政府は民間の邪魔をせず、規制改革、構造改革などで民間がコスパを高めて競争に勝った時だけ経済は成長すると信じている。経済が絶好調の時はそれでよいが、横ばい期やデフレ期には大間違いである。

➁政府支出はGDPの構成要素

GDPを支出面から見た国内総支出は、消費+企業投資+政府支出+貿易収支(輸出-輸入)の和で、これが総需要である。民間が弱っているとき政府が積極的に財政支出をすることで、総需要を高め、高圧経済と明るい未来をもたらすことができる。

③民間の尻叩きとお願いだけではダメ
 財政をふかすことで、潜在供給能力を100%発揮させ、さらにそれを増強して潜在GDPを増やすことが日本復活につながる。これは政府にしかできない仕事である。政府の役割を過小評価してはいけない。少なくとも、民間の尻叩きとお願いだけではダメだ

俳句 題: 温暖化

12月季語が驚く夏日かな

俳人が戸惑う地球の温暖化

温暖化止めよ冬虫夏草よ


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日本経済のあるべき姿 [詩・俳句・エッセー]

 


1月29日のラジオ「マイあさ」で第一生命経済研究所の長濱利廣氏が「日本経済のあるべき姿」に付いて次のように語っていた。

 日本は昨年のGDPでドイツに抜かれて4位に後退した。経済の長期停滞で企業の海外流出が続き、国内の経済活動が振るわなかった。

 企業の海外流出の原因は、①円高、➁高い法人税、③経済連携協定の遅れ、④労働規制、⑤環境規制⑥エネルギーコスト高の六つで、産業の六重苦といわれている。

 現在①~③はやや緩和されたが残りは未解決で、今後は原発再稼働、技術投資の促進、工場の国内回帰などの取り組みが必要である。なお、今後は「購買力平価ベースの一人当たりGDP」をパフォーマンスの指標に採用するのがよい。(筆者もおおむね賛成)

筆者の意見:
①規制緩和、官から民へ(民営化)、小さい政府、自己責任、緊縮財政等の新自由主義的な政策はもはや世界のどの国もやっていない。経済が長期に停滞する日本こそ早急に転換すべきだ。
➁競争の激しい先端技術分野のうち、リスクが大きいが成功すればリターンも大きい技術については、民間任せにせず政府の大胆な投資が望まれる。
③円安の現在、海外流出工場の国内回帰はチャンスである。政府は移転経費の8割の補助金を出しても将来のためになると思う。



 俳句 題: 鶏の卵



朝飯に生れたてなる寒卵


蕗みそをおともに卵かけご飯 



 



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日本経済復活のシナリオ [詩・俳句・エッセー]

 日本政府は30年間も失政を繰り返して、世界で唯一経済成長せず、人口が減少する衰退国家を作った。


「失われた30年」を脱するには下表のような、当たり前なマクロ経済運営が必要である。


要するに、目的の取り違えや貨幣観の誤りを正し、政府にしかできない仕事を放棄せず、不況期の増税や緊縮財政をやめるだけで、日本は復活する


失われた30年解決.png


俳句 題: 橘


カタカナのカラタチの棘や冬構


裏庭のたわわな蜜柑人気なし



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「失われた30年」のカラクリ [詩・俳句・エッセー]

 日本政府は30年間も失政を繰り返して、世界で唯一経済成長せず、人口が減少する衰退国家を作った。


そのカラクリは下表のとおりで、目的の取り違えや貨幣観の誤りが致命的である。主犯は小さな省益を最優先した財務省である。


 


財政均衡を至上目的とした(目的の取り違え)

                                                         l

歳出改革・財政健全化を志向(貨幣観の誤り)

                                                          l

民間活力減退・経済減速・歳入(パイ)減少

                                                           l

歳出増加圧力・歳出改革・パイの奪い合い

                                                           l

財政赤字増加・国債残高膨張(30年間、悪循環の繰り返し)


 


 俳句 題: 氷


凍り付く朝の札幌雪まつり


凍滝や猿は子猿を遊ばせり


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予算案の課題 [詩・俳句・エッセー]

 1月8日のラジオ「マイあさ」で、令和6年度予算案の課題について、日本総合研究所の河村小百合氏が次のように語っていた。


 予算総額は112兆円と今年に次いで過去2番目の規模となった。うち国債関連費は27兆円で、内訳は国債償還費が17.5兆円、利払い費は2兆円増えて9.5兆円となった。日銀のゼロ金利政策の見直しで、今後も利払い費増加が懸念される。


 これからは、㋐歳出削減に努め国債依存を減らして、次の世代に負担を先送りしない


㋑税の公平性を保つため、法人税特別措置法や、金融所得分離課税の減税などを見直すこと


 筆者の意見:


①国債は次世代へのツケではない
国債の発行は
政府の貨幣発行であって、国の借金でも次世代へのツケでもない。企業や家計の借金と違って、返す必要はなく借換えでよい、だから政府は財政破たんしない、積極財政で日本を救おう。


➁法人税等の増税には賛成
不況期の積極財政による高圧経済を見越して、法人税の累進税率アップ、法人税特別措置法の撤廃、金融所得分離課税による金持ち優遇減税の廃止に賛成。


 俳句 題: どんど焼き


ゆかりある先祖の霊やどんど焼く


あの人を目で追う河原のどんど焼き



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岸田内閣の移民解禁 [詩・俳句・エッセー]

 日本の在留外国人数(移民数)は2023年6月現在296万人、前年比20万人(7.3%)増となっていて、日本はすでに世界第4位の移民大国である。

岸田内閣は産業界の要望を受けて、「特定技能1号・2号」の移民受け入れ拡大を画策している。外国人留学生30万人計画もあって、2050年には外国人の人口比は10.2%になると見込まれている。

 移民必要論の検証:

岸田内閣の移民推進論

筆者の反論

少子高齢化社会では移民の労働力は必要

少子高齢化問題は移民依存でなく、政府の正しい経済財政政策で解決すべき。

国内の低賃金・重労働問題を解消し雇用のミスマッチを是正しよう

国民を豊かにするには経済成長は必須だが、経済成長するには移民の消費と労働が必要

移民には頼らず、賃金上昇と人への投資で生産性と供給能力を向上すべきだ

企業の国際競争力向上のため高い技術と安い労働力が必要

移民に頼ると安い労働力と安い賃金に依存する経営となり、デフレを長引かせ、国際競争力も向上しない

移民は多文化共生に役立つ

安い労働力を求めると、犯罪大国、レイプ大国への道につながる。先行事例に学べ

 

俳句 題:新年

新玉の追羽根の音はずむ声

一年の偽を追い払へ除夜の鐘


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好調なアメリカ経済 [詩・俳句・エッセー]

 アメリカの7~9月期の経済成長率はプラス5.2%と好調で、5期連続のプラス成長になっている。

好調の要因は

FRBの利上げ政策でインフレ抑制に成功したこと、

➁労働参加率が上昇して、多様な働き方が広まり、労働市場の柔軟性が増したこと、

③個人消費がいまだに旺盛なこと、

④ウクライナへの武器供与等で国防産業の需要が激増したことである。

来年予想される景気減速局面では、金利引き下げを交えながら軟着陸できると思われる。

 

筆者の意見(日米対比):

①なんでもアメリカの後追いするくせに、経済・財政・金融政策ではマネができなかった。財政均衡至上主義に毒されてまともな積極財政に失敗したため、GDPは米国の6分の1に沈んだ。

➁輸入物価高騰に起因するコストプッシュ型インフレと、目標たるべきデマンドプル型インフレを分けて管理する知恵を持つべきである

③日本のGDPに占める輸出の昨年の割合は18%。ドイツ44%、韓国47%から見ると日本は必ずしも貿易立国ではない。逆に言うと国内需要のポテンシャルは大きい。だから内需を育てる政策が望まれる。

④アメリカから売りつけられる何千億円もする武器については、国内で設計生産できるよう全力を注いでもらいたい。

 

俳句 題: 年の暮

年用意家族の絆戻るとき

紅白を見る約束はどうしたの


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デジタル庁への期待 [詩・俳句・エッセー]

 2021年9月に設立されたデジタル庁は、河野太郎デジタル大臣のもと、職員数730人態勢(2022年4月現在)で活動している。設立早々、マイナンバーカードの誤登録や、健康保険証廃止の問題で揺れているが、徐々に正常化に向かっていると思われる。


筆者の意見:


①デジタル化先進国のデンマークでは、20年も前に取り組みを始めて、民間と公的機関のやり取りは全て電子化されており、パスポートは24時間受け付け即時発行されている。日本はデンマークに学ぶべきである。


➁日本はマイナンバーカードの普及が遅れているが、パスワードのわずらわしさやセキュリティ問題を改善するため、顔認証システムなど先端技術の導入が必要である。


③デジタル庁を省に格上げし、年5千億円程度の予算を大幅に増額し、職員の増員と増強を図るべきである。


④日本のキャッシュレス決済システムは、クレジット式、プレペイド式など何百とあり、統一感がまるでない。ソフトの制作維持管理に莫大なコストがかかっていて、生産性向上とは程遠い仕組みになっている。これも自己責任、小さい政府を志向する新自由主義の帰結と思う。デジタル庁の関与で3つ程度に統合してもらいたい。


 俳句 題: クリスマス


クリスマス今日も戦のある地球


二千年前のキリストしのぶ夜



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中国の資本主義 [詩・俳句・エッセー]

中国の資本主義


 中国経済は深刻な不動産不況と、大幅な輸出の減少でいま危機的な状況にある。特に地方政府が抱える財政赤字は膨大で、このままでは債務不履行の発生は避けられないという。


 中国からの輸入が減少すると、日本の素材産業の業績が悪化する恐れがあり、他人事とはいえ心配である。


筆者の意見:


①日本化の回避:日本の失われた30年は世界的に認識されており、当然中国もジャパナイゼーションを回避する知恵を持っていると思う。


➁国の財政支援:北京政府は地方政府を救済するため、不動産市場に円換算20兆円以上の財政支援を実行するという。日本がバブル崩壊の後処理に失敗したのを学習したのだろう。


③ソフトランディング:中国は2008年のリーマンショック時に、米国に次ぐ大規模な財政支出を実行し、影響を軽微に抑えた経験がある。あの時日本はわずかな財政支出しかやらず、世界で一番GDPの落ち込みが大きかった。アメリカの不始末で日本が一番泥をかぶるなんて泣ける。


④資本主義の活用:中国は社会主義の国なのに、一帯一路で大きな市場開拓をするなど資本主義をうまく活用している。社会主義の対立概念は自由主義である。だから中国にないものは自由である。


 俳句 題: 咳


咳をしてチラ見されたりコロナの世


咳を止め顔赤くなる会議中



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エンゲル係数 [詩・俳句・エッセー]

エンゲル係数は、家計の消費支出に占める食料費の割合を示す指標である。数値が高いほど暮らしが貧しことを意味する。


日本の2022年9月から2023年8月までの1年間の平均値によれば、日本のエンゲル係数は29過去43年間で最も高い数値となった。


エンゲル係数上昇の背景には、食料品価格の高騰はあるが、国民の貧富の格差拡大の影響が大きい。


過去の推移を見ると、2001年に23%、消費税の増税の度に上昇してついに29%に達した。


主な先進国の最近のデータでは、アメリカ16%、ドイツ18%、フランス24%、イタリア27%となっている。


筆者の意見:


  財政均衡至上主義をやめ、不況時には積極財政をやって経済成長を実現し、国民の可処分所得を増やすこと


  経済成長せずに歳出改革や財源探しで、少ないパイの奪い合いをやらせるのは破滅への道


  消費税ゼロか、少なくとも食糧品の消費税はゼロ


  輸入食料品を減らすため、農業関係予算を増やして、現在38%の食糧自給率を高める


 俳句 題: 枯れ尾花、芒


落葉松の林の先は芒原


火口湖を覗き見ている夕芒


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消費税の破壊的な影響 [詩・俳句・エッセー]

この図は、国際通貨基金(IMF)が2023年10月に、日本の実質経済成長率のデータをまとめて発表したものである。失われた30年が一目でわかる。



 2023-11-28 .png



この表は、消費税増税の軌跡とその破壊的な影響について筆者が作成したものである。失われた30年の原因がわかる。



西暦 年

実質成長率%

消費税の軌跡

消費税増税の破壊的な影響

1989

4.86

4月1日 3%

竹下登内閣の末期に消費税3%が新しく導入されたが、日本がまだ元気だったので影響は軽微だった。

1990

4.89

 

1996

3.13

4月1日 5

橋本龍太郎内閣が1月に誕生して、4月に消費税を5%に増税した。バブルが崩壊して不良債権が積み上がった中で、増税は致命的であった。結果、マイナス成長が続き失われた30年が始まった。

1997

0.98

 

1998

マイナス1.27

 

1999

マイナス0.33

 

2013

2.01

 

2012年12月に成立した安倍晋三第二次内閣で、アベノミクスを宣言し当初は好調であったが、増税を甘く見て14年に8%にしてからすっかりダメになった。

2014

0.30

4月1日 8

2015

1.56

 

2016

0.75

 

2018

0.64

 

安倍総理は、財務省の増税要求に、2度にわたり抵抗したが抗しきれず、19年10月に10%増税をし、日本を壊した。

2019

マイナス0.40

10月1日 10

2020

マイナス4.24

 



筆者の意見:



   財務省は財務真理教に罹患し財政均衡至上主義に陥っており、デフレの病理を甘く見ている。



➁デフレ期に緊縮財政をやって、世界で唯一経済成長しない国、格差が拡大し犯罪が多発する国を作ってしまった。



デフレ期には国債を財源にして機動的な財政運営をすべきである。唯一気を付けることは、過度のインフレにならぬよう管理することである。


  消費財を廃止する以外に日本再生はない。


 



俳句 題: 狸



 子宝の狸の一家は隣組



狸の子電車の音は子守唄


1

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補正予算の財源 [詩・俳句・エッセー]

 11月20日のラジオ「マイあさ」で慶大教授の土居丈朗氏が「補正予算の財源」に付いて話していた。令和5年度の補正予算は13.2兆円で、7割は国債に依存している。物価上昇が進む日本において、大企業への補助金が過剰になると建設需要を刺激してさらに物価上昇を煽る心配がある。財政の閉じ方を模索すべきである。

筆者の意見

  土居丈朗教授は緊縮財政・財政健全化至上主義者として有名で、財務省の覚えめでたい方である。教授は需要の低迷による景気後退と、輸入物価高騰によるコストプッシュ型の物価上昇が同時に起こるいわゆるスタッグフレーションの対処法について無頓着である。

  物価上昇は、コストプッシュ型の外来の物価上昇と、国内需要の多寡がもたらす物価上昇(または下落)に分けて対処する必要がある。コストプッシュ型の分は終息するまで補助金でしのぐとともに、輸入依存を下げる投資が必要である。

  国内需要がもたらす物価上昇(または下落)については、おおむね2%程度が定着するまで国債を財源にして機動的な財政運営をすべきである。唯一気を付けることは、過度の物価上昇にならぬよう管理することである。

  土居教授が言う過剰な補助金で物価上昇を煽るというのは、需要総量の予測の問題で、中長期的な需給ギャップの管理は大事である。日本はまだ20兆円超のデフレギャップを抱えているので、まだ、積極的な財政支出が必要である。

 

俳句 題: 労働

労働の価値を高める投資かな

ほくほくの焼き芋腸は動き出す


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ゼロゼロ融資の回収 [詩・俳句・エッセー]

 コロナ下で導入された中小企業向けの無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」で、政府系金融機関が実施した融資額は総額19兆円であった。22年度末の貸付残高は14.3兆円、件数は98万件に上る。うち回収困難な不良債権は1.7兆円、総額に対する比率は6%と見込まれている。

 筆者の意見:

   不良債権の処理:
回収不能の融資金は政府の負担となるが、国民負担ではない。政府が、負担先行、成長実現というマクロ経済の好循環の中で回収すべきものである。

   企業の新陳代謝:
倒産防止の支援金は却って企業の新陳代謝を阻害するという意見があるが、好況期はともかく、不況期や危機の際には支援を渋ってはならない。

   債務者のフォロー:
コロナ禍などの危機対応には人手が要る。国や地方の公務員を増やして債務者のフォローを手厚くすべきである。貨幣観を間違えて財政均衡至上主義になると、どうしても小さい政府や自己責任を追及する社会になる。

  ④悪質業者への対応:
 経営難のの飲食店などを格安で買いたたいて、転売で大儲けをたくら む悪質業者がいる。
 性善説をやめ、公務員を大幅に増やして悪質業者と戦ってほしい。貨幣観を是正し緊縮脳を払拭すれば解決は容易である。

 

俳句 題: 震災忌(100年前の91日の関東大震災)

民族の隠したき罪震災忌

移民とは禍の元震災忌


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科学博物館の運営費交付金 [詩・俳句・エッセー]

 国立科学博物館がクラウドファンディング(CF)で目標の1億円を大きく上回る9.2億円の寄付金を集めた。CFで集めた金額としては過去最大だという。


科学博物館は標本や資料など500万点以上保管している。2001年に独立行政法人化して以降、国から支給される運営費交付金は十分とは言えず、いわゆる「地球の宝」の管理に苦心していたという経緯があった。


筆者の意見


  科学博物館は国の宝:
科学博物館は世界で唯一2000年も続いた日本の貴重な文化財を預かる施設である。政府は運営費交付金をケチって「地球の宝」を壊してはならない。


➁供給能力の維持増強:
 政府の歳出改革は必要だが、文化財保護などにかかわる「ヒト・モノ・カネ」を毀損するような緊縮財政をやってはいけない。これは公共投資を削って国の供給力を損なう悪政と同罪である。


③貨幣観の是正:
 運営費予算化の際、財務省はPB黒字化目標に縛られて財源論を持ち出して、大ナタを振るってくる。しかし、財源である国債は貨幣発行であって国や国民の借金ではなく、返すものでもない。デフレ期には特に国債を財源にして機動的な財政運営をすべきである。唯一気を付けることは、過度のインフレにならぬよう管理することである。


目標インフレ率2%の意味
 直近のインフレ率は2.7%程度になっていて、一見目標を超えているように見えるが、これはコロナ禍や戦争により資源価額が高騰したためである。このコストプッシュ型の外来のインフレによる分を差し引いて、需要牽引型の国内インフレ率(直近0.5%程度)に着目する必要がある。なお、外来インフレは終息するまで補助金でしのぐとともに、輸入依存を下げる投資が必要である。


 俳句 題: 月(10日夜・とうかんや、陰暦1110日の月)


幾たびも「月は出たか」と聞かれけり


10日夜茗荷の束を叩く音



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失われた30年を考える [詩・俳句・エッセー]

ChatGPTに次の質問をしてみた。:「日本の失われた30年という経済の低成長の原因は何ですか。これは世界で唯一であり、人口減やグローバル化だけでは説明できません。」


ChatGPTは「日本の経済の低成長は、次のような複合的要因で起きています。」と回答。詳細は下記。


 

ChatGPTの回答

筆者の意見

人口の減少と高齢化:
 労働力減少や社会保障への負担増による制約

人口減少は衰退の原因ではない。生産性向上投資によって補える。
社会保障費増は需要の創出をもたらす

技術革新の遅れ:
 新しい産業や技術の導入不十分

政府がデフレという病を放置し、民間投資を誘発しなかったせいである。土俵づくりの失敗

企業の保守性:
 新しいビジネスモデルや市場への挑戦不足

前記と同じ

労働市場の柔軟性の欠如:
 終身雇用の文化が残っていて挑戦不足

前記と同じ。さらに、リスキリングなど、政府が労働の流動性を高める政策を怠ったせい

官僚制度と規制:
 煩雑であり、新ビジネスの展開が困難

規制緩和は重要だが、インフレ期にはよくても、デフレ期には悪循環のもとになるので要注意

金融政策の限界:低金利政策が続き金融政策の余地が乏しい

日銀が低金利政策から離れられないのは、政府の緊縮政策のせい。
積極財政で円安も低金利も解決可

国債の増加:
 財政赤字が続き国債が膨らんでリスクが大きい

国債は貨幣発行であって国の借金ではなく、返すものでもない。
好景気が続けば自然に減る

グローバル競争の激化:
 新興国との競争激化で競争力が低下

過度のグローバル化は国際金融資本の謀略により押し付けられたもの。
今見直しの動きがある


筆者の提案:


  マクロ経済政策の目的の再確認:
「国民を豊かにし、幸せにすること」が最上位目的である。下位目的である「財政均衡」を間違って最上位目的にすると失われた30年が50年になる。


  貨幣観の是正:
国債は貨幣発行であって国や国民の借金ではなく、返すものでもない。デフレ期には国債を財源にして機動的な財政運営をすべきである。財源論で時間を空費する余裕はない。


  デフレとインフレに正しく対応:
不況期には政府が国債を出して積極的に財政支出をし、デフレギャップを埋めること。好況期にはインフレ抑制のため歳出削減や増税をして緊縮財政をすること。この二つを上手に使い分けてれば、30年間の長期停滞を脱出できる。


  大規模、長期、計画的
10年程度の長期にわたって、公共投資や災害対応投資などの政府支出計画を公表し毎年更新すること。財政は大規模、長期、計画的が重要で、民間投資の呼び水になる。


 


俳句 題: 文化の日


文化の日弁当彩る海のもの


湯気の立つほうとう囲む文化の日


焼きそばの売上競う文化祭


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将来不安の解消のため所得倍増計画を [詩・俳句・エッセー]

 10月23日のラジオ「マイあさ」に白井さゆり慶大教授が「日米インフレの行方と金融政策」について話していた。日本のインフレ率は8月の3.3%から9月には2.7%になった。2.7%の8割は輸入価格の高騰によるもの。需要牽引型のインフレ率は0.5%程度で国の目標2%には及ばない。少子高齢化が進む日本では強い需要は望めないので、インフレ目標2%に固執せず、0.52.5%のように幅を持たせたらどうかと提案していた。


筆者の意見:


  安易なあきらめ:簡単に2%目標をあきらめてよいのだろうか。政府に提言できる立場の専門家にしては情けない。


  将来不安の解消:需要が弱いのは国民が将来不安を感じているからである。経済が継続的に成長する社会を作るのは政府の責任であり、政府にしかできない仕事である。


  需要の創造:技術投資、災害対応投資など需要の種はいくらでもある。
好況になるまで、政府が財政支出で需給ギャップを埋める需要喚起策を施すべきで、今こそ所得倍増計画が必要。


  地球環境保護:経済成長が続くとCO2の排出などの環境問題が発生するが、成長の余禄で環境保護の投資をすれば良い。


 俳句 題: 秋澄む


石仏の前掛け白く秋澄めり


江の島の展望灯台秋澄めり



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デフレ脱却の条件 [詩・俳句・エッセー]

 10月13日のラジオ「マイあさ」に東大教授の渡辺努氏が「デフレ脱却の条件」に付いて話していた。デフレ脱却の条件は、①需給ギャップ➁物価指数③GDPデフレーター④実質賃金の数値で判断される。今はインフレとデフレが混在している時期で、特に④の実質賃金の上昇が遅れている。物価上昇2%、実質賃金上昇3%の実現を目標に、労働組合に春闘を頑張れと述べた。


 筆者の意見:①労働組合に丸投げする話ではない。➁デフレ期には政府が需給ギャップを埋める財政支出が必要であるが、財務省への忖度のせいか、学者でこれに言及する人はいない。③確かにインフレとデフレが混在しているが、インフレは資源価格高騰による外来のインフレと、需要牽引型の国内インフレに分けて対策する必要がある。④外来インフレは終息するまで補助金でしのぐとともに、輸入依存を下げる投資が必要である。


俳句 題: 天高し


天高し木陰に憩う牛の群れ


敗戦のトンネルを出て空高し


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円安の是正策  [詩・俳句・エッセー]

 円安が止まらず、一時1ドル150円まで再び下落した。この円独歩安は、日本経済の基礎的条件を反映している。

原因は、①輸入物価高騰による貿易赤字の増大、

➁米国の景気過熱による日米金利差の拡大

③日本の景気停滞によるマイナス金利の継続である。

筆者の意見:

①海外資源への依存度を減らすため、エネルギーや食糧への投資を増やす。原発再稼働や新増設も選択肢になる。

➁米国の景気減速による利下げを待つような消極策では日本の復活はない。

③為替の管理は日銀ではなく、本来は政府の仕事である。1ドル110円程度の為替を実現するには、政府が積極財政を行って持続的に成長する高圧経済を構築するしかない。

 

俳句 題: 故郷

廃屋となりし故郷秋の風

遠くより思ふ故郷霧の中


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構造的賃上げの十分条件 [詩・俳句・エッセー]

 政府は労働市場の三位一体改革として、①学び直し、➁職務給の導入、③転職促進により、構造的賃上げの実現を目指している。


筆者の意見:


  賃上げには生産性向上が必要だが道筋が示されていない


➁個別企業に自己責任を強い、お願いベースで賃上げを実現しようとしも、30年にわたる沈滞は克服できない。


  財政も含めて、土俵を作り、環境を整えるのは政府にしかできない仕事である。


筆者の提案:


  政府が積極財政を進めて高圧経済を実現すること。生産性は自然に上がる。


➁政府の30年にわたる財政政策の失敗について、日銀、経団連、メディア等は失政の責任追及の声を上げること


③新自由主義を脱却し、小さい政府から大きい政府へ、店じまいから積極的関与へ転換すること(中国のような権威主義国家のいいところだけ真似すべき)


俳句 題:夜店


銭握る少年の目や夜店の灯


遠い日の金魚すくいや友はいま


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デフレギャップ解消の政府発表はうそ [詩・俳句・エッセー]

 政府は19日、今年の国内需要超過が年率1兆円になると試算を発表した。この発表には、需要不足(デフレギャップ)は一応解消したので財政支出の規模を正常化したいという緊縮財政派の意向が働いている。


一方、第一生命経済研究所の長浜氏によると、デフレギャップは過小評価の可能性があり、2%のインフレ目標を達成するにはGDPの4%程度、額にして20兆円程度の財政支出が必要ではないかと発言している。


筆者の意見:


①デフレ脱却に何回も失敗してきた日本の財政政策を考えると、デフレギャップ分はもちろん、それにいくらか上乗せした額を、好況になるまで政府が支出を継続する必要がある。


➁政府の発表には、需給ギャップを小さく見せたいという力が働いている。例えば、潜在GDPの定義を、最大概念の潜在GDP(供給力の天井)から、過去の平均GDPに定義変更をした。これは緊縮財政のためとは言え、正しいマクロ経済政策の妨げになる。


10年程度の長期にわたって、公共投資や災害対応投資などの政府支出計画を公表し毎年更新することを期待する。財政は大規模、長期、計画的が重要で、民間投資の呼び水になる。


 俳句 題: 秋の雲


友と立つ富士見の丘や羊雲


留まらず移りゆくもの秋の雲



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経団連は庶民の敵 [詩・俳句・エッセー]

経団連は庶民の敵

 経団連が、9月11日、少子化対策など社会保障財源として、消費税の引き上げが“優良な選択肢”だと提言した。

 7月の調査で、実質賃金は前年同月比2.5%減、6か月連続マイナスという発表があったばかりのこの時期にである。

筆者の意見:

①消費税は庶民にとって逆進性があり公正性を損なう税制である。

➁経団連は消費税増税と法人税減税をセットで、ごり押ししており身勝手である。

③企業にとって消費税増税は消費の冷え込みで業績悪化につながるはず。経営者はデフレのほうが楽なのだろうか?

④輸出企業は消費税増税により、輸出還付金を沢山受け取るが、庶民から見て納得できない。

 

俳句 題: 彼岸花(曼殊沙華)

曼殊沙華命を燃やす二倍速

青空に生命賛歌曼殊沙華

世の中は嘘八百や曼殊沙華

腹中に蔓延る「あやつ」彼岸花


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財政破綻論者の脱成長論を斬る [詩・俳句・エッセー]

 先日の朝日新聞「多事奏論」欄に編集委員・原真人氏が「今こそ小日本主義」の記事を出し、岸田政権は、防衛費や少子化対策に対し無謀なバラマキをやって財政破綻や円暴落リスクを高めていると書いている。


筆者の意見:


①財政破綻論者は完全論破されてずいぶん減ってきているが、原真人氏は貨幣の機能をまるで理解しようとせず、新聞という公器を使って読者を惑わせている。


➁石橋湛山が唱えた小日本主義は、戦前の好戦的な軍部をいさめたもので、国民を豊かにするマクロ経済政策に異を唱えたものではない。


③他国が経済成長している中で、日本だけ世界で唯一30年間も経済停滞を続けることは、国民への裏切りであり政府の不作為である。


④脱成長論は敗北主義者の言説である。国民を豊かにし、格差を是正して自殺者を減らし、財政再建を果たし、安全保障を確保し、国際社会で一定の役割を果たすには経済成長を継続するしかない。


⑤地球環境保全や、アフリカの人口爆発が問題なら、経済成長の成果の一部を対策費に充当すればよい。


 俳句 題: 旅


池を抱く合掌造りや月さやか


雪しんしん白川郷の明かり窓



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少子高齢化対策と日本復活 [詩・俳句・エッセー]

 先日の「マイあさ」ラジオに「経済の長期停滞と少子高齢化」というテーマで、慶大教授・小林慶一郎氏が出演した。長期停滞の原因の一つは少子高齢化で、2065年には65歳以上の高齢者率は40%に達し、2070年には総人口が8700万人に減少するという。現行の異次元少子化対策も効果は乏しく、鍵は移民の受け入れとイノベーションの実行力であるとしている。

筆者コメント:

①長期停滞の理由は少子高齢化ではない。少子高齢化でも立派に経済成長している国はいくつもある。

➁小林教授は政府の諮問会議に参加していて政策提言できる立場にあるにもかかわらず、帰納的な人口推計をなぞるだけなのは情けない。

③移民に頼る論者は経団連の犬である。移民は国民を低賃金におとしめ、格差を拡大し、日本をさらに衰退させる。

筆者の提案:

①貨幣観を是正し、財務省が拘る財政均衡至上主義を克服しよう

➁不況期の積極財政(政府が国債を出してデフレギャップを埋めること)と好況期の緊縮財政(インフレ抑制のため歳出削減、増税)を上手に使い分けて、30年間の長期停滞を脱しよう。少子化などは自然に解決する。

③政府がマクロ経済に責任を持ち、自然災害に強い国、生産性が高い国、技術力が世界一の国を作り次世代に引き渡そう

 

俳句 題: 花野

花野ゆく浴衣姿の二人連れ

丘埋めるパステルカラーの秋桜よ


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