憲法改正の論点 ④ 「生かす憲法」 [平和外交]
いま、憲法改正論議が盛んである。憲法改正の賛否の論点を何回かに分けて考えてみよう。
1.「生かす憲法」のための日本の戦略的平和外交
日本国憲法は、 世界初の理想の憲法だから、「生かす憲法」に徹するべき。東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、戦略的平和外交によって、安全保障環境の方を、憲法に近づける努力をするべきである。下記はその構想の一部である。
図:「生かす憲法」のための、日本の戦略的平和外交
相手国 |
平和外交戦略 |
期待成果 |
中国 |
●安倍首相、歴史修正主義決別の意思表示 ●安倍首相、南京慰霊訪問 ●中国の「一帯一路」構想に参加表明 ●AIIB加入とADBとの連携強化を表明(注) ●アジア相互信頼醸成措置会議(CICA)に、正式参加表明 ●アジア地域連合(共同体)のキックオフ宣言 |
戦略的互恵 関係構築 軍拡競争緩和 地域連合構築 中国へ日本の関与増大 民間交流促進 |
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アメリカ |
●対米、自由貿易協定/経済連携協定の維持 ●日米地位協定の見直しの提起 ●日米同盟の見直しの働きかけ ●国連改革主導を要請 ●世界政府的、問題解決リーダー就任要請 |
経済連携維持 対米独立 軍事基地漸進的撤去 貧困撲滅 世界平和 |
(注)AIIB:中国主導のアジアインフラ投資銀行、ADB:日米主導のアジア開発銀行
2.日本の戦略的平和外交のための、キーポイント
①安倍首相の歴史修正主義決別
安倍首相は、過去に、「侵略の定義は定まっていない」、「植民地で良いこともした」などの発言があった。衣の下に鎧を隠すような態度では、東アジアで、外交をさせてもらえない。歴史修正主義的な言動は封印すべきだ。(安倍さんでは無理かも)
②日米同盟の見直し
日本は、過去70年間、何回かあった日米同盟見直しのチャンスを逃してきた。安倍政権は、日米同盟に縋りついているが、同盟が完全に機能する保証はない。
この辺で、戦略を練り、勇気を振り絞って、日米同盟見直しの働きかけをすべきである。近隣諸国の、日本を見る目ががらりと変わる。日本が生まれ変わる契機になると思う。
「案ずるより産むがやすし」である。
3.まとめ(筆者コメント)
① 憲法改正を考える前に、上図のような、平和憲法の理念を「生かす」外交をしよう。
② 中国敵視・日米同盟一辺倒の外交が、安全保障問題の大部分である。アジアに根を張り、地域のことは地域で解決する、戦略的平和外交に転換しよう。
③ 自由と民主主義を至上とする価値観外交はよいが、固執はダメ。政治体制が異なる国とも条件なしに外交をすべきである。体制を批判し、転換するのは、その国の民である
平和外交戦略ですが、アベさんではほとんどできていないですね
キーポイントですが
歴史修正主義、これがアジアには受け入れられない
私も彼では無理だと思います。
怨念政治です。そうありたいと思うだけで真実を見ていない
たとえ一時的アメリカと軋轢が生じても
日米同盟は見直しから廃止へ向かわないと真の独立国とは言えない
他の同盟国と比べても格段に不平等です
体制が違っても、努力すれば道は開けますね
by majyo (2018-04-04 17:01)