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新冷戦の脅威 ①中国の覇権的な挑戦 [平和外交]

 米ソ冷戦が終わったと思ったら、また、新しい米中新冷戦が始まった。世界の歴史を見ると、随所に、愚かな人間の策謀と悪あがきで、多くの人命が損なわれてきた。美しく、かけがえのない地球の滅亡まで、地球週末時計であと3分という。憂慮に耐えない。回避の策はあるのか。

 

1.トゥキディデスの罠

 「新たな覇権国の台頭と、それに対する既存の覇権国の懸念が戦争を不可避にする」。これは、ギリシャの歴史家トゥキディデスが残した言葉で、トゥキディデスの罠と呼ばれている。

過去500年間に、こうしたケースは16回あり、うち12回で大きな戦争になったと言われている。

 台頭する中国は、覇権は狙わないと言いながら、正当性が怪しい自国の権利を強く意識し、覇権を狙う気持ちを内に秘めている。一方、既存の覇権国・米国は新興国・中国の挑戦に直面して、不安になり、相手を蹴落とそうと策を練っている。これが、現在進行中の米中貿易戦争であり、軍事的緊張が高じて、下手をすると本当の戦争になりかねない。

 

2.中国の覇権的な挑戦   

中国の覇権的な挑戦の、主な内容は下記の通りである。発展途上国なら許されても、大国となった中国には許されない。この「チャイナ・グローバリズム」に、世界がどう向き合うか問われている。

 

問題

覇権的な挑戦の内容

不公正な貿易ルール

・高い関税障壁(自動車は、米の10倍)

・知的財産権の侵害(スパイや剽窃による)

外国企業の投資制限

・外国企業に厄介な事業免許要件や出資比率規制を課す

・外国企業の中国進出を許す代わりに技術移転を強要

国内産業保護

・国有企業等に土地や資本を助成(競争優位狙い)

・国内企業に輸出助成や税制優遇

為替介入

・為替介入による人民元の為替調整(人民元安誘導)

軍備拡張

・中国の2018年国防費は、18.4兆円、前年実績比8.1%増。日本の5倍以上。武器装備品の近代化を急速に推進。

南シナ海海洋進出

・南シナ海に人工島を七つ、うち三つには滑走路建設。

軍事基地化を進めている。

イラン制裁違反

ZTE(中興通訊)がイラン禁輸措置に違反

 

3.まとめ(筆者コメント)

①自由貿易は相互主義で成り立つ。輸出相手国には自由貿易を求め、自国市場は関税、補助金、規制で保護するのは通らない。

 

②中国は、投資相手国の土地、企業は自由に購入し、技術移転を強要する。一方、自国では外国人の土地購入を認めていない。日本も、北海道などの水源地を、中国資本に乗っ取られないよう、規制を考えよう。

 

③中国は、外国に自国の労働者を大量に送り込み、相手国の雇用を奪うが、自国には移民を認めていない。日本にも、いくつかチャイナタウンができているが、節度ある移民受け入れが望ましい。

 

④中国崩壊論が良く聞かれる。中国崩壊待望論というべきかもしれないが、品性が透けて見える。ここは、向こう三軒両隣の精神で、おせっかいを焼くべきではないか。虎穴に入って、大きな虎児を調教するくらいの気概を持とう。

 

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