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国難突破① 北朝鮮の核脅威への対応 [政治・社会]

 安倍首相は、緊迫化する北朝鮮の核脅威への自身の対応に対し、「国難突破」と称し、国民の信任を得ると称して解散にうって出た。北朝鮮外交が急迫するこの時期に、1年以上も任期を残して解散する大義があるのか、混乱する野党の足元をすくうための陰謀ではないのか、疑問視する声が多い。

「国難」はナチスも使った手だ。北朝鮮の脅威を煽って、憲法九条改正の民意を作ろうとしているようにも見える。

 

1.安倍首相の北朝鮮外交の評価と注文

 安倍首相は国連演説で、北朝鮮への制裁を一段と強化するよう懸命に訴えた。対話は意味がないと声高の唱え、トランプ大統領と組んで、北朝鮮への圧力を強化している。挑発合戦がエスカレートして、いまにも戦争が始まるのではないかと恐れる人もいる。

 ミサイルが日本の上空を通過した際は、大気圏外にもかかわらず、Jアラートがならされて、住民に避難指示が発令された。いささか大げさな対応に対し、非難の声も聞こえてきた。

 安倍首相の外交は、一貫して対米従属であり、アメリカの軍事力に頼って、力と圧力と制裁のオンパレードである。

安倍首相には、トランプ大統領をけしかけるだけでなく、戦略的な平和外交に向かって条件づくりをやってもらいたい。喫緊の課題は、中国、韓国、ロシアなどとの信頼醸成措置である。それが、日本独自の北朝鮮外交のてこになる。地球を俯瞰する外交は立派だが、東アジアで、まともな外交をさせてもらうために、安倍首相には次のような対応をお願いしたい。

    歴史修正主義的な言動を自制(戦争の加害責任の取り方でドイツに学ぶ

  ②中国を仮想敵とする、日米同盟一辺倒の転換

 ③アジアと共に歩む日本の旗幟を鮮明にすること、など

 

2.北朝鮮とどう向き合うか

 最近北朝鮮は、核とミサイルの実験を繰り返していて、ますます危険な国になった。やけになって、戦争を仕掛けてくるのではないかと危惧される。

 北朝鮮の金正恩政権がいま一番欲しいのは、自身の身の安全と、国の体制の維持に対するアメリカの保証である。すなわち、平和条約あるいわ、不可侵条約の締結である。

 アメリカがやるべきことは、北朝鮮に条件を付けないで、会談をセットすることである。これは、独裁体制や人権侵害を容認することではなく、話し合いの中から時間をかけて氷を溶かすことである。核廃棄を迫って圧力をかけるだけでは、事態を悪化させるだけである。

70年前、多くの日本人が一夜で軍国主義の衣を民主主義の衣に着替えたように、北朝鮮の多くの善良な国民もそれを待っているに違いない。安倍政権は心を込めて、アメリカに進言すべきである。

 

3.まとめ 北朝鮮に向けた戦略的平和外交

 北朝鮮が6回目の核実験を強行した。近隣諸国にとって、ならず者国家に凶悪な兵器を持たせるのは大変心配である。一方、金正恩政権の立場に立ってみれば、核を保有することで、その核抑止力に縋って、政権の延命を図っているわけである。核を「核保有国」で独占するのは不条理と考えているようだ。

筆者は、戦略的平和外交の立場から、下記の北朝鮮政策を提案する。安倍首相に対応をお願いしたい。

①  圧力一本やりの政策を転換すること。「北風より太陽」はいつでも真理である。

② 北朝鮮とアメリカの、条件なしの会談をお膳立てすること。
北朝鮮の核開発政策の変更は会談の前提ではなく、会談の成果として期待すべきである。

③ 6ヶ国協議を再開し、北東アジアの平和構築を進めること。圧力とともに対話の力も信じよう。

④ 政権選択は北朝鮮国民に任せること。北朝鮮を国際場裏に引き出せば、国民は遠からず、目覚めるはずである。イラクをはじめ、アメリカの力による内政干渉で成功した事例はほとんどない。

 

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majyo

まったくその通りだと思います。
アジア中心の平和外交を模索してほしいです。

by majyo (2017-10-13 19:30) 

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