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21世紀の外交戦略⑥ 対中国外交 [平和外交]

 前回の当ブログで、日米同盟を見直して、アメリカ従属をやめる提案をした。21世紀の外交戦略の目指すところは、アジア連合(共同体)であるが、その手始めは中国の説得である。

1.安倍首相は南京を訪問しよう

 先日の安倍首相の真珠湾訪問は大変評判が良かった。首相は真珠湾の犠牲者を追悼し、不戦の誓いを新たにした。寛容の心がもたらした「和解の力」が、日米を希望の同盟に導いたとも述べた。ところが、アジアの戦争被害者からは厳しい声が聞こえてきている。

 首相は今年早々に、南京を慰霊訪問すべきである。南京大虐殺30万人説は捏造としても、日本軍に戦時国際法違反があって、多くの犠牲者が出たのも確かである。慰霊訪問によって、日中間に張った厚い氷を解かし、アジアの平和構築の出発点にすることができる。

2.アジア連合の交渉開始

 安倍政権は中国を仮想敵とみなし、日米同盟強化一本やりの政策で、アジアの安全保障環境を悪化させている。軍備を増強して覇権的な動き強めている中国は、日米同盟に脅威を感じて、そうしているようだ。

アメリカに距離を置くと表明するだけで、中国はアジア連合(共同体)の話に乗ってくると思う。次項で述べるCICSは、実は、アジア連合(共同体)の卵のようなものである。

3.アジア信頼醸成措置会議(CICS)への加入

 CICSはアジアの安全保障に関わる多国間フォーラムで、1993年に発足し、現在26か国が参加している。他に、日米を含め13か国がオブザーバーである。4年に一回首脳会議が開催され、現在、中国が議長国である。

 2014年の会議で習近平主席は、「アジア新安全保障観」という概念を表明した。「アジアの人民には相互協力を強化することにより、アジアの平和・安定を実現するだけの能力も知恵も備わっている」と述べた。

 日本はオブザーバーなどと言わず、正式加盟国として名乗りを上げるべきである。こんな機会を逃す手はない。ちなみに、韓国はすでに加盟している。

 議長国の中国には、アジア・リバランス(回帰)を目指すアメリカと、日米同盟を牽制する意図があることは確かだが、21世紀の日本の外交戦略の方向と一致しており、日本はCICSを積極的に利用すべきである。

 中国主導のCICSに加入して、中国従属になってしまうと恐れるのは、敗北主義者の言い分である。


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