21世紀、日本の針路⑯ 本シリーズのまとめ(上) [平和外交]
「21世紀、日本の針路」シリーズの終わりに当たり、ポイントを二回に分けて述べよう。
1.歴史修正主義の清算
安倍首相は、過去に、「侵略の定義は定まっていない」、「植民地で良いこともした」などの発言があった。地球俯瞰外交を自慢しても、衣の下に鎧を隠すような態度では、東アジアでは、外交をさせてもらえない。
安倍首相にとって、歴史清算の象徴的な行動は、南京慰霊訪問である。南京を訪問して頭を下げるだけで、中国はもちろん、アジアの人々の態度がガラッと変わると思う。
2.近隣外交の改善
米中貿易戦争の影響もあって、最近は、日中雪解けムードの気配が感じられるようになった。この機に乗じて、下記施策を実行し、一気に、東アジア共同体構築のキックオフに持ち込もう。
●中国の「一帯一路」構想に参加表明
●AIIB(アジアインフラ投資銀行)加入の表明
●アジア相互信頼醸成措置会議(CICA)に、正式参加表明
●東アジア地域連合(共同体)のキックオフ宣言
ここまで信頼醸成ができてくれば、日本の憲法九条2項(戦力不保持、交戦権否認)を削除する憲法改正が可能になろう。九条1項(戦争放棄)さえ堅持すれば、国民からも、アジア各国からも、九条2項削除の賛同は得られると思う。
3.日米同盟の見直し
日本は、過去72年間、何回かあった日米同盟見直しのチャンスを逃してきた。安倍政権は、日米同盟に縋りついているが、同盟が完全に機能する保証はない。
この辺で、戦略を練り、勇気を振り絞って、日米同盟見直しの働きかけをすべきである。とりあえず、下記事項から取り組むのが良いと思う。
●対米、自由貿易協定/経済連携協定の維持
●日米地位協定の見直しの提起
●日米同盟の見直しの働きかけ
●米国の国連改革主導を要請
●世界政府における、国際問題解決リーダーへの就任要請
アメリカに敵対するのではない。日本の、東アジアの平和構築に向けた行動に対し、アメリカに支援し、見守ってもらうよう要請するのである。アメリカの、心ある要人への根回しが必須である。
日米同盟の見直しが、緒に就けば、近隣諸国が、日本を見る目ががらりと変り、日本が生まれ変わる契機になると思う。「案ずるより産むがやすし」である。
4.まとめ(筆者のコメント)
①東京裁判は、裁くべき根拠法がなかったというが、恨み節をうなっていても仕方がない。未来志向で再出発を図ったのは正解。
②中国を仮想敵とせず、共同体に本気で取り組めば、歴史認識や靖国問題などは、霧消すると思う。
③謝罪談話は、村山、河野、小泉、安倍など何回も繰り返されている。日本は、アメリカに従属し、アジアで、自ら「よそ者」に身をやつしているせいだ。別の道がある。
④敵を探してバランス・オブ・パワーで凌ごうとする強権政治が、いま氾濫している。ともに平和を作ってゆく国際協調の道を、真っ先に探そう。
⑤日米同盟は敵を作り出している。軍事同盟強化は、仮想敵の軍備を強化させ、敵対関係を増強する悪循環に陥るもので、賢明な選択とは言えない。
⑥経済成長期にも、今も、米・軍産複合体の支配は続いているが、そろそろ年貢の納め時である。
国内向けに色々と言っていますが
アジアでは蚊帳の外になりつつありますね
歴史は過去ときちんと向き合う事
修正主義者がトップでいる限り、理解は得られません
アメリカも一枚岩ではないです。
日本の立場を理解してくれる人たちも多い
そう言う人たちとしっかり連携してほしいです
by majyo (2018-09-28 19:11)