地球環境③ 地球温暖化と気候変動 [環境問題]
1.地球温暖化・気候変動の因果関係
下図の通り、温室効果ガスの増加→大気、海水の温度上昇→温室効果ガスの増加という悪循環の結果、気温は、最近100年間に0.74度C上昇、2100年には1.6度C上昇すると予想されている。日本は率先して対策に取り組まなければならない。
2.主な温室効果ガス
温室効果ガスの種類別構成比は、二酸化炭素76.0%、メタン15.8%、一酸化二窒素6.2%、フロンその他2.0%となっている。
①二酸化炭素(CO2)は炭素を含む物質が燃えたときに発生する。年間264億㌧排出され、うち114億㌧は植物や海が吸収してくれるが、残りは大気中に残ってしまう。
世界の二酸化炭素排出量(2016年)は323億㌧で、うち中国28%、米国15%、日本は3.5%。
日本における火力発電の、燃料別二酸化炭素排出量は、KWh当たり、LNG火力476g、石油火力695g、石炭火力864g。ちなみに石炭火力の世界平均は941gとなっている。
②メタン(CH3)は、湿原、田んぼ、天然ガスなどから自然に発生し、二酸化炭素の21倍の温室効果があるという。牛や羊などの家畜のゲップもメタンを含み、温暖化に一役買っている。
③一酸化二窒素(N2O)は亜酸化窒素とも言い、窒素酸化物の一種である。人を陶酔させる作用があり笑気ガスとも呼ばれる。温室効果は二酸化炭素の300倍もあり危険度は高いが幸いに量は少ない。
紫外線によって分解されて一酸化窒素になり、フロンと同様、オゾン層を破壊する作用がある。
④フロン(CFC)は、炭素、水素、フッ素、塩素、臭素などの化合物で、冷媒や溶剤として使われる。オゾン層破壊と温室効果があることから規制され、代替フロンに切り替わりつつある。
3.気候変動の悲惨な結果
大気温、海水温上昇により、感染症、熱中症、害虫の増加、洪水や高波の頻発、希少動物減少やサンゴ白化などの災害が発生しており、今後はさらに悪化すると予想される。
海面は、最近100年間に17cm上昇、2100年には84cm上昇が予想され危機感がたかまっている。
4.まとめ(筆者コメント)
①トランプ大統領が米国は「パリ協定」から離脱すると宣言した。地球温暖化に対する科学的な知見を無視し、温暖化対策費を選挙に勝てる政策にまわすつもりであろう。断固反対しよう。
②日本にも、国連の持続可能開発目標(SDGs)を否定し、カリフォルニア山火事は自然現象と言い張る論者がいる。藤井厳喜、武田邦彦、・・・。
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