「リベラル保守」の意義⑤ 野党共闘戦略 [政治・社会]
前回の当ブログで、立憲民主党の固定票を40%にするための戦略を述べた。今回は、野党の共闘、再編、統一会派結成について考えてみよう。小選挙区比例代表並立制の現在、野党がバラバラでは、一強多弱の現状は変わらない。
民進党が提案する、民進、立憲、希望の間の統一会派結成について、立憲・枝野代表は否定的な発言をしているが、野合批判は甘受して、あらゆる連携の可能性を探るべきである。
1.野党共闘のシナリオ
(1)シナリオ0 自公連立政権の比例区得票率。自公で45.8%であった。
(2)シナリオ1 立憲、共産、社民、諸派(大半が野党系の無所属)が、野党共闘を成立させた場合、得票率は30.8%となる。共産党を毛嫌いするのは時代遅れである。政策で一致できる所を探して協力すればよい。
(3)シナリオ2 希望の党の大串グループ(注1参照)が、離党して立憲に入党した場合を想定している。得票率は35.8%となり、与党に近づいている。可能性は高い。
(4)シナリオ3 公明党の反乱を誘って、野党の大共闘を実現した場合を想定している。得票率は48.3%で、自民の33.3%を凌駕している。
衆院選でこの体制ができれば、政権交代が起こると思う。公明党の女性支持者にはリベラルが多いので、不可能ではない。
シナリオ(S) |
自民 |
公明 |
立憲 |
共産 |
社民 |
諸派 |
希望 注1 |
維新 |
|||
比例区得票率 |
33.3 |
12.5 |
19.9 |
7.9 |
1.7 |
1.3 |
17.4 |
6.1 |
|||
S0連立の現状 |
45.8 |
19.9 |
7.9 |
1.7 |
1.3 |
5.0 |
12.4 |
6.1 |
|||
S1野党共闘成立 |
45.8 |
30.8 |
5.0 |
12.4 |
6.1 |
||||||
S2希望の再編 |
45.8 |
35.8 |
12.4 |
6.1 |
|||||||
S3公明の反乱 |
33.3 |
48.3 |
12.4 |
6.1 |
2・まとめ
(1)一強多弱の現状を変える大胆な戦略を立てよう。
(2)希望の党の支持率は1%台と不人気である。大串グループを取り込んでしまおう。
(3)公明党の反乱を誘って、自公連立を壊し、野党の大連立を実現しよう。
コラム 内閣支持率と政党支持率の趨勢
NHK世論調査(2017/12/8~10)の内閣支持率は下表のとおりで、10月の選挙一週前と比べると、逆転して支持が多くなっている。北朝鮮情勢や、景気の動向が支持を増やしている模様である。
NHK調査 内閣支持・不支持率 |
支持率 |
不支持率 |
2017年12月8~10日 |
46% |
35% |
2017年10月15日(選挙一週前) |
39% |
42% |
NHK世論調査(2017/12/8~10)の政党支持率は下表のとおりで、衆院選の比例区得票率とは大きな差がある。立憲は19.9%が7.9%となった。支持政党なしの41%や、政治経済情勢の変化の影響が出ていると思われる。単純比較すべきではないが、研究課題ではある。
NHK世論調査 |
自民 |
公明 |
立憲 |
共産 |
社民 |
諸派 |
希望 |
維新 |
なし |
政党支持率 |
38.1 |
4.1 |
7.9 |
3.5 |
0.6 |
0.3 |
1.4 |
1.5 |
41.0 |
希望の党の大串グループは知りませんでした。
あのどさくさですから、もう一度考え直した方が良いですね
枝野さんは数だけではないと言います。それは正論です
しかし、もう一度再編は必要かもしれません
共産党を毛嫌いするのは時代に会わないように思います。
昔から自民党という人にも、今の自民党が以前とは違う
それをわかって考えて欲しいですね。
支持率調査ですが、信じられない数字です。
ホント?
by majyo (2017-12-22 19:00)