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脱・グローバリズムの動き [詩・俳句・エッセー]

 貿易は必要ではあるが、移民の増加などのグローバル化の行き過ぎで、国民の間に分断が生じ、「米国第一」のトランプ大統領出現、英国EU離脱、フランスの黄色いベスト運動などの反・グローバリズムの動きが起きている。

日本では、「令和ピボット」のような運動が始まった。経世済民の精神を放棄し、緊縮財政と「小さな政府」に固執し、日本を長期低迷に導いた自民党政権に対し、「反・緊縮」、「反・グローバリズム」、「反・構造改革」へと政策の転換(ピボット)を促す国民運動である。

国民の一割がこの運動に理解を示せば日本は変わることができると思う。しかし、多くの既成政党は、与党も野党もグローバル化を信奉し、規制改革、構造改革、緊縮財政を採用して、日本の衰退に加担している。

れいわ新選組だけが、グローバル化の行き過ぎを自覚し、反・緊縮など国民の方を向いた政策を掲げていると思う。

 

俳句 題: 酷暑

酷暑日の真昼や溶けるアスファルト

極暑日や木陰であえぐ牛の群れ


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日本を売り渡す、構造改革に反対 [詩・俳句・エッセー]

 行き過ぎたグローバリズムは、国民の命を守るべき「国民国家」の働きを損なってしまうものである。現に、移民法、種子法、水道法、IR推進法、漁業法など、自民党政権は、ろくな審議もせずに法改正を行った。米国などからの圧力に屈したとはいえ、国際金融資本に日本を売り払ったに等しい。


例えば農協つぶしを見てみよう。農家が集まって農協を、農協が集まって全国農業協同組合連合会(全中)を構成していた。グローバリストは、農協に「既得権益」のレッテルを張って、構造改革・規制緩和を押し付け、利益を寄こせと迫ってきた。結果、日本の良き共同体の文化が壊されつつある。


最近の国会を見ていると、国民を代表するはずの立法府(議会)が行政府のしもべとなっている。日本の地域経済の存立を危うくする法改正について、内容をもう一度見直して、過当競争を回避し、適正な賃金を払い、国民を大切にする日本を取り戻そう。


ただし、国際主義(インターナショナリズム)や多国間連携は大事であり、グローバリズムとは異なる。


 俳句 題: 夏休み


夏のラジオ体操競うはシール


残りたる宿題の山8月尽



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水道民営化に反対 [詩・俳句・エッセー]

 グローバリズムの行き過ぎの事例の第一は水道民営化である。欧米の水道民営化は1990年代に始まり、水道料金高騰や、サービス・水質低下などの理由で、2000年以降、世界37か国235都市が、水道事業を公営化に戻している。

 水道民営化を周回遅れで始めたのが日本である。2017年、浜松市が日本で初めて下水道運営権を仏ヴェオリア社に売却した。現在までに8.8%の企業体が運営権や検針業務の民営化を実施している。

 有名なのは宮城県で、全国で初めて県単位の上下水道の運営権を20年間10億円で民間企業に売却し、昨年4月より民営化を開始した。村井嘉浩県知事は民営化により337億円のコスト削減が見込めるというが、実現の見通しはなく、逆に県民の負担増が懸念される。

日本のような災害大国では、国民の命にかかわる水道事業の民営化はやってはいけない。

 

俳句 題: 朝顔

人生は短し朝顔の如し

朝顔は深紅訪ねる蟻は黒


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「種子法」を取り戻そう [詩・俳句・エッセー]

「種子法廃止」が日本の経済・社会に何をもたらすか考えてみよう。

1.「種子法」は食の安全保障

 1952年、「主要農作物種子法」が導入された。日本の主食である「コメ・麦・大豆」という3大農作物の「種子」の安定的な生産と普及を目指した法律である。

コメを例にとると、自治体の農業試験場が原種を栽培し、種子栽培農家で手間暇かけて栽培され、JAに集められ、「公共種子」として安定価格で一般農家に供給されてきた。この結果、奨励品種だけで300種以上のコメが「日本人の公共資産」として受け継がれてきたのである。

 地味な「種子法」だが、日本人の食の安全保障にとって、極めて重要な法律であった。

2.種子法廃止の経緯

2016年、内閣府の「規制改革推進会議」は「民間の品種開発意欲を阻害している『種子法』を廃止する」と決め、2018年、国会は大した議論もなしに「種子法の廃止」を決めてしった。

結局、種子事業を民営化して、「国産種子・農民種子」を多国籍国際企業が開発した「特許種子」に置き換える企みであった。

3.「種子の開発データ」の民間解放

政府は、2017年、「良質かつ低廉な農業資材(種子を含む)の供給に関する施策」と銘打って、「農業競争力強化支援法」を制定した。

条文には、民間事業者が行う種子の技術開発、新品種育成を促進するため、都道府県が有する「種苗の生産に関する知見」を、外国を含む民間事業者に提供するという規定も入っている。

自治体が、長年蓄積してきた「種子の開発データ」を無料で民間企業に公開する羽目になったが、驚いたことにほとんど議論もなかったという。

4 まとめ

①「種子法廃止」は、モンサント社(現バイエル)など、ハゲタカ巨大企業の市場開放要求に屈した代表事例である。

②「農業競争力強化支援法」の制定は、農業所得の向上や、農業の競争力強化という美名のもとで、農業資材を扱う地場産業を衰退させ、地方を切り捨てる政策であった。

 

俳句 題: 家族

伴侶など求めぬ孫や蝸牛

少子化の予算倍増かたつむり


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