21世紀の外交戦略② 国際連合と地域連合 [世界平和]
21世紀の日本の外交戦略のかなめは、国連中心の地域連合の推進である。地域連合のモデルである欧州連合(EU)に亀裂が生じているが、修復は可能であり、その優れた理念が悪いわけではない。
トランプ米大統領の就任は、世界の政治経済システムの変革にとってチャンスである。日本は、心ある国々の指導者と手を組んで、下表のような国連改革や地域連合の構築を推進したい。
表の要約:1.国連を改組して世界政府を作る。国連行政府委員長が大統領である。現在の安全保障理事会は、平和創造理事会と改名し、世界平和の元締めとする。
2.地域連合として、米州連合、アジア連合、欧州連合の三つを作り、国連総会の傘下に置く。構成国は表のとおりとし、ロシアはアジアに、アフリカは欧州に含める。
3.経済連携については、現在各地域にある主要な貿易協定をベースに改編し、国連の世界貿易機関(WTOを改編)の傘下に置く。
4.軍事に関しては、地域連合軍を設置し、地域の防衛を担うほか、国連に一定数の精鋭を派遣する。現在の国連軍は、改編して地球防衛軍と改名し、世界の紛争を鎮める役割を担う。防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で、少ない軍事費で済み、部族やISによる紛争を未然に防止して、世界平和に貢献する。
国連 (組織改編) |
国連総会―国連行政府―国連行政府委員長(大統領)―各地域連合 スタッフ理事会:平和創造、経済社会、人権、国連軍事、その他 |
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地域連合 |
米州連合 |
アジア連合 |
欧州連合 |
構成国 |
アメリカ、カナダ、南米 |
日、中、韓、北朝鮮、東南アジア、南アジア、ロシア、中央アジア、オセアニア |
EU、中東、アフリカ |
核となる 経済連携 |
北米自由貿易協定(NAFTA) |
東アジア地域包括的経済連携(RCEP) |
ヨーロッパ自由貿易連合(EFTA) |
地域連合軍 |
米州連合軍 |
アジア連合軍 |
欧州連合軍(NATO改組) |
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国連軍 (組織改編) |
国連軍(地球防衛軍と改名) アメリカ軍を中核として、各地域連合軍から精鋭が参加 |
コラム 連合(union)を共同体(community)と言い換えてもよい。共同体のほうが、緩やかな連携というイメージがある。このような連合は、発展段階によって、緩やかな経済連携から、政治同盟、通貨統合まで深化するものである。総じて、緩やかな連携の期間を長くとり、先を急がない方がよいと思う。
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