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世界共同体⑤ アジア連合の進め方 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、世界政府を構成する「アジア連合」の在り方について述べた。

今回はアジア連合進め方について考えてみよう。

 

1.アジア連合が目指すもの

日本は、対米従属から脱却し、アジアに正面から向き合う新機軸の外交を進めたい。その第一歩は、アジア連合の推進である。

アジア連合の真の目的と、目指すものは何かを確認してみよう。

 

目的

内容

経済成長

貿易の自由化を通じて、地域の競争力を向上し、豊かさを実現する。21世紀はアジアの時代である。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の締結を主導して、アジア連合の基礎を築こう。

安全保障

隣国同士が敵対視せず、相互に国益を尊重し、戦略的互恵関係を結べば、戦争のない地域が実現できる。平和を担保するため、アジア連合軍を創設して、透明性のある協働の実力組織を作ろう。

人権尊重

人間は、自己本位で残虐な面を持っている。アジアに人権尊重を根付かせるために、専門の機関を創ろう。チベットやウイグルの人権問題の緩和に役立つ。信教の自由もテーマになる。

環境・防災

地球温暖化もあって、環境・防災の協働は喫緊の課題である。

 

2.対中国のアプローチ

アジア連合の交渉において、難物は中国である。中国と交渉開始の合意ができれば、8割がた、スタートアップは完了である。日本は、中国を仮想敵とせず、交渉の本気度を態度で伝えるべきである。  

いま、中国崩壊論や崩壊待望論がにぎやかである。しかし、「社会主義現代化強国」を目指すという中国は、帝国主義的ではあるが、世界を相手に取引をし、需要を創造する力がある。

財政均衡論に縛られた、下手な民主主義国家よりも、野性的、戦略的で、米中覇権戦争もうまくやり過ごすに違いない。

 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が年内妥結を目指して交渉中である。参加国がアジア連合対象国とほぼ同じであり、中国も前向きである。日本は、早期妥結に向け指導力を発揮してもらいたい。

 

3.アメリカの説得

 日本が、アメリカを排除するのではなく、その支援を得ながら、アジアの平和的発展に、本気でコミットする決意を披露すれば、説得はできると思う。

 アジアのことは日本と中国に任せてもらって、アメリカは、地域連合を束ねる世界政府のような組織の中枢を担ってもらうのがよい。

構想について、アメリカの心ある要人への根回しは必須である。日米同盟に関わる、米の要人は20名程度という。国際情勢は激変している。固定観念を排し、遠慮はやめて、タフな交渉をしよう。

 

4.政府主導のプロジェクト立ち上げ

連合や共同体については、多くの産官学の枠組みで研究され、報告されている。しかし、すでに研究段階は過ぎた。政府が本気で取り組む時期である。

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①人は、向こう三軒両隣と仲良くして、居心地の良い地域環境を作ることが生活の知恵というものである。遠隔地の知人(米)に縋りつかないと安心できないような生活設計は間違っている。

 

現在、日韓関係は最悪だが、中国と未来志向の関係を築くことができれば、韓国はしぶしぶついてくると思う。日米対、中露朝鮮という最悪の新冷戦構造は絶対に避けよう。

 

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