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脱グローバリズム⑥ 「種子法」を取り戻そう [政治・社会]

 前回は水道民営化の問題を解剖したが、今回は「種子法廃止」が日本の経済・社会に何をもたらすか考えてみよう。

 

1.「種子法」は食の安全保障

 1952年、「主要農作物種子法」が導入された。日本の主食である「コメ・麦・大豆」という3大農作物の「種子」の安定的な生産と普及を目指した法律である。

コメを例にとると、自治体の農業試験場が原種を栽培し、種子栽培農家で手間暇かけて栽培され、JAに集められ、「公共種子」として安定価格で一般農家に供給されてきた。この結果、奨励品種だけで300種以上のコメが「日本人の公共資産」として受け継がれてきたのである。

 地味な「種子法」だが、日本人の食の安全保障にとって、極めて重要な法律であった。

 

2.種子法廃止の経緯

2016年、内閣府の「規制改革推進会議」は「民間の品種開発意欲を阻害している『種子法』を廃止する」と決めた。そして、2018年、国会は大した議論もなしに「種子法の廃止」を議決した。

 

「種子法廃止」のとってつけたような理由は下記とされている。

①岩盤規制の緩和・撤廃による競争力強化

②現行の「奨励品種制度」が民間参入の邪魔

③都道府県の「育成品種」の優位をなくす

④都道府県の種子事業への負担を減らす、(廃止せずとも対策はある)

 

結局、種子事業を民営化して、「国産種子・農民種子」を国際多国籍企業が開発した「特許種子」に置き換える企みであった。

 

3.「種子の開発データ」の解放圧力

政府は、2017年、「良質かつ低廉な農業資材(種子を含む)の供給に関する施策」と銘打って、「農業競争力強化支援法」を制定した。

条文には、民間事業者が行う種子の技術開発、新品種育成を促進するため、都道府県が有する「種苗の生産に関する知見」を民間事業者に提供するという規定も入っている。

自治体が、長年蓄積してきた「種子の開発データ」を無料で民間企業に公開する羽目になったが、驚いたことにほとんど議論もなかったという。

 

4.規制改革推進会議 農業ワーキンググループ

 内閣府から指名されて農業分野の「規制改革を推進した」メンバーは下記。

(委員)太田ひろ子(議長)、金丸恭文(議長代理)、飯田泰之(座長)、新山陽子、林いづみ

(専門委員)斎藤一志、白井裕子、藤田毅、本間正義、三森かおり

(事務局)窪田規制改革推進会議次長、他

 

5.まとめ(筆者の意見)

 

①「種子法廃止」は、モンサント社(現バイエル)など、ハゲタカ巨大企業の市場開放要求に屈した代表事例である。

 

②「農業競争力強化支援法」の制定は、農業所得の向上や、農業の競争力強化という美名のもとで、農業資材を扱う地場産業を衰退させ、地方を切り捨てる政策であった。

 

③「種子法廃止」は、TPP(環太平洋経済連携協定)の一環として進められた面もある。関税の撤廃により米国などから安い農作物が流入し、日本の農業に壊滅的なダメージを与える恐れがある。


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脱グローバリズム⑤ 水道民営化に反対しよう [政治・社会]

 前回まで、脱・グローバリズムの動きとその対応策について考えてみた。総論を終えて、個別の施策を取り上げてみよう。堤未果著「日本が売られる」を参考にした。

 

1.世界的な水道民営化の経緯

 水道民営化は、1980年代、「新自由主義の父」と呼ばれたシカゴ大学のミルトン・フリードマン教授から始まった。教授の愛弟子であったサッチャー元首相がイギリスに水道民営化を導入した。

 1990年代には、世界銀行やIMF(国際通貨基金)などの国際金融機関が、水道民営化を債務国への融資条件にしたことから、先進国と途上国の両方に拡大し、本格化していった。

2005年頃をピークに減少に転じたが、かなしいかな、周回遅れで追随したのが日本である。

 

2.水道民営化のスローガン

「民間企業のノウハウを活かし、効率の良い運営と安価な水道料金」という、聞こえの良いスローガンが掲げられた。

 

3.水道民営化の問題点

 ①民間企業の競争による効率向上と言っても、それは入札時のみ。あとは一地域一社独占の運営で、巨額な経営者報酬や株主配当のための利益優先の経営が続く。

 ②公営から企業運営になった途端に、水は「値札の付いた商品」になり、料金の値上げが始まった。代表的な事例として、イギリスは25年間で水道料金が3倍になった。

 

4.水道民営化の失敗事例

 ①水道料金高騰や、サービス・水質低下などの理由で、2000年以降、世界37か国235都市が、一度民営化した水道事業を再公営化に戻した。

 ②再公営化の際、莫大な違約金を請求され、納税者につけが回された。

 

5.周回遅れの日本の水道民営化

 日本は、周回遅れで欧米に追随し、下表のように水道民営化を推進した。国際金融資本の恫喝に屈したとはいえ、誠に拙劣な選択をしてしまった。いま、見直しを迫られている。

 

推進人(戦犯)

水道民営化の内容

竹中平蔵

経産大臣

(当時)

小泉政権で最初に民営化を唱えた立役者で、公共インフラの運営権を民間企業に売却(コンセッション方式)。

自治体には施設所有権を残し、老朽化や災害時の復旧を義務付け。

麻生太郎

副総理

2013年、米シンクタンクの会合で、水道の民営化・バーゲンセールを約束する演説を行った

橋下徹

大阪市長

(当時)

2014年、橋本大阪市長(当時)は、水道事業の運営権を民間企業に売却する方針を発表。市議会議員の反対にあい、地方議会の承認権を剥奪した。

浜松市長

(当時)

2017年、日本で初めて下水道運営権を仏ヴェオリア社に売却(20年契約)。熊本県合志市、栃木県小山市が続く。

安倍晋三

首相

2018年、2日の審議を経て「水道法改正案」衆院で強行採決。条文を「公正妥当な料金」から「健全経営のための公正な料金」に変更したが、マスコミも国民も気づかず。30兆円の価値を持つ日本の水道資産が外資に売られた。

 

6.まとめ(筆者の意見)

 

①日本のような災害大国では、国民の命にかかわる水道事業の民営化はやってはいけない。



②グローバリズムの対極は国民国家主義である。ゆるやかな規制(保護)と連帯による、横のナショナリズムが機能する国民国家が、平和で住み良い国家である思う。


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脱グローバリズム④ 脱・グローバリズムの連関図

 前回は、グローバリズムが世界に蔓延する道筋を述べた。ここで、脱・グローバリズムの動きと処方箋について連関図のかたちで再確認しておこう。(下図「脱・グローバリズムの連関図」参照


1.グローバル資本主義、株主資本主義の弊害


 通貨危機やリーマンショックが発生し、デフレは深刻になった。過当競争から人々の経済格差が拡大した。短期利益を追求する株主資本主義が行き着くところまで行って、「今だけ金だけ自分だけ」という世の中になってしまった。世直しの動きが出るのは必然である。


2.脱・グローバリズムの動き


 貿易は必要ではあるが、移民の増加などのグローバル化の行き過ぎで、国民の間に分断が生じ、「米国第一」のトランプ大統領出現、英国EU離脱、フランスの黄色いベスト運動などの反・グローバリズムの動きが起きている。日本では、「令和ピボット」のような運動が始まった。


3.日本を売り渡す、構造改革に反対し、日本を取り戻そう


 行き過ぎたグローバリズムは、国民の命を守るべき「国民国家」の働きを損なってしまうものである。現に、移民法、種子法、水道法、IR推進法、漁業法など、安倍政権は、ろくな審議もせずに法改正を行った。米国などからの圧力に屈したとはいえ、国際金融資本に日本を売り払ったに等しい。


法改正の内容をもう一度見直して、過当競争を回避し、適正な賃金を払い、国民を大切にする健全な国民国家を取り戻そう。


4.多国間連携の再構築


 健全な国民国家が取り戻せたら、その先は新しい「多国間連携」である。米国のような覇権国家が、「米国第一」を唱えながら、恣意的、利己的に世界を仕切るのはいただけない。地域連合と世界政府が正しく機能する、新しい統治機構を構想する時期が来ている。(当ブログ「世界政府」参照)


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5.まとめ(筆者の意見)


①多国籍巨大企業が、国家の上にのしかかってきて、国家が、国民よりも「市場の力」に主権を奪われるのは納得できない。


②エリート層の劣化で、統治能力が危機に瀕している。節度ある、健全な民主主義を取り戻そう。


③日本は昔、貿易立国と言われていたが、現在、輸出、輸入ともGDP17%程度で、貿易依存度は決して高くはない。もっと内需を活性化し、経済成長をする余地がある。


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脱グローバリズム③ グローバリズムの連関図 [政治・社会]

 グローバリズムが蔓延する世界の動きを述べてきたが、ここで、グローバリズムの因果関係を連関図のかたちで再確認しておこう。(下図「グローバリズムの連関図」参照

 

1.1980年代の社会経済状況

 1980年代は、米国は双子の赤字(財政赤字と貿易赤字)を抱え、英国はスタッグフレーション(インフレと不況の同居)に悩み、日本はバブルと円高圧力から、構造改革を求める声があふれていた。

 1985年のプラザ合意で、円ドルレートが1ドル360円から240円になり、一気に円高が進んだ。

 

2.グローバリズムのトリニティ

 新自由主義・市場原理主義に導かれて、自由貿易、規制緩和、緊縮財政という、グローバリズムのトリニティ(三位一体)が進行し、グローバリズムのデメリットが容認できないほど大きくなってきた。

 

3.グローバル資本主義、株主資本主義の弊害

 通貨危機やリーマンショックが発生し、デフレは深刻になった。過当競争から人々の経済格差が拡大した。短期利益を追求する株主資本主義が行き着くところまで行って、「今だけ金だけ自分だけ」という世の中になってしまった。世直しの動きが出るのは必然である。

 

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4.まとめ(筆者の意見)

 

①人はなぜ「改革という言葉」に騙されるのか。改革でコストを減らし、儲けを外国の業者に差し出すのが良いはずがない。コストは、本来、国内の「国民の所得」になるはずのものである。

 

②聖域なき構造改革とは何か。行政改革、公務員制度改革、規制改革などなど、改革の氾濫である。中身は、人員削減、予算削減、公共サービスの民営化などで、緊縮政策と新自由主義政策ばかり。 

 

③公務員たたきが激しい。地方公務員も含めて過剰で無駄だという。本当だろうか?公務員比率中国45%、米国27%、ドイツ21%、日本11%。災害時には国民の命を守る存在を邪見にすべきではない。

 

④大企業のトップが、政府の諮問会議の委員になって、規制緩和を叫び民営化を果たして、自社の利益を増やすのは紛れもなくレントシ―カ―(利益誘導)である。

 

⑤安倍首相はかつて「国境にこだわる時代は終わった」と発言された。グローバリム信奉者の発言であり、すぐに考え方を改める必要がある。



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脱グローバリズム② 脱・グローバリズムの動き [政治・社会]

1.グローバリズムの弊害の極致

 前回の当ブログで述べたように、現在は、1980年代に始まった第二次グローバル化が、2008年のリーマンショックをピークに転換期を迎えている。

 図は、1997年を100とした、日本企業の売上高等の指数の推移(2017年まで)である。

①配当金は5.73倍に急騰。国際金融資本の圧力を受けて、従業員の給与を削って捻出した利益を優先的に株主配当にまわすという、グローバル化の帰結。

②経常利益は3.06倍。日本の将来はそっちのけで、設備投資はせず、目先の利益を増やして配当へ。

③役員給与1.3倍。アメリカの経営者ほどではないが、役員給与は手前勝手に増やしている。

④、売上高1.03倍、売上高は横ばい。世界で唯一経済成長をしない国。

⑤従業員給与0.93倍、設備投資0.64倍。人件費をケチり、生産性向上の投資はバッサリ。

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2.脱・グローバリズムの動き

 貿易は必要ではあるが、移民の増加などのグローバル化の行き過ぎで、国民の間に分断が生じ、「米国第一」のトランプ大統領出現、英国EU離脱、フランスの黄色いベスト運動などの反・グローバリズムの動きが起きている。

日本では、「令和ピボット」のような運動が始まった。経世済民の精神を放棄し、緊縮財政と「小さな政府」に固執し、日本を長期低迷に導いた現政権に対し、「反・緊縮」、「反・グローバリズム」、「反・構造改革」へと政策の転換(ピボット)を促す国民運動である。

図は、「令和政策ピボット」が作成したもので、縦軸にグローバル化と反・グローバル化、横軸に左(革新)と右(保守)を配置したマトリックスで、各政党の立ち位置をプロットした。多くの既成政党は、与党も野党もグローバル化を信奉し、規制改革、構造改革、緊縮財政政策を採用して、日本の衰退に加担している。

れいわ新選組だけが、グローバル化の行き過ぎを自覚し、反・緊縮など国民の方を向いた政策を掲げている。(なぜか日本共産党も)

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3.日本を売り渡す、構造改革に反対し、日本を取り戻そう

 行き過ぎたグローバリズムは、国民の命を守るべき「国民国家」の働きを損なってしまうものである。現に、移民法、種子法、水道法、IR推進法、漁業法など、安倍政権は、ろくな審議もせずに法改正を行った。米国などからの圧力に屈したとはいえ、国際金融資本に日本を売り払ったに等しい。

法改正の内容をもう一度見直して、過当競争を回避し、適正な賃金を払い、国民を大切にする日本を取り戻そう。

 

4.まとめ(筆者の意見)

 

①「現代貨幣理論(MMT)はデフレに苦しむ日本にとって良い解毒剤になる」と説明を受けた安倍首相は、「ふぐ料理は良い調理師でないと危険」と返したという。MMTの良さを理解していないようだ。

 

②最近の国会を見ていると、国民を代表するはずの立法府(議会)が行政府のしもべとなっている。悲惨なことだ。



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脱グローバリズム① 売国と廃国を許すな [政治社会]

1.グローバリズムの構造

 

経済のグローバル化は、「モノ」「サービス」「ヒト」「カネ」が国境を越えて自由に移動する自由貿易を指向する。政府による産業保護、経済活動の規制が非効率の源泉であるとして、構造改革、規制緩和を推進し、「小さい政府」が最良と称している。

規制緩和は産業保護をはぎ取って、過当競争を生み、国内産業を疲弊させ、勝者と敗者の経済格差を拡大させる。最後の勝者は国際金融資本だけという事態を招く。現に、アメリカなどの帝国主義国家が、軍産複合体や多国籍企業を操って、世界の富を吸い上げる戦略を実行している。売国の由縁である。

「小さい政府」は緊縮財政と親和性が高く、緊縮財政はデフレを招き、所得の中間層を減少させ、貧困層の大量発生につながっている。経済の均衡を目指すべき政府が、財政の均衡にとらわれて、デフレ期に必要な財政支出を渋り、政府の店じまいをして、廃国に向かっている。

 

グローバリズムのトリニティ(三位一体)と言われる構造をまとめると図のようになる。

 

三要素

各要素がもたらすもの

自由貿易

人、もの、カネ、サービスの自由化。新自由主義の無反省の信仰

規制緩和

構造改革、産業保護廃止、市場開放、TPPFTA締結、競争激化、売国

緊縮財政(注)

小さい政府、政府の店じまい(廃国)、格差拡大、国民の貧困化

(注)特に、デフレ時の緊縮財政政策は、経済が長期低迷し最悪の結果になる

 

2.グローバリズムの長短

下記の通り、グローバリズムにはメリットがあるが、それ以上にデメリットが容認できないほど大きくなっている。

メリット

自由貿易、国際分業による生産コスト低下、生産性の向上、

技術や文化の発展

デメリット

産業の空洞化、企業の海外移転、

雇用の喪失(日本は生産年齢人口減で、幸い人手不足)、

所得格差拡大、国民の分断、文化の衝突(地方衰退、伝統の消滅)

 

3.日本の新自由主義と構造改革の経緯

新自由主義は、競争志向の市場原理主義に基づいた、グローバルな資本主義経済体制で、小さな政府を指向する。米のレーガン大統領が採用したレーガノミックスが始まりで、日本では中曽根康弘、小泉純一郎が追随した。

 小泉純一郎元首相が「構造改革」の名のもとに、「小さな政府」、「官から民へ」、「中央から地方へ」などのキャッチフレーズを唱え、既得権の排除や規制緩和により、道路公団や郵政の民営化を断行し、経済再生を目指したが、結果は惨憺たるものになっている。

 「構造改革」の弊害として、国民生活の格差拡大、行き過ぎた市場・競争原理による拝金主義の台頭、社会保障での弱者切り捨てなどが起きた。今、「構造改革」への批判が高まり、見直しの動きが出ている。

 

4.まとめ(筆者の意見)

 

①グローバル化がピークを過ぎて、欧米ではポスト・グローバル化の動きが顕著になっているが、日本は逆行している。愚かなことだ。

 

②アベノミクスも、結局は、国民はそっちのけで、新自由主義の罠にはめられて、米国金融資本の支配に屈している。

 

コラム グローバル化歴史

 1914年をピークとする第一次グローバル化の後、現在は、1980年代に始まった第二次グローバル化が2008年のリーマンショックをピークに転換期を迎えている。(図参照) 

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地球環境⑯ 日本の温暖化と望ましい対策 [環境問題]

1.日本の温暖化の現状

 日本の平均気温は、気象庁の発表によると、図の通り100年間で1.21℃上昇した。特に1990年代以降、上昇基調が続いている。

 

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2.温暖化の原因と、その緩和と適応(下図参照)

①温暖化の原因は、人為的要因としては温室効果ガスの排出増である。自然的要因には、宇宙線、太陽の黒点、火山噴火などがあるが、これらは人の手には負えないものである。

温暖化の緩和策として人類が関与できることは、温暖化ガスの排出を抑制し、神聖にして二つとない貴重な大気を汚さないことである。

③温暖化への適応策としては、防ぎきれない温度上昇による災害を回避することである。多発する森林火災を最小限に抑える消防組織の整備、水資源管理、食料備蓄、感染症対策など多岐にわたる。

 

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3.まとめ(筆者コメント)

①日本の一人当たりプラごみ排出量は、米国に次いで2番目に多い。リサイクル率は3割以下で、残りは焼却されたり、海に流出したりしている。プラスチックの減量と再生が急務だ

 

②スペインの会社で、漁師が海から回収した漁網などのプラごみを衣料や靴などに再生して注目を浴びている。プラごみは、世界で年800万トン流出しているので、同様の取り組みが望まれる。

 

③昨年のオゾンホールの面積は、1990年以降で最小になったという。フロンの規制の成果で、やればできることの証明になった。

 

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地球環境⑮ 地球温暖化の論点 [環境問題]

1.地球温暖化の否定・肯定論

 地球温暖化は複雑な事象なので、すっきりした科学的証明が難しいことは事実である。環境対策コストや、経済成長阻害の恐れなどが引き金になって、環境対策を拒否したり、先延ばししたりしようとする勢力が少なからずいる。

日本では、丸山茂徳、武田邦彦、藤井厳喜・・・、世界では、トランプ大統領などが代表である。彼らが主張する否定論と、それに対する反論をまとめて見た。

 

論点

地球温暖化否定論

地球温暖化肯定論

地球は温暖化しているか?

・温暖化しているか疑問

・地球の温度は、ほぼ30年ごとに上下しており、20002030年は寒冷期に当たる

 

・工業化前から0.7℃上昇は科学的に証明されている

工業化前と比較して2100年には、対応の仕方によっては最悪で4.8℃上昇すると予想されている

CO2は温暖化の犯人か?

19401980CO2が急上昇したが、気温は下がった。

・大気中のCO2濃度は0.038%で影響は小さい

CO2の保温効果は科学的に証明済み

CO2の他に量は少ないが強力な温暖化ガスがあり、油断は禁物

地球温暖化は良いことが多い

・温暖化の方が生物にはよい

・高緯度地帯の住環境が良くなり、熱帯地帯から移住できる

・海洋性気候の日本は温暖化の影響を受けにくい

・蚊やダニが繁殖して感染症が増える

・洪水などの自然災害が多発する

・日本だけ良ければよいのか?

地球は寒冷化に向かう

1万年前から寒冷化しており、今は間氷期である

・現在の間氷期はお終わりつつあり、これから寒冷化に向かう

2030年からミニ氷河期に入るという説もある。

氷河期の周期は5万年で、あと4万年は今の間氷期というのが正解とされている。

不確かな寒冷化説で、温暖化対策逃れは許されない。

 

2.地球温暖化に関わる事象

 地球温暖化は、人為的、自然的要因により様々な影響を受ける。主な要因は下記。

 

①地球温暖化ガス:温室効果ガスの種類別構成比は、二酸化炭素76.0%、メタン15.8%、一酸化二窒素6.2%、フロンその他2.0%となっている。

温暖化ガスが増えると、北極などの氷が融けて、温暖化の原因となる。

宇宙線:宇宙線は雲を作り温暖化の原因になる。ただし、宇宙線はここ140年間減少しており、雲が減少して温度を下げ方向に働いている

太陽の黒点:11年周期で増減していると言われている。黒点が増えると太陽放射光が増える一方で、宇宙線を吹き飛ばし、地球に到達する宇宙線を減らす。

④火山噴火:例えば、1993年ピナツボ火山が噴火し、雲が増えて、温暖化の原因となった

 

3.まとめ(筆者コメント)

 

武田邦彦氏は、地球温暖化に関わる科学者のうち、寒冷化を主張20%、温暖化を主張10%、分からないと答える科学者は70%と推測しているが、筆者は、温暖化を心配する学者はもっと多いと思う。

 

②温暖化対策を考える際には、予防原則が大事である。科学的証明が得られない場合も、取り返しがつかない事態を避けるための対策は打つべきで、「後悔先に立たず」である。

 

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地球環境⑭ 地球温暖化の検証 [環境問題]

 地球温暖化を科学的に検証するため、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)発表のデータを基に確認してみよう。

 

1.世界の平均気温の推移

 図は、地表付近の気温と海面水温の毎年の平均(赤点)をプロットしたもので、1981年-2010年の平均温度をゼロとして、それからの差を現している。

青い線は移動平均線、赤い直線は傾向線であり、100年あたり0.74℃の割合で上昇していることが読み取れる。特に1995年以降の上昇が目立つ。

 

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2.世界平均海面水位の変化

 図は、世界の平均海面水位(複数測定個所)が、100年間に約17センチメートル上昇した推移を示している。

海面水位上昇の原因は、海水温上昇による熱膨張や、氷河の融解などによると言われている。

 ちなみに、グリーンランドの氷が全部融けると6m上昇するが、数千年かかる話なので、今心配することはない。

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3.二酸化炭素(CO2)の濃度

 二酸化炭素は熱を保持する性質があり、地球温暖化ガスの一つと言われている。

図は、大気中の二酸化炭素濃度の推移である。赤線は北半球で、青線は南極で測定した濃度を示す。

50年間で25%近く増えていることがわかる。

 ただし、温暖化の原因は他にも太陽光、宇宙線、雲、火山噴火、都市化など多岐にわたっており、特定は難しいとされている。

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4.世界の気温上昇の将来予測

IPCC の推定によると、2100年には地球の平均気温は、工業化前と比較して、対応の仕方によっては最悪で4.8℃上昇すると予想されている。すでに、0.74℃上昇しているので、IPCCは温暖化の弊害を考慮して、2050年まで1.5℃未満に抑える目標を掲げている。

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①日本の平均気温は、100年間で1℃上昇したというデータがある。自然要因より、都市化などによる人為的要因が働いていると思われる。

 

②温暖化対策を考える際には、予防原則が大事である。科学的証明が得られない場合も、取り返しがつかない事態を避けるための対策は打つべきで、後悔先に立たず。

 

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地球環境⑬ 感染症 [環境問題]

1.感染症の感染経路

感染症の感染媒体と感染経路は図の通りである。(大幸薬品のHPより)

 

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2.主な感染症の症例

 人類の歴史が始まって以来、主な感性症の症例は表の通りである。

 

感染症

症例

時期

被害(概算)

天然痘

天然痘

615世紀

人口減少

ペスト

ペスト

540年頃

死者 一日1万人

黒死病

14世紀

死者 2500万人

新型インフルエンザ

スペイン風邪

1918

死者 4000万人

アジア風邪

1957

死者 200万人

香港風邪

1968

死者 100万人

新型インフルエンザA

2009

死者 2万人

新興感染症

エイズ

1985年頃

死者 2500万人

プリオン病

1996

イギリス中心に被害

高病原性鳥インフルエンザ

1997

死者 249

SARS(重症急性呼吸器症候群)

2002

死者 774

MERS(中東呼吸器症候群)

2012

死者 628

新型肺炎(コロナウイルス)

2020

死者1701/29現在)

再興感染症

結核

1935年~

最盛期 死者年400万人

マラリア

6世紀~

最盛期 死者年200万人

 

3.温暖化と感染症の脅威

地球温暖化による気温、降水量、海面、気象などの変化が感染条件に影響し下記の通り脅威となる。

①蚊、ダニなど媒介動物の生息域拡大、生息数増大による、マラリア、デング熱等の発症

②水の量や質が変わり、下痢などの感染症が深刻になる

③異常気象による、自然災害時の感染症拡大

④気温上昇による熱射病の多発

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①地球環境シリーズで述べてきた温暖化対策が、感染症の拡大・頻発を防ぐ助けなる。

 

②感染症の罹患を防ぐには、公衆衛生の徹底と、個人の衛生意識の向上しかない。

 

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地球環境⑫ オゾン層破壊 [政治・社会]

1.オゾン層破壊とその問題点

大気中に放出されたフロン等が、地上1050kmの成層圏に滞留するオゾン層を破壊する現象。フロンは太陽紫外線で分解され、放出された塩素分子によって、オゾン分子が破壊される。

その結果、有害な紫外線を吸収するオゾン層にオゾンホールが生じ、有害な紫外線が地表に到達して、生き物の健康や生態系のバランスに悪影響が出る恐れがある。

(下図参照・国立環境研究所作成)

 

 

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2.オゾン層破壊原因物質

オゾン層破壊原因物質は、フロン、ハロン、トリクロロエタン、四塩化炭素、臭化メチルなどである。

そのうち、代表的なフロンは、冷蔵庫やエアコンを冷やす冷媒、電子部品などの洗浄剤、ヘアスプレーなどに使われてきた。

 

3.オゾンホールの現状

 NASAの衛星観測によると、南半球では、811月頃(南極の冬から春)に、南極大陸の面積を超えるオゾンホールが毎年観測されている。

 北極圏は、南半球より、もともとオゾン濃度が高いこともあって、オゾン層破壊は軽微とされている。

 

4.オゾン層破壊の防止策

 1980年代に国連が中心になって、「オゾン層保護のためのウイーン条約」、「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が採択された。

 先進国は1996年以降、発展途上国は2010年までにフロンの使用を停止するという約束が交わされたが、オゾン層はまだ回復してはいない。

 

5まとめ(筆者コメント)

 

①地球の年齢46億年に比べると、人類が地球環境を壊し始めたのは、ごくごく最近のこと。すぐにも急ブレーキをかけないと、間に合わなくなる恐れがある。

 

②日本では、オゾンの脱臭力を利用した機器が出回っている。塩素型の使い捨て脱臭剤が不要になり、コストダウンにもなっている。オゾンを増やす意味もあり有効と思う。

 

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地球環境⑪ 人口爆発の抑制 [環境問題]

1.世界の地域別人口推計(国連推計)


国連推計によると、2100年の人口は109億人で、2019年比1.41倍になるとされている。地域別にみると、アフリカのサハラ砂漠の南に位置するサブ・サハラ地域の人口が、2100年に約38億人、2019年比3.54倍と爆発的に増加し、世界人口の35%を占めるとみられている。


人口の単位:百万人

2019

2030

2050

2100

2100/2019

世界全体

7,713

8,501

9,25

10,875

1.41

サブ・サハラ(アフリカ)

1,066

14,00

2,118

3,775

3.54

北アフリカ、西アジア

517

609

754

924

1.62

中央・南アジア

1,991

2,227

2,496

2,334

1.17

東・東南アジア

2,335

2427

2,411

2,334

0.99

ラテンアメリカ

648

706

762

680

1.05

オセアニア

421

479

573

749

1.78

欧米

1,114

1,132

1,36

1,120

1.01


2.人口爆発の問題点


国連推計によると、2100年の人口は109億人で、2019年比1.41倍になることは1項で述べた。地球の資源で養える人の数には限りがある。ネックは、水、食料、エネルギーになると思う。


20世紀には、「石油」の争奪が戦争の原因になっていたが、21世紀は、「水」が戦争の火種になると言われている。砂漠化が広がって、食料不足が深刻になり、エネルギー資源の枯渇も迫っている。


 人口の都市集中、移民の増加、貧困と格差拡大、若者のギャング化、治安の悪化で、内乱が頻発する恐れがある。


3.人口抑制対策


人口爆発の対策の基本は、教育レベルの向上、避妊具の無償配布である。具体的には、給付付き教育施設の設置、雇用の確保、保健医療体制の確立、乳幼児死亡率の改善、児童労働の抑止、インターネットの活用、独裁政権の抑止などである。


4.日本の少子化対策


日本は逆に少子化に悩んでいる。対策は、若者世代の可処分所得向上である。結婚したくてもできない若者に、未来への希望を与えることである。政府が、30年間の誤った緊縮政策を転換すれば、再び、日本を豊かな国にできると確信している。


5.まとめ(筆者コメント)


①世界の人口は、西暦元年に1億人、1000年に2億人、1950年に25億人、2000年に61億人、2019年に77億人になった。このままでは、2100年に109億人になる。早急に対策が必要である。


②トランプのような再選しか考えない大統領に、指先で支配されている世界は不幸である。アフリカの人口爆発を止めるためにも、世界政府のような多国間連携による公正な意思決定・執行機関が欲しい。


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地球環境⑩ 森林破壊 [環境問題]

 世界の森林は約40億㌶、森林率は30%とされている。森林はCO₂を吸収する「地球の肺」の役割を果たす貴重な存在である。森林の代表格である、アマゾン熱帯雨林の保護について考えてみよう。

 

1.アマゾン熱帯雨林の本来の環境

アマゾン熱帯雨林は、面積が19億㌶で、世界中の森林面積の半分近くを占めている。全世界の生物種の半数以上が熱帯雨林に生息し、大気中の酸素の40%は熱帯雨林によって供給されたものと言われている。

もともと、熱帯雨林には、図のように原住民が生活の場を築き、焼き畑で主食のキャッサバを栽培して、農家の暮らしと自然保護の両立を図っていた場所であった。

しかし、一旦植生を失うと多雨の影響で急速に土壌流出を起こし、砂漠化しやすく、火災の巣になりやすいとされている。

熱帯雨林.jpg

 

2.アマゾン熱帯雨林 止まらぬ破壊

アマゾン熱帯雨林は、急速に減少し、しかも年々減少が加速しているという。熱帯雨林減少の背景は、木材・紙生産のための商業伐採や、農地・牧草地への転換による森林破壊である。

かつて地表の14%を覆っていた熱帯雨林が現在は6%まで減少したという。

最近では、2019年に入ってから9月までに、放火などにより、およそ10万件の火災が発生した。火災現場は、図の通り、乾燥が進む道路沿いに集中している。すでに九州より広い面積の熱帯雨林が焼失したとされている。

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3.ブレジルの大統領の経済開発

ブラジルのボルソナロ大統領は、「国土の半分以上を保護区域にしているなんて耐えられない、経済発展の妨げになる」として、積極的な熱帯雨林の開発を国民に呼びかけた。開発に前向きな大統領の登場で、森を焼く農民が増え、国際社会から懸念の声が上がっている。

批判の声にこたえて、少しばかり政策転換を図り、野焼きの制限と消火活動の強化に乗り出しているという。

 

4.望ましい熱帯雨林保護政策

SDGsの15番目に「陸の豊かさ」の目標が掲げられている。陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・防止及び生物多様性の損失の阻止を促進することになっている。

フランスのマクロン大統領は「生物の多様性や温暖化対策のために、アマゾンを再生しなければならない」と述べた。

これらを勘案すると、熱帯雨林保護政策は下記のようになると思う。

①国連が予算を確保して、森林火災の予防と消火の拠点を整備し、強化する

②先住民族はアマゾンの森を守る最後の砦。国連が支援して、先住民族の保護を強化する

③ブラジルの畜産農家等の転地・転業に向けて、国連の支援が届くような仕組みを作るう

CO2増加→地球温暖化→大気温上昇→森林火災頻発の悪循環を止める

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①「気候アパルトヘイト」という言葉がある。頻発する山林火災に、私設消防団を雇ってしのぐ富裕層と、それができない一般市民の絶望的な格差を現す表す言葉で、そんな富裕層に温暖化否定論者が多い。

 

②昨年後半から、オーストラリアで森林火災が続いている。25人が焼死し、延焼面積はすでに四国の4倍に達したという。日本は、大規模森林火災に備えて、消火活動を相互に支援する、国際的な消防組織の構築を主導しよう。

 

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地球環境⑨ 閑話休題 [環境問題]

201913

 

あけましておめでとうございます

 

20世紀には、「石油」の争奪が戦争の原因になりましたが、

21世紀は、「水」が戦争の火種になると言われています。

 

地球は「水の星」と言われ、14兆㎥もの水が存在していますが、

淡水は2.5%に過ぎません。

 

しかも、淡水の70%は北極、南極の氷の状態なので、

人が使える「水」は全体の0.01%なのです。

 

すべての人々が「水」を使って、「衛生」的な生活ができるよう、

管理することが世界の課題になります。

 

2020年を、「水資源管理」元年にしたいものですね。

 

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地球環境⑧ 海洋汚染 [環境問題]

1.世界のプラスチック汚染の現状

 図のように、世界のプラスチック年間生産量は、1980年頃から急激に増えて、2016年に3億9600万トンに達した。世界人口一人当たりに換算して53キログラムとなる。

生産されたプラスチックの75%が最終的に「プラスチック廃棄物」となり、その3分に1が海洋、河川等の環境を汚染している。2050年には海のプラスチックごみは魚の重量を上回るとされている。

具体的には、20193月、フィリピンの海岸に打ち上げられたくじらの胃から40kgものビニール袋が出てきたというニュースがあった。くじらだけでなく、ウミガメ、イルカ、海鳥などもプラスチックごみを食べたり、網が絡んだりして死ぬ例が報告されている。

「捨てればごみ、分ければ資源」は至言。日本のプラスチック廃棄物のリサイクル率は28%で、あまり進んでいない。(図はWWFのホームページより)

 

2019-12-20.png

 

2.日本の海洋汚染確認件数 

日本における、2018年の海洋汚染確認件数は414件で、過去10年の平均423件からわずかに減少した。内訳は下表のとおりである。

 

汚染物質

確認件数

構成比%

備考

283

68

船舶から165件、漁船64件、作業船20

廃棄物

113

27

不法投棄109

有害液体物質

5

1

 

その他

13

3

 

合計

414

100

 

 

4Rを心がけよう(下表)

 

Reduce

ゴミになるものを減らす

(リデュース)

マイバッグを使う。使い捨て容器を減らす。

生分解性プラスチックを使う

Reuse

繰り返し使う(リユース)

詰め替え容器を使う。ボトル再利用

Recycle

再利用する(リサイクル)

ゴミの分別回収、原材料として再利用。

Refuse

レジ袋などを辞退する

(リフューズ)

ゴミになるものの受け取りを拒否する

 

4.海洋汚染削減への、期待される取り組み

 

政府

過剰包装規制、削減目標の策定、代替品開発政策支援、企業と市民の協働の仕組み、環境保全投資

産業界

リサイクル推進、代替品開発、ごみ管理システム構築への投資

家庭

政府の対策に協力、使用削減・分別・再利用(4Rの実践)

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①海洋汚染や温暖化防止のための投資は、政府が先導しなければ進まない。日本政府は、緊縮財政論の間違いを反省して、積極的に環境保全投資を推進すべきである。

 

②地球は2030年からミニ氷河期に入るという説がある。論者も自信はないようだ。氷河期の周期は5万年で、あと4万年は今の間氷期というのが正解とされている。温暖化対策逃れは許されない。

 

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地球環境⑦ 再生可能エネルギー [環境問題]

 再生可能エネルギーは、太陽・地球物理学、生物学的な源に由来し、自然界で利用される以上の速度で補充されるエネルギーと定義される。具体的には、太陽熱、太陽光、風力、潮汐力、波力、温度差、水力、地熱、バイオマスなどが含まれる。最近の、日本の電力構成比は下表のとおりである。

エネルギー源

発電方式

電力構成比%

太陽エネルギー

太陽光発電

6.0

太陽熱発電

風力発電

0.7

水力発電、揚力発電

7.7

地熱

地熱発電

0.2

バイオマス

バイオマス発電

2.3

化石燃料

石油、天然ガス、石炭

76.9

ウラン

原子力発電

6.2

 

1.太陽エネルギー利用発電(発電割合6.0%)

①半導体で作った太陽電池(ソーラーパネル)に、太陽光を当てて電気を作る仕組み。夜間には電気を作れない欠点があるが、クリーンエネルギーの代表格。

②太陽エネルギーで水を酸素と水素に分解し、これを燃料電池に供給して電気を作る新技術もある。夜間の発電も可能になり、期待が大きい。

③太陽熱発電は、鏡で反射して集めた熱で蒸気を作り、タービンを回して電気を作る仕組み。雲が少ない砂漠に適した発電で、サハラ砂漠で作った電気をヨーロッパに送電する計画がある。

④家の屋根などに太陽熱集熱器を設置し、熱エネルギーで温水を作って給湯や床暖房に利用する。

 

2.風力発電 (発電割合0.7%)

風力発電は、風で風車を回し、発電機を動かして電気を作る。風車が回る時に風切り音が出るので、人が多く住む土地では設置できない。景観を損なう、鳥が衝突して死ぬなど反対意見があるが、対策はある。蓄電池と組み合わせれば、大きな戦力になる。

 

3.水力発電と揚水発電 (発電割合7.7%)

①水力発電は、ダムなどにおいて、水の流れ落ちる力を使って発電する方式である。

②揚水発電は、水力発電用ダムの下に受け皿ダムを作り、余った電気で水をくみ上げ、不足する時間帯に発電して電力を平準化するための発電方式である。太陽光発電による昼間の電力を夜間に利用する仕組みとして期待される。この揚水発電は、蓄電池の機能と同じである。

 

4.地熱発電は、火山国日本にあっている (利用割合0.2%)

地熱発電は、マグマで加熱された水蒸気でタービンを回して発電する方式である。家庭で、地中熱交換機を設置し、ヒートポンプを回して暖房する方式もある。

5.バイオマス発電 (発電割合2.3%)

間伐材、おがくず、わら、生ごみなどを燃料にしてタービンを回して発電する。CO2を増加させないクリーンな発電方法である。燃料の供給が不安定で、やむを得ず石炭等を混合利用する場合もある。

北海道の紋別バイオマス発電所は、総発電量5KWで、65千世帯分の電力を賄っている。

 

6.海洋エネルギー利用発電(発電割合は少ないが将来性はある)

①潮汐発電は、潮汐水車により発電機を回して電気を作る発電方式。満潮時に海水をため、干潮時に排出して発電機を回すので、規則性があり、優れた発電方式である。

②波力発電は波の運動エネルギーで電気を作る発電方法で安定性がある。振動水柱型、可動物体型、越波型、ジャイロ式の四つの発電方法がある。

③海水の熱でアンモニアなどの液体を蒸発させ、その蒸気でタービンを回す海洋温度差発電もある。

 

7.まとめ(筆者コメント)

 

①国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)で、日本は、小泉進次郎環境大臣の消極的な姿勢を批判して「化石賞」が贈られれた。残念。

 

②日本政府と業界は、石炭火力発電所の新増設をし、海外輸出までしている。時代錯誤だ。

 

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地球環境⑥ 化石燃料の枯渇とCO2排出量削減策 [環境問題]

1.化石燃料がなくなる年

 

 化石燃料の埋蔵量等の最近のデータは下表のとおりである。ウランは化石燃料とは言えないが、参考のため記載した。

 

資源

確認埋蔵量

可採年数

枯渇年数

石油

1兆7,067億バレル

51

71

天然ガス

187兆㎥

53

98

石炭

1兆1,393億トン

153

220

ウラン

572万トン

102

220

 注)確認埋蔵量:現在までに確認された埋蔵量

可採年数:採掘継続可能の年数、枯渇年数:新規発見資源量を見込んだ可採年数   

 

2.パリ協定の枠組み

 パリ協定の長期目標は、「平均気温上昇1.5℃未満」、「21世紀後半までに排出ゼロ」である。日本は、2030年に、2013年比26.0%削減の中期目標を掲げている。

 

3.CO2排出量の削減策

GDPは国内総生産で、生活の豊かさの指標であるが、GDPを引き上げるにはエネルギー消費が必要であり、結果、温室効果ガスのCO2が排出される。

CO2排出量削減策を考えるにあたって、GDP単位当たりのCO2排出量を、次式のように分解すると、対策が考えやすい。「/」は割算の記号である。

 

CO2排出量/GDP = ①(CO2排出量/エネルギー消費量)✕ ②(エネルギー消費量/GDP

 

① CO2排出量 / エネルギー消費量

エネルギー消費量当たりCO2排出量は、自然エネルギーを導入したり、石炭火力から天然ガスに転換するなどで、CO2排出を減らすことができる。ところが日本は、震災による原子力発電所停止もあって、ここ数年でエネルギー消費量7.4%増加(逆行)しているのは問題である。

 

② エネルギー消費量 / GDP(生活の豊かさ)

経済活動のエネルギー効率をよくするため、省エネ機械を導入すると、エネルギー消費量を減らすことができる。日本は、LEDの導入、次世代自動車の普及促進などにより、ここ数年でエネルギー消費量15.5%削減となっている。

 

4.日本のエネルギーミックス

 2030年における総発電電力量を10,650KWHと見込み、電源構成を下記の通り計画している。この計画には、省エネによる17%削減を織り込み済みである。

 

石油3

石炭 26

LNG 27

原子力2220

再エネ2224

 

5.日本のCO2排出量削減策

日本は、革新的イノベーションの源泉となる経済成長を果たしながら、環境対策も進めるために、次の施策が期待される。

・排出されるCO2を資源としてとらえ、分離・回収して再利用する「カーボンリサイクル」の推進

・企業による省エネ機器開発のための積極的な技術投資と政府の財政支援

・家庭における太陽熱温水機の利用や、太陽光パネルの設置等による省エネの推進

 

6.まとめ(筆者コメント)

 

①ノーベル賞受賞で注目のリチウムイオン電池を活用して、大々的なイノベーションを起こそう。

 

② 熱帯雨林や森林はCO2の巨大な貯蔵庫であり、雨雲の発生源である。森林保護ファンドを設置して、森林火災を防ぐための緩衝地帯を作ろう。

 

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地球環境⑤ 食料安全保障 [環境問題]

 食料安全保障は、国民に、安全で栄養価に富む食料を安定的に供給する仕組みを整備することである。

国連でも、持続可能な開発目標(SDGs)の2番目に「飢餓の撲滅」を掲げていて、飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態を改善するため、持続可能な農業を推進すると宣言している。

世界と日本における食料安全保障の取り組みについて考えてみよう。

 

1.慢性的な栄養不足の現状

アフリカ、東南アジア、西アジアの一部地域で悪化しており、合わせて8億人以上が飢餓状態にあり、20億人が断続的な欠食に苦しんでいる。こうした傾向は、紛争や、気候変動による干ばつ、洪水などが重なった状況下で顕著である。

 

2.食料不安の原因

飢餓を生み出す具体的な原因は、世界の人口増加、新興国の経済発展による食生活の高級化、バイオ燃料の生産増加、政情不安による紛争の勃発と長期化、気候変動異常気象の頻発、食糧輸出国のシェア奪取、価格変動リスクなどとなっている。

 

3.世界における食料安全保障上の主要活動

農家の生産性向上、農業の科学と技術向上、所有権の保護と融資保証、人的資本の向上などを目指して下記の支援事業を実施している。

 

世界の食料生産の促進と、農産物流通システムの形成

「責任ある農業投資」による当事者利益の調和と最大化を目指す活動の推進。

価格の乱高下を防ぐための、農業市場情報の収集と共有の仕組みを構築。

国際的支援・セーフティーネットの構築

FAO, WFPと官民が連携して、新興国・途上国を含む各国の栄養改善のための支援事業を実施。

気候変動や自然災害などへの緊急事態対応

不作や輸入の大幅減少などに備えて、緊急事態食料安全保障の指針を整備している。また、アジア諸国の間で、2011年に、緊急事態のためのコメの備蓄制度に関する協定が締結された。

 

4.食料安全保障に関わる主な国際機関 

 

国際連合食糧農業機関(FAO

194か国とEUが加盟する国連専門機関で、農林水産業に関する様々な業務を行っている。

国際連合世界食糧計画(WFP

国連の食糧支援機関で、世界最大の人道支援機関でもある。

国際農業開発基金(IFAD

176か国が加盟する国連専門機関で、途上国の農業発展を資金的に支援する活動を行っている。

 

5.日本における食料安全保障の取り組み

 国民に対して、食料の安定供給を確保することは、国の基本的な責務である。平成11年施行の「食料・農業・農村基本法」において、国内農業生産の拡大、安定的な輸入、備蓄の活用を適切に組み合わせて、食料の安定的な供給を確保すると規定している。図示すると下記の通りである。

 

食料の安定供給

国内農業生産の拡大(重要)

安定的な輸入

戦略的な備蓄

 

6.まとめ(筆者コメント)

 

2018年、政府は「種子法の廃止」を決定した。すべては、モンサント(現バイエル)など、ハゲタカ巨大企業の市場開放要求に屈した結果である。

 

②農業協同組合解体や、土地、教育、福祉、医療などの分野の過度の市場開放に反対する。ほくそ笑むのは、おいしいところを攫ってゆくグローバル多国籍企業で、新自由主義に基づくグローバリズムの行き着く先である。

 

③宴会等の食品ロス削減のため、「料理+レトルト食品」を提供し、再利用の機会を増やそう。


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地球環境④ 水資源管理 [環境問題]

1.世界の水資源の現況

 地球は「水の星」と言われ、14兆㎥もの水が存在している。ほとんどは海水で97.5%、淡水は2.5%に過ぎない。淡水の70%は北極、南極の氷の状態なので、使える水は全体の0.01%である。

 国連主導の「持続可能な開発目標」17項目の6番目が「安全な水とトイレを世界中に」で、2030年までに、すべての人々の水と衛生の利用可能性と、持続可能な管理を確保するとしている。

 

2.日本の水資源の現況

日本の年間の降水量は約6,400m31981年から2010年までの30年間の平均値)ですが、その内、約2,300m336%) は蒸発散してしまう。

残りの約4,100m3 は理論上人間が最大限利用可能な量であり、これを水資源賦存量という。

降水量が少ない年では、水資源賦存量は減少し、10年に1回程度発生する渇水年では約2,800m3 となっている。

年間降水量 約6,400億㎥

蒸発散 2,300億㎥

利用可能量 4,100億㎥

 

 

 

 

3.日本の水使用量

実際に使用している水量は、2011年の取水量ベースで年間約809m3 であり、平均的な水資源賦存量の約20に相当する。この比率を水資源使用率という。

使用されない3,000 m3 以上の水は洪水などで海へ流出したり、地下水として貯えられている。

利用可能量 4,100億㎥

使用量809億㎥

残りは海や地下水へ

 

 

 

 

4.水の用途別使用量

水の用途別の使用状況(2011年)は、農業用水が約544m3 で全体の約67%、工業用水が約113m3で全体の約14%、生活用水が約152m3 で約19%となっている。

 日本の水資源使用率を地域別に見ると、大都市が集中する関東、近畿で高い値となっている。

 

 環境・水使用量.png

5.仮想水使用量(食料等の輸入品が、生産地で使用した水を、輸入したと見做した量)

 食料等の輸入品を日本で作ったと仮定した場合の水使用量を仮想水という。

日本の仮想水使用量は年間640億㎥である。水使用量809億㎥に迫る量である。

 

6.改正水道法(水道民営化)の問題点

201812月、水道事業を民営化しやすくする「改正水道法」が強行採決で可決された。民営化すれば利益を優先するあまり、水質は低下し、住民サービスは二の次になる。多国籍国際資本に、おいしいところだけ持って行かれる結果に終わりそうである。

 

7.まとめ(筆者コメント)

 

①今上天皇は「水問題」をご研究のテーマにされていて、最近、「水運史から世界の水へ」の著書を出版された。また、3年ごと開催の「世界水フォーラム」で講演をされている。心強いことと思う。

 

②温暖化がこのまま続くと、亜熱帯地域の砂漠化、赤道と高緯度地域の多雨が進行し、人が住みにくい地球になると思われる。一人一人が、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出抑制に取り組もう。

 

③日本の年間降水量1718mmは世界平均880㎜の2倍だが、人口密度が高く、一人当たりに換算すると決して潤沢ではない。雨水を上手に貯留する工夫が大事である。

 

④水道民営化について、最近15年間に37か国235都市で公営に戻し、違約金や損害賠償を請求されるという失敗事例が多数発生している。日本は同じ轍を踏まないよう、見直しをしよう。

 

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地球環境③ 地球温暖化と気候変動 [環境問題]

1.地球温暖化・気候変動の因果関係

 下図の通り、温室効果ガスの増加→大気、海水の温度上昇→温室効果ガスの増加という悪循環の結果、気温は、最近100年間に0.74C上昇、2100年には1.6C上昇すると予想されている。日本は率先して対策に取り組まなければならない。

 温暖化・気候変動の構図.jpg

2.主な温室効果ガス

温室効果ガスの種類別構成比は、二酸化炭素76.0%、メタン15.8%、一酸化二窒素6.2%、フロンその他2.0%となっている。

 

①二酸化炭素(CO2)は炭素を含む物質が燃えたときに発生する。年間264億㌧排出され、うち114億㌧は植物や海が吸収してくれるが、残りは大気中に残ってしまう。

世界の二酸化炭素排出量(2016年)は323億㌧で、うち中国28%、米国15%、日本は3.5%。

 

日本における火力発電の、燃料別二酸化炭素排出量は、KWh当たり、LNG火力476g、石油火力695g、石炭火力864g。ちなみに石炭火力の世界平均は941gとなっている。

 

②メタン(CH3)は、湿原、田んぼ、天然ガスなどから自然に発生し、二酸化炭素の21倍の温室効果があるという。牛や羊などの家畜のゲップもメタンを含み、温暖化に一役買っている。

 

③一酸化二窒素(N2O)は亜酸化窒素とも言い、窒素酸化物の一種である。人を陶酔させる作用があり笑気ガスとも呼ばれる。温室効果は二酸化炭素の300倍もあり危険度は高いが幸いに量は少ない。

紫外線によって分解されて一酸化窒素になり、フロンと同様、オゾン層を破壊する作用がある。

 

④フロン(CFC)は、炭素、水素、フッ素、塩素、臭素などの化合物で、冷媒や溶剤として使われる。オゾン層破壊と温室効果があることから規制され、代替フロンに切り替わりつつある。

 

.気候変動の悲惨な結果

 大気温、海水温上昇により、感染症、熱中症、害虫の増加、洪水や高波の頻発、希少動物減少やサンゴ白化などの災害が発生しており、今後はさらに悪化すると予想される。

海面は、最近100年間に17cm上昇、2100年には84cm上昇が予想され危機感がたかまっている。

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①トランプ大統領が米国は「パリ協定」から離脱すると宣言した。地球温暖化に対する科学的な知見を無視し、温暖化対策費を選挙に勝てる政策にまわすつもりであろう。断固反対しよう。

 

②日本にも、国連の持続可能開発目標(SDGs)を否定し、カリフォルニア山火事は自然現象と言い張る論者がいる。藤井厳喜、武田邦彦、・・・。

 


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地球環境② 世界の環境問題 [環境問題]

1.世界の環境問題

 写真のような、真青な水の惑星・地球は、人類にとってかけがえのないものだ。たかだか数十年の人々の営みによって急激に、地球に魔の手が忍び寄っている。

プラスチックごみが良い例で、餌と間違って食べた魚が死に至るという。本当に恐ろしいことだ。

 

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2.世界の主要な環境問題

地球環境にとって、グローバルリスクと思われる項目を一覧表にしてみた。後続の当ブログで、順次、問題と対策を考えてみよう。

リスク

説 明

地球温暖化

二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの増加により、地球の平均気温が上昇すること。このままだと、2100年頃、年平均気温は1.4°C5.8°C上昇するという。

気候変動

気候・降水量などが、30年間の平均値から徐々に乖離することで、異常気象の多発が懸念される。

水資源不足

地球上で循環している水の量は14K㎥とされ、大部分は海水で、淡水は2.3%に過ぎない。しかも淡水のうち、人間が使える水の総量は1%にも満たない。

食料安全保障

国民に必要な食料の安定供給を確保し、生命と健康を守ること。日本の食料自給率は40%を割り、世界の飢餓人口は8億人を超えている。

地下資源枯渇

石炭、石油など化石燃料の資源は枯渇の期限が迫っている。地球にやさしい代替資源の開発が急務である。

海洋汚染

海洋に投棄、排出された物質による海水の汚染。DDT等を含む農業用水、水銀、カドミウム等の重金属、PCB等の石油化学製品、油、放射線廃棄物などが原因物質になっている。

熱帯林減少

熱帯地方に発達した森林が、商業伐採や農地・牧草地への転換などにより急速に減少している。面積は19億㌶で、世界中の森林面積43億㌶の半分近くを占めている。

オゾン層破壊

大気中に放出されたフロンが、地上1050kmの成層圏に滞留するオゾン層を破壊する現象。フロンは太陽紫外線で分解され、放出された塩素分子によって、オゾン分子が破壊される。

人口爆発

世界の人口は2055年に100億人を突破するという調査がある。日本は少子化だが、世界の問題は人口減少より人口爆発だ。

感染症拡大

地球温暖化に伴って、日本でもマラリアやデング熱の流行が懸念される。

 

3.まとめ(筆者コメント)

 

①トランプ大統領が、温暖化対策を国際的に取り決めた「パリ協定」から離脱を宣言した。専門家が科学的に検証した事実を信じないという。選挙の足かせとなる政策は先延ばしする魂胆であろう。米国第一主義を唱えるだけで、世界の指導者としては落第どころか、悪魔である。

 

②人口爆発の対策は、教育レベルの向上と避妊具の無償配布である。日本は逆に少子化に悩んでいる。対策は、若者世代の可処分所得向上である。政府は、30年間の誤った緊縮政策の転換が必須。

 

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地球環境① 日本の環境問題 [環境問題]

1.環境問題を取り上げる理由

 国連の気候変動サミットで、スエーデンの16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさんが、温暖化対策に及び腰の先進国首脳に対して、怒りをあらわにする演説を行った。

 一方、トランプ大統領や日本の保守派論客は、案の定、「洗脳された子供の発言」などと貶める発言をしている。任期中、痛みを伴う政策は後回しにするつもりのようだ。

 台風の凶暴化、高潮、山林火災の多発など、気候変動対策は待ったなしである。当ブログでは、ローカルやグローバルの環境問題を、読者と一緒に考えてみたい。

 

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水素爆発を起こし白煙を上げる福島第一原子力発電所3号機(中央)、左端の1号機は屋根が吹き飛んでいる。

 

2.日本の環境問題

 日本は高度成長期を中心に、様々な公害に悩まされてきた。表の上から四つは、四大公害と呼ばれ、終息に長い年月を要した。日本は、公害先進国として、蓄積したノウハウを積極的に途上国に移転し、地球環境問題の解決に向かって国際貢献を果たしたい。

 

リスク

汚染物質

発生源、場所

ピーク時

水俣病型公害

メチル水銀

チッソ、熊本県水俣湾。(魚介類から)

1953

水俣病型公害

メチル水銀

昭和電工、新潟県阿賀野川。

1965

イタイイタイ病

カドミウム

三井金属神岡鉱山の排水、富山県神通川

1956

交通公害

硫黄酸化物

自動車排ガス、四日市ぜんそくが代表

1960年代

POPs型公害

ダイオキシン

PCBや、塩化ビニルなどの燃焼時に発生するPOPs(注1)による公害。

北九州市・カネミ油症事件が代表

1968

アスベスト

発がん物質

ケイ酸塩を主成分とする繊維状の鉱物。 肺がんや中皮腫に罹患

1970

産廃不法投棄

廃油、廃プラ

豊島における産業廃棄物不法投棄

1980

廃棄物公害

ダイオキシン

日の出町廃棄物処分場の浸出水より

1996

メルトダウン

放射線

福島第一原子炉メルトダウン

2011年~

(注1POPs:難分解性(残留性)有機汚染物質。日本では1999年に「ダイオキシン類対策特別措置法」を制定。2001年にストックホルム条約が締結された。

 

3.まとめ(筆者コメント)

 

①福島第一原子炉メルトダウンによる損害は21兆円を超えるという。15mを超える津波の情報を得ながら、対策を怠った罪は重く、経営幹部の無罪判決は不当である。

 

②非常電源を地階から2階に上げる措置を取れば水没を免れて、数百万円の費用で済んだはず。次善の策に想到しなかった数万人の東電社員は何をしていたのだろうか。

 

③トリチウムを体内に取り込むと、崩壊時にDNAを破壊し奇形児誕生のリスクが、非常に小さいがある。トリチウム汚染水は水と区別ができず、除去が難しい。貯蔵量は137万トンの限界に近付いた。

昨年、ようやく、分離・回収する技術が発見されたそうなので、国費を投入してでも、実用化に取り組むべきである。

 

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日本再生(21) まとめ(軍事と憲法) [平和外交]

 前回、アメリカを説得し、中国をアジア連合にどのように引き込むかを検討した。今回はアジアの平和を担保するための、アジア連合軍の役割と日本国憲法についてまとめてみよう。

 

1.アジア連合軍の役割

アジア連合傘下の各国から、精鋭部隊を集めてアジア連合軍と命名し、アジア地域の防衛を担うほか、地球防衛軍に一定数の精鋭を派遣する。防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で済む。

隣国同士が敵対視せず、相互に国益を尊重し、戦略的互恵関係を結べば、戦争のない地域が実現できると思う。

 

2.自衛軍(国民国家の軍隊)

 世界共同体を構成する最小単位は国民国家である。国民国家には、自国防衛のための最小限度の軍隊が必要である。日本の自衛隊はそのまま、日本の自衛軍に移行することができると思う。

 

3.日本国憲法9条は北極星

 日本国憲法は1946年にアメリカ占領軍によって制定され、9条により、戦争を放棄し、軍隊を持たないこととなった。その後、朝鮮戦争や米ソ冷戦による、安全保障環境の変化に応じて、自衛隊を持ったが、自衛権の範囲内で合憲と解釈されてきた。

 

日本の平和憲法は、制定経緯はどうであれ、世界初の理想の憲法として、戦争の悲惨さをいやというほど経験した多くの日本人に受け入れられている。

いわば、北極星のように日本人の道しるべとして、高いところに輝く「究極の理想」の憲法である。自信をもって世界に広めていきたいものだ。

 

4.解釈改憲が横行する現状は危険

憲法は国民主権の下で、政治権力者を縛り、暴走を防ぐ防波堤である。安保法改正で憲法を捻じ曲げておいて、「憲法を解釈する責任者は私だ」とうそぶく安倍首相は間違っている。

さらに、安倍首相は、「個人の自由を担保するのは国家である」というが、政権の危険なかじ取りで、国民の生命財産が危険にさらされるのは困る。現憲法を活かす、平和外交に徹してもらいたい。

 

5.安倍政権の前のめりの改憲論は不純

安倍首相は、9条に自衛隊を明記する憲法改正にこだわっている。この改正で、これまでできないとされてきた集団的自衛権を堂々と行使し、米軍のお先棒を担ぐつもりであろう。

 

近隣諸国から痛くもない腹を探られ、緊張を高め、戦争の種をまくことになる。自衛隊を明記しても任務や権限は変わらないというが、変わらないなら明記の必要はない

平和外交による安心供与政策をテンからあきらめて、力による抑止政策にうつつを抜かしている。国民を権力に逆らわない羊に育て、いつか来た道に踏み入ろうと、手を尽くしているのではないか。

 

6.こうすれば、改憲(新憲法制定)の環境が整う

地域連合(共同体)の創設という大きな構想が緒について、周辺国と信頼醸成ができてくれば、日本の憲法九条2項(戦力不保持、交戦権否認)を削除する憲法改正の条件が整う。九条1項(戦争放棄)さえ堅持すれば、国民から九条2項削除の賛同は得られるはず。九条2項を削除しても、北極星としての日本国憲法の評価は変わらないと思う。

中国をはじめアジア各国から、地域の安全保障協力のため、日本の自衛軍創設の承認と派遣要請が来るようになるはず。

 

7.まとめ(筆者コメント)

 

① 9条に自衛隊を明記する安倍政権の改憲案はまやかしである。敵を作って支配したい安倍首相のもとでは、反対である。       

 

② 国連の機能不全がはがゆい。トランプやプーチンのスタンドプレーを見て見ぬふりをしている。国連を大改造して世界共同体を創設し、公正と正義が執り行われる地球規模の統治機構を作りたい。

 

③ EUは失敗ではない。ユーロ発行権を使って、共益事業を実施し、加盟国を豊かにできるはずだ。

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日本再生⑳ まとめ(日本政治の再生) [平和外交]

 1.アジアの安全保障環境の現状

 

安倍政権は中国を仮想敵国とみなした抑止政策に熱心である。日米同盟強化一辺倒の外交で、アジアの安全保障の緊張を逆に高めている。

 

一方、中国は南シナ海に軍事施設を作り、ミサイルを配備するなど、海洋進出を強化している。

 

中国は、日米同盟を仮想敵と定め、自国を防衛するため、最前線を前に構築したつもりであろう。東アジアは軍拡競争の場になったと言わざるを得ない。

 

 

2 .地域連合創設による安心供与の外交

 

 安全保障は抑止と安心供与が車の両輪である。人は、向こう三軒両隣と仲良くして、居心地の良い地域環境を作ることが生活の知恵というものである。遠隔地の知人に縋りつかないと安心できないような生活設計は間違っている。

 

日本は近隣諸国の懐に飛び込んで、地域のことは地域で解決するための、地域連合(共同体)の創設という大きな目標に向かって外交力を結集すべきである。

 

 

3.アジア連合のための対中国のアプローチ

 

アジア連合の交渉において、難物は中国である。中国と交渉開始の合意ができれば、8割がた、スタートアップは完了である。日本は、中国を仮想敵とせず、交渉の本気度を態度で伝えるべきである。  

 

いま、中国崩壊論や崩壊待望論がにぎやかである。しかし、「社会主義現代化強国」を目指すという中国は、帝国主義的ではあるが、世界を相手に取引をし、需要を創造する力がある。

 

財政均衡論に縛られて低迷する、下手な民主主義国家よりも、野性的、戦略的で、米中覇権戦争もうまくやり過ごすに違いない。

 

 

4.アジア連合に向けた日中連携の段取り

 

 

(1)安倍首相は南京慰霊訪問しよう

 

南京虐殺30万人説は信じないが、南京攻略で亡くなった方はいる。慰霊訪問すれば、安倍首相と日本への見方ががらりと変わる。慰霊訪問は虐殺を認めることになるという心配は、小心者の杞憂である。

 

(2)中国の「一帯一路」構想に参加を表明する

 

日米で進める「自由で開かれたインド太平洋」に「一帯一路」を統合する、大きい絵を描こう。

 

(3)東アジア地域包括的経済連携(RCEP)への関与を強める

 

東アジア地域包括的経済連携が年内妥結を目指して交渉中である。参加国がアジア連合対象国とほぼ同じであり、中国も前向きである。日本は、早期妥結に向け指導力を発揮してもらいたい。

 

(4)アジア地域連合(共同体)のキックオフを宣言する

 

 日中パートナーシップが進捗すれば、韓国はしぶしぶでもついてくると思う。

 

 

5.日米同盟の見直しを表明しよう

 

日本は、過去70年間、何回かあった日米同盟見直しのチャンスを逃してきた。安倍政権は、日米同盟に縋りついているが、同盟が完全に機能する保証はない。

 

この辺で、戦略を練り、勇気を振り絞って、日米同盟見直しの働きかけをすべきである。近隣諸国の、日本を見る目ががらりと変わる。日本が生まれ代わって「自主独立」を果たす契機になると思う。

 

ただし、アメリカと敵対するのではない。困難に直面する米中関係の仲立ちをすると宣言し、アジアにより強くコミットする日本を認めさせるのである。

 

 

.まとめ(筆者コメント)

 

 

①中国崩壊論が良く聞かれる。中国崩壊待望論というべきかもしれないが、品性が透けて見える。ここは、向こう三軒両隣の精神で、おせっかいを焼くべきではないか。虎穴に入って、大きな虎児を調教するくらいの気概を持とう。要は、戦略的互恵関係の構築である。

 

 

②新冷戦の勃発で、中国は日本に秋波を送っている。今がアジアを一つにするチャンスである。間違っても、「米日」対「中露」が敵対する、一触即発の大冷戦の構図を作ってはいけない。地球が壊れる。

 

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日本再生⑲ まとめ(日本社会の再生) [平和外交]

 1.「100年安心福祉国家」の財源確保

①抜け穴をふさいで、大企業の法人税10.5兆円増

 日本の名目法人税率は23.4%であるが、「研究開発費減税」や「外国子会社配当金の益金不参入」などの巨大な抜け穴があって、大企業の実効税率は12.5%(2017年度)となっている。これを是正すれば10兆円程度の財源が生まれる(下表の法人税収増参照)。

 

年度

経常利益

実効税率

法人税額

23.4%の税額

税収増

2015

80.9兆円

13.3 %

10.8兆円

18.9兆円

8.1兆円

2017

96.3

12.5

12.0

22.5

10.5

 

②反・緊縮の「長期投資計画」によるの税収増

 10年間、年15.2兆円、20年間で総額219兆円の投資計画を、大胆に実行すれば、経済成長5%、物価上昇2%の成長経済を実現し、20年後、GDPは一千兆円に届く。

また、下表で20年間の税収累計は1658兆円で、緊縮継続の場合に比べて、累計540兆円の税収増になる。さらに、富裕層優遇を見直し、所得税、法人税の増税をすれば、社会保障の財源問題はない。

 

年度(20年間)

2019

2024

2029

2034

2039

備考

実質GDP(兆円)

554.8

553.5

567.9

582.7

594.3

IMF推計の日本のGDP

3%成長の実質GDP

554.8

643.0

746.0

864.0

1002.0

投資増から筆者推計

3%成長の税収見込

59.9

69.0

81.0

93.0

108.0

GDP10.8%を適用  

 

.少子化対策と人材育成

 

①若者が結婚できる社会を取り戻そう

日本の企業は、450兆もの内部留保を蓄えているにもかかわらず、労働者の実質賃金を、下図のようにピーク時から20%も下げてしまった。

少子化の原因の一つは、貧困化により結婚できない若者が増えているからである。最低賃金を大胆に、全国一律1500円に引き上げるなどで、若者世代の実質賃金を上げて、若者が未来に希望を持ち、結婚できる社会を取り戻そう

 

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②手厚い子育て支援を実行しよう

調査によると、現在待機児童は7894人もいるという。20年度末待機児童ゼロの政府目標は達成できそうもない。保育の無償化が10月から実施されたのは朗報であるが、この際、待機児童を出さないよう保育施設の拡充が真っ先に必要である。保育士の待遇改善も急務である。

 
③移民受け入れ政策の見直しと東京一極集中の是正

 移民は低賃金労働の温床であり、実質賃金を押し下げ国民を貧困化させる元凶である。人手不足は、投資による一人当たりの生産性向上で解決すべきものである。また、東京一極集中を是正し、「地方」と「人」の創生が大事である。

 

 

4.まとめ(筆者の意見)

 

①安倍首相は国会で「富裕層の税金を上げるなんて馬鹿げた政策だ」と発言。馬鹿も休み休み言え。

 

北欧の福祉国家、スエーデンは、移民に依存して犯罪大国になった。日本はスエーデンの轍を踏まず、投資と生産性向上で、人口減少に立ち向かい、東の平和福祉大国になろう。


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日本再生⑱ まとめ(日本経済の再生) [平和外交]

 前回まで、経済、社会、政治の各課題について、日本再生を果たすにはどうしたらよいか検討してきた。ここで、「まとめ」をしておこう。

 

1.日本経済の再生 

 政府と財務省の誤った緊縮財政政策のおかげで、日本は失われた30年とも言われる長期低迷に陥っている。デフレ期の緊縮財政は毒薬である。改元を契機に、デフレ脱却のための正しい政策を実行し、実質GDP3%程度の成長を達成して、国力を増強し、国民を豊かにしたい。

名目GDPの推移.png

 図は名目GDPの推移である。1996年~2015年までの20年間、米国は2.5倍、中国は10倍以上になったが、日本はマイナス成長である。もしも日本が米国並みの成長を遂げていれば、現在の名目GDPは、円換算で1000兆円を優に超え、社会保障の財源問題などは生じなかった。

30年間何をしてきたのか?橋本内閣以降、デフレにもかかわらず、財政再建一辺倒。リーマンショックや消費財増税でマイナス成長になると、小出しの財政出動を繰り返してきた。デフレ時に、正しく積極財政を採用していれば、GDPで中国に抜かれず、世界2位を維持できたはず。まさに失われた30年である。

 

2.緊縮財政政策の罪の証明

図は、OECD加盟33か国における、年平均財政支出伸び率と、年平均GDP成長率の相関図である。財政支出伸び率とGDP成長率はほぼ比例しており、相関関係は非常に高い。

日本の「緊縮財政・ゼロ成長」が大変に痛々しい。原因は、少子高齢化ではなく、政府の緊縮財政政策と構造改革路線の誤りである。

 

GDP成長率と財政支出伸び率の相関.png

 

3.日本経済再生の処方箋:「長期投資計画」を

 政府は、2020年から10年間、年15.2兆円、20年間で総額219兆円の投資計画を発表しよう。そして、物価2%上昇、GDP実質3%成長を実現しよう。

投資対象は、国土強靭化、インフラ、基礎的技術の開発などの分野である。

政府が緊縮政策の呪縛を脱して、10年以上の長期にわたる投資態度を鮮明にすると、民間企業は安心して、自社の設備投資、技術開発投資、人材開発投資を実施できる。これによって、日本は完全にデフレを脱却し、企業は一人当たりの生産性向上を実現して、経済成長体質を取り戻すことができると思う。

 

4.まとめ(筆者の意見)

 

①「老後資金2000万円不足」問題にしても、緊縮政策という大間違いを是正せずに、衰退した日本を前提に、国会で揚げ足取りの議論をするのは壮大な無駄である。

 

②政府が適切な財政出動をし、実質賃金の上昇を誘導することで、2~3%の物価上昇(適度なインフレ)、3~5%の経済成長を5年続ければ、日本は復活する。

 

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日本再生⑰ 報道の自由 [平和外交]

 前回は、過去に「言論・表現の自由」がどのように守られた来たか、主な判例をカテゴリー別に分類し、検討した。今回は、報道の自由について考えてみよう。

 

1.報道の自由の意義

 国民の知る権利は、主に、報道機関の報道によって充たされる。したがって、思想の表明の自由と並んで、報道の自由は、表現の自由を規定した憲法21条で保障された国民の重要な権利である。 

 報道機関の報道は、民主主義社会に不可欠で、政権選択の重要な判断資料となり、国民の知る権利に奉仕するものである。

報道の自由をめぐっては下記の論点が考えられる。

 

①「取材の自由」と制約

 報道資料が裁判所から証拠として提出命令を受けることがある。報道資料が報道目的外に使われると、以後、取材活動の制約となりかねないので、注意を要する。また、法廷内の写真撮影は禁止されているが、取材の自由の観点から一考の余地があると思われる。

 

②取材源秘匿

 報道の正確性を担保するため、取材源の明示が原則であるが、重大事故が予想される場合は、例外であると言われている。

 

③報道による権力の監視

 政府情報については、情報公開を原則とするが、国家機密には制約が課されてもやむを得ない場合がある。ただし、2014年の「特定秘密保護法」成立以来、福島原発や日米関係などの重要なテーマについて、タブーが増えていると言う。報道は国民からの受託の意味があるので、運用面を含めて十分な議論が必要である。

 

2.報道の自由度ランキング2019

「国境なき記者団」の報道の自由度ランキング(2019)によると、180か国地域のうち、日本は67位で、「顕著な問題を抱えている」ランク3と評価されている。日本は、民主党政権時の2010年には11位であったので、安倍政権になって大幅に悪化したことになる。

ちなみに、北欧諸国が上位を占め、中国は177位、北朝鮮は179位であった。

 

3.「報道の自由」に関わる事例(敗訴が多いのが気になる)

 

事例

内容

TBSテープ押収事件

1990年、TBSテレビは暴力団に密着したドキュメンタリーを放送し、組長による債権取り立て場面の映像が警視庁に押収された。さらに、取材スタッフは、暴力を見ながら撮影を続けたとして、責任を問われた。TBS敗訴

サンケイ新聞事件

1973年、サンケイ新聞は自民党から広告料を得て、共産党の政策を批判する同党の意見広告を掲載した。共産党は、同紙に反論権(アクセス権)を主張、「反論文の無料掲載」を求めたが、共産党の全面敗訴となった。

博多駅フィルム事件

1968年に空母寄港阻止デモに参加した全学連学生が、博多駅で機動隊から暴行を受けた事件の裁判があった。地元のテレビ4社は現場のフィルムの提出を求められたが報道の自由を理由に拒否した。テレビ4社敗訴。

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①大手マスコミは、消費税廃止を訴える「れいわ新選組」・山本太郎代表の報道を、意図的にやっていない。官邸、財務省、大企業に忖度した結果だ。「忖度マスコミ」には正義がない。

 

「かんぽ生命保険の不適切販売問題」を取り上げたNHKの番組が、お上の圧力で、放映中止に追い込まれた。個別の番組編成にお上が関与してはいけない。放送法で禁じられている。

 

③荻生田文科相の初仕事が、「あいちトリエンナーレ」の補助金の取りやめとは。あの人ならやりそう、あきれてものが言えない。ちなみに、補助金は7800万円、うち表現の不自由展は400万円という。

 

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日本再生⑯ 表現の自由② [平和外交]

 前回、民主主義、個人主義、自由主義を支え、社会の安全弁となるべき「表現の自由」について検討した。今回は、「言論・表現の自由」の裁判事例について考えてみよう。

 

1.「言論・表現の自由」の主な判例

 過去、「言論・表現の自由」がどのように守られた来たか、主な判例をカテゴリー別に分類し、簡単な説明と結果を表にしてみた。

〇は「表現の自由」が守られた、✕は制限を受け守られなかった、△は引き分けを現す。 

 

 

カテゴリー

言論・表現の自由への介入事例

権力介入

NHK番組改変問題:戦時性暴力番組に政治家圧力で改変。スポンサー敗訴

✕板橋高校卒業式事件:教師が卒業式の国歌斉唱を阻止。有罪確定

加須市長選挙無効事件:同和対策をめぐる言論干渉。上告棄却、勝訴

✕横浜事件:戦時、「改造」の論者60人逮捕4人死亡。特高30人免訴

不当

検問・検閲

✕家永教科書裁判:教科書検定が検閲に当たり憲法違反。家永全面敗訴

✕札幌税関検査事件:風俗を害する表現物の検閲の当否。最高裁は否定

△政見放送削除事件:不適切な政見放送原稿をNHKが訂正。原告敗訴

報道の自由

TBSテープ押収事件:警視庁による暴力団のビデオ押収。TBS抗告棄却

サンケイ新聞事件:自民の意見広告に共産党がアクセス権主張。敗訴

博多駅フィルム事件:空母寄港阻止デモのフィルム提出拒否。抗告棄却

名誉棄損

✕石の泳ぐ魚:柳美里の小説のモデルが名誉侵害で提訴。柳の敗訴 

△オリコン・うがや裁判:「ジャニーズに甘い」の記事で訴訟。和解

産経支局長訴追(韓国地検):セウオル号沈没、朴槿恵密会報道 無罪

講談社フライデー事件:幸福の科学、批判記事への抗議。違法と認定

〇署名狂やら殺人前科事件:議員候補の経歴詐称告発記事。上告棄却

✕北方ジャーナル事件:市長候補者が暴露記事差し止め上訴。勝訴

人権侵害

✕殉愛(百田尚樹):ノンフィクションの当否。家族の訴えに罰金刑

✕田中真紀子長女記事出版差し止め:離婚記事はプライバシー侵害

✕ノンフィクション「逆転」事件:前科暴露はプライバシー侵害

〇八尾市議除名事件:同和の横暴を指摘した市議除名。裁判で復帰

住居侵入

葛飾政党ビラ配布事件:マンションポストにビラ配布。共産党員有罪

立川反戦ビラ配布事件:自衛隊官舎に侵入、罰金刑。最高裁控訴棄却

わいせつ

悪徳の栄え事件:「悪徳の栄え」の翻訳出版がわいせつ物頒布罪で有罪

✕「サンデー娯楽」事件:わいせつ記事にわいせつ性認定。上告棄却

✕松分館裁判:成人向け漫画のわいせつ性。逮捕は違法、罰金刑確定

✕ビニール本事件:ポルノ写真誌のわいせつ性。有罪。上告棄却

✕ポルノカラー写真誌事件:わいせつ性を肯定。被告人の上告棄却

✕四畳半襖の下張り:野坂昭如が永井荷風の戯作を掲載。罰金刑

芸術性

✕千円札裁判:赤瀬川源平の芸術作品。表現の自由の限界。控訴棄却

 

2.まとめ(筆者コメント)

 

①森友学園へ国有地売却の公文書改竄があった。答弁も公文書も虚偽だとしたら、「国民の知る権利」も、「表現の自由」もあったものではない。議会制民主主義を揺るがす行為だ。

 

2016年施行の「ヘイトスピーチ対策法」は、「表現の自由」を逸脱した差別扇動行為を禁じているが、実効性に疑問符が付いている。違反に対し罰則を設けるなど、対策の強化が必要。

 

③ドイツは、フェイクやヘイトの投稿削除をネットメディアに義務付け、違反に対し高額の罰金を課すという。日本再生のため、見習うべきだ。

 

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日本再生⑮ 表現の自由① [平和外交]

 前回、人種平等と人権尊重について検討した。今回は、民主主義、個人主義、自由主義を支え、社会の安全弁となるべき「表現の自由」について考えてみよう。

 

1.「表現の自由」の構造

日本国憲法には、基本的人権(第11条)と、表現の自由(第21条)が規定されている。これは、日本人が、戦争に負けて、苦難の中から、ようやく手にした貴重な権利である。

 表現の自由は、大変広い概念で、報道の自由、情報公開請求権、言論出版、集会結社の自由などを含んでいる。

日本人一人ひとりにとって重要な「国民の知る権利」は、表現の自由に由来し、報道の自由などによって充足されると思う。権力は必ず腐敗するので、監視が必要である。

 

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2.「表現の自由」にも限度がある。

 「表現の自由」の行使は、それが、公共の福祉に反し、他者の自由を奪う場合のみ制限することができる。法的には、「実質的害悪」が生じ、明白かつ差し迫った危険がある場合のみ「表現の自由」を制限できると思う。

 

3.「表現の不自由展・その後」に見る、「表現の自由」の論点NHKクロゲンを参考にした)

 

①展示物に政治的メッセージ性(主義・主張)はあるか

反対

・反日だ、心が踏みにじられた

・行政は政治的お墨付を与えるな

・市の後援は、主義・主張への賛同ととられる

賛成

・少女像は平和の象徴であって、慰安婦像ではない(作家)。

展示物は一つのメッセージではない。不快な人も、見たい人もいる

 

②行政が公金(今回は10億円)を使って、主催、共催してよいか

反対

・公金は使うべきではない

・行政は政治的中立を守るべき

 

賛成

行政には表現の自由の受け皿としての機能がある。放棄してはだめ

・政治的お墨付を与えていない

 

③電凸の可否(3日目には1.4万件もの抗議があった。抗議のネット投稿も多数)

容認

・売国行為に抗議するのは当然

・行政や協賛企業に反省を求める

 

反対

「脅迫で中止」の前例を作った

・善意の協賛企業にも抗議が殺到

・言葉のつぶては人を傷つける

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①自分の「表現の自由」は他者のそれと一体。他者のそれを削るのはダメ。戦前のあの「闇の思想統制」に戻るのは困る。

 

②慰安婦問題でも、真実はゼロから100の間にある。ネトウヨはゼロ(潔白)を信じたいのであろうが、それはムリ。「駄々っ子」はやめよう。

 

③行政は、表現者を守るのが仕事。公共の福祉を害さない限り、市民の多様性と寛容性を引き出すよう図るのが、民主主義国家の行政の在り方ではないか。

 

④筆者は、新聞や放送の代金は、権力の監視料、委託料と考えている。御用新聞を買うつもりはない。

 

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日本再生⑭ 人種平等と人権尊重 [平和外交]

 前回、日本国の新憲法制定と、そのための環境整備について検討した。今回は、人種平等と人権尊重について考えてみよう。

 

1.人種平等の現実と日本の取り組み

 

 日本は、日清・日露戦争に勝って世界5大強国の仲間入りをしたが、西欧の有色人種に対する人種的偏見に違和感を持ち続けた。現に、1919年パリ講和会議において、条約に人種平等を挿入する提案をしたが取り合ってもらえなかった。また、1924年には、アメリカの排日移民法による人種差別に怒りを禁じえなかった。

 日本は、欧米への劣等感とアジアへの優越感のはざまで、「脱亜入欧」から「脱欧入亜」に転換した。この近代日本の精神構造が、「大東亜戦争の遠因」となり、結局は戦争に負けたが、結果的にアジア植民地開放と人種差別の軽減に役立ったとされている。筆者コメント参照)

 

2.人権課題と人権問題の現状

 

 

人権課題

人権問題の現状(数字は内閣府アンケート調査の複数回答%)

女性の

人権擁護

職場における差別待遇42%、夫から妻への家庭内暴力33%、

固定的な役割分担31%、売春、買春、援助交際27

子どもの人権擁護

いじめを見て見ぬふり68%、いじめを受けた62%、親の虐待48%、児童買春など37

高齢者の人権擁護

悪徳商法の被害54%、高齢者を邪魔者扱い45%、就職差別42

施設での虐待42%、家庭内の虐待35

障害者の人権擁護

就職差別53%、障害者理解不足50%、障害者への差別的言動42%,じろじろ見る・避ける38

同和問題

結婚反対43%、身元調査をする30%、就職・職場で不利30

アイヌ

伝統の保存継承29%、差別的言動13

外国人

風俗・習慣の違いでやむを得ない34%、外国人差別32

HIV・ハンセン

自立が困難41%、結婚反対31%、差別的言動31

刑後出所者

再就職差別、住所確保困難

10

犯罪被害者