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「リベラル保守」の意義⑤ 野党共闘戦略 [政治・社会]

 201710月の衆院選で、各党の比例区の得票率は下表のとおりであった。これは、各党に対する選挙民の支持率とみなすことができると思う。

前回の当ブログで、立憲民主党の固定票を40%にするための戦略を述べた。今回は、野党の共闘、再編、統一会派結成について考えてみよう。小選挙区比例代表並立制の現在、野党がバラバラでは、一強多弱の現状は変わらない。

民進党が提案する、民進、立憲、希望の間の統一会派結成について、立憲・枝野代表は否定的な発言をしているが、野合批判は甘受して、あらゆる連携の可能性を探るべきである。

 

1.野党共闘のシナリオ

(1)シナリオ0 自公連立政権の比例区得票率。自公で45.8%であった。

(2)シナリオ1 立憲、共産、社民、諸派(大半が野党系の無所属)が、野党共闘を成立させた場合、得票率は30.8%となる。共産党を毛嫌いするのは時代遅れである。政策で一致できる所を探して協力すればよい。

(3)シナリオ2 希望の党の大串グループ(注1参照)が、離党して立憲に入党した場合を想定している。得票率は35.8%となり、与党に近づいている。可能性は高い。

(4)シナリオ3 公明党の反乱を誘って、野党の大共闘を実現した場合を想定している。得票率は48.3%で、自民の33.3%を凌駕している。

衆院選でこの体制ができれば、政権交代が起こると思う。公明党の女性支持者にはリベラルが多いので、不可能ではない。

 


シナリオ(S

自民

公明

立憲

共産

社民

諸派

希望 1

維新

比例区得票率

33.3

12.5

19.9

7.9

1.7

1.3

17.4

6.1

S0連立の現状

45.8

19.9

7.9

1.7

1.3

5.0

12.4

6.1

S1野党共闘成立

45.8

30.8

5.0

12.4

6.1

S2希望の再編

45.8

35.8

12.4

6.1

S3公明の反乱

33.3

48.3

12.4

6.1


注1 希望の党は、玉木グループ(36議員、自民寄り)、大串グループ(14議員、立憲寄り)に分かれている。得票率を議員数で案分すると、12.4%対5.0%となる。

 

2・まとめ

(1)一強多弱の現状を変える大胆な戦略を立てよう。

(2)希望の党の支持率は1%台と不人気である。大串グループを取り込んでしまおう。

(3)公明党の反乱を誘って、自公連立を壊し、野党の大連立を実現しよう。

 

コラム 内閣支持率と政党支持率の趨勢

NHK世論調査(2017/12/810)の内閣支持率は下表のとおりで、10月の選挙一週前と比べると、逆転して支持が多くなっている。北朝鮮情勢や、景気の動向が支持を増やしている模様である。

NHK調査 内閣支持・不支持率

支持率

不支持率

201712810

46

35

20171015日(選挙一週前)

39

42

 

NHK世論調査(2017/12/810)の政党支持率は下表のとおりで、衆院選の比例区得票率とは大きな差がある。立憲は19.9%が7.9%となった。支持政党なしの41%や、政治経済情勢の変化の影響が出ていると思われる。単純比較すべきではないが、研究課題ではある。

NHK世論調査

自民

公明

立憲

共産

社民

諸派

希望

維新

なし

政党支持率

38.1

4.1

7.9

3.5

0.6

0.3

1.4

1.5

41.0



P1000283.jpg


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コメント 1

majyo

希望の党の大串グループは知りませんでした。
あのどさくさですから、もう一度考え直した方が良いですね
枝野さんは数だけではないと言います。それは正論です
しかし、もう一度再編は必要かもしれません
共産党を毛嫌いするのは時代に会わないように思います。
昔から自民党という人にも、今の自民党が以前とは違う
それをわかって考えて欲しいですね。
支持率調査ですが、信じられない数字です。
ホント?
by majyo (2017-12-22 19:00) 

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