「リベラル保守」の意義⑥ 世論調査から見た課題 [政治・社会]
東京大学谷口研究室と朝日新聞社が、今年10月の衆院選挙後に行った、有権者を対象とする共同世論調査から、立憲民主党にとって、いくつかの政策課題が見えてきている。
衆院選挙の投票結果を知った後の調査であるため、先に、当ブログで述べた比例区得票率とは多少異なっている。
1.若者の保守化への対応
有権者の年代別政党支持率は下記グラフの通りである。10~20代の若者の52%が自民、11%が立憲を支持している。若者の保守化と言われる現象である。有効求人倍率が1.5を超える経済状況を見れば当然ともいえる。
立憲は、50代以上の高齢者から25%と、比較的高い支持を得ている。戦争を知る世代の平和主義への思いが、戦争をいとわない(無意識でも)安倍政権への不支持の表明ではないかと思う。
今回の調査で、「政権担当能力がある政党」として、自民党は調査対象の有権者から75%の支持を得ている。2位は立憲民主党の18%であった。立憲民主党の政策課題は、政権担当能力がある政党と認めてもらうための取り組みになる。
課題① アベノミクスの上を行く経済政策の提言(当ブログの「5%経済成長戦略」)
課題② 野党として、アジア外交関与のため、中韓などの要人と交流の場を持つ
2.憲法改正機運への対応
憲法改正の賛否の状況は下記グラフの通りである。憲法改正に賛成(どちらかというと賛成を含む)は40%、中立(どちらでもない)33%、反対(どちらかというと反対を含む)27%であった。自民支持層、立憲支持層の回答はグラフの通りで、真逆になっている。(下のグラフ参照)
憲法改正の方向を項目別にみると、
賛成派の最も改正すべき項目は「戦争放棄と自衛隊」53%、反対・中立派の最も改正すべきでない項目は「戦争放棄と自衛隊」71%、となっている。
日本は武装強化路線か、平和外交路線か、選択を迫られている。
課題③ 戦争の悲惨さ、平和の価値、平和主義をテーマにしたネットのサイト開設
課題➃ 平和外交への貢献(専守防衛で国民を守る仕組み)
3.無党派層の取り込み
[多くの人が「長期的に見ると、自分は△△党寄りだ」とお考えのようです。短期的に他の政党へ投票することはもちろんあり得るとして、長い目で見ると、あなたは「何党寄り」と言えるでしょうか。] という設問への答えが、下の政党支持率の表である。
無党派層(21%)の人に、重ねて聞いた比例区投票先が表の右半分である。政権政党の自民党が圧倒的に優位になっている。支持者獲得のコツは何であろうか。
課題⑤ 野党共闘、再編、統一会派結成の道筋を示し、政権担当能力を訴求
長い目で見た支持政党 (%) 無党派層(21%)の比例区投票先(%)
自民 |
46 |
|
|
|
無党派 |
21 |
------------→ |
自民 |
26 |
立憲 |
13 |
|
立憲 |
25 |
公明 |
5 |
|
公明 |
8 |
希望 |
4 |
|
希望 |
20 |
維新 |
4 |
|
維新 |
7 |
共産 |
3 |
|
共産 |
12 |
民進 |
3 |
|
社民 |
2 |
私の思っているより若者の自民党支持が多い事にがっかりです。
こちらは老い先そう長くはない。しかし若者は違います。
自民党はメデイア操作が長けているのでしょうね。
今もスピン報道らしきものが多く、ネットで注意深く見ていないと
アベ政権の怖さはわかりにくい
早く気が付いてよと言いたいです。
by majyo (2017-12-29 17:04)