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消費税の破壊的な影響 [詩・俳句・エッセー]

この図は、国際通貨基金(IMF)が2023年10月に、日本の実質経済成長率のデータをまとめて発表したものである。失われた30年が一目でわかる。



 2023-11-28 .png



この表は、消費税増税の軌跡とその破壊的な影響について筆者が作成したものである。失われた30年の原因がわかる。



西暦 年

実質成長率%

消費税の軌跡

消費税増税の破壊的な影響

1989

4.86

4月1日 3%

竹下登内閣の末期に消費税3%が新しく導入されたが、日本がまだ元気だったので影響は軽微だった。

1990

4.89

 

1996

3.13

4月1日 5

橋本龍太郎内閣が1月に誕生して、4月に消費税を5%に増税した。バブルが崩壊して不良債権が積み上がった中で、増税は致命的であった。結果、マイナス成長が続き失われた30年が始まった。

1997

0.98

 

1998

マイナス1.27

 

1999

マイナス0.33

 

2013

2.01

 

2012年12月に成立した安倍晋三第二次内閣で、アベノミクスを宣言し当初は好調であったが、増税を甘く見て14年に8%にしてからすっかりダメになった。

2014

0.30

4月1日 8

2015

1.56

 

2016

0.75

 

2018

0.64

 

安倍総理は、財務省の増税要求に、2度にわたり抵抗したが抗しきれず、19年10月に10%増税をし、日本を壊した。

2019

マイナス0.40

10月1日 10

2020

マイナス4.24

 



筆者の意見:



   財務省は財務真理教に罹患し財政均衡至上主義に陥っており、デフレの病理を甘く見ている。



➁デフレ期に緊縮財政をやって、世界で唯一経済成長しない国、格差が拡大し犯罪が多発する国を作ってしまった。



デフレ期には国債を財源にして機動的な財政運営をすべきである。唯一気を付けることは、過度のインフレにならぬよう管理することである。


  消費財を廃止する以外に日本再生はない。


 



俳句 題: 狸



 子宝の狸の一家は隣組



狸の子電車の音は子守唄


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エンゲル係数 [詩・俳句・エッセー]

エンゲル係数は、家計の消費支出に占める食料費の割合を示す指標である。数値が高いほど暮らしが貧しことを意味する。


日本の2022年9月から2023年8月までの1年間の平均値によれば、日本のエンゲル係数は29過去43年間で最も高い数値となった。


エンゲル係数上昇の背景には、食料品価格の高騰はあるが、国民の貧富の格差拡大の影響が大きい。


過去の推移を見ると、2001年に23%、消費税の増税の度に上昇してついに29%に達した。


主な先進国の最近のデータでは、アメリカ16%、ドイツ18%、フランス24%、イタリア27%となっている。


筆者の意見:


  財政均衡至上主義をやめ、不況時には積極財政をやって経済成長を実現し、国民の可処分所得を増やすこと


  経済成長せずに歳出改革や財源探しで、少ないパイの奪い合いをやらせるのは破滅への道


  消費税ゼロか、少なくとも食糧品の消費税はゼロ


  輸入食料品を減らすため、農業関係予算を増やして、現在38%の食糧自給率を高める


 俳句 題: 枯れ尾花、芒


落葉松の林の先は芒原


火口湖を覗き見ている夕芒


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中国の資本主義 [詩・俳句・エッセー]

中国の資本主義


 中国経済は深刻な不動産不況と、大幅な輸出の減少でいま危機的な状況にある。特に地方政府が抱える財政赤字は膨大で、このままでは債務不履行の発生は避けられないという。


 中国からの輸入が減少すると、日本の素材産業の業績が悪化する恐れがあり、他人事とはいえ心配である。


筆者の意見:


①日本化の回避:日本の失われた30年は世界的に認識されており、当然中国もジャパナイゼーションを回避する知恵を持っていると思う。


➁国の財政支援:北京政府は地方政府を救済するため、不動産市場に円換算20兆円以上の財政支援を実行するという。日本がバブル崩壊の後処理に失敗したのを学習したのだろう。


③ソフトランディング:中国は2008年のリーマンショック時に、米国に次ぐ大規模な財政支出を実行し、影響を軽微に抑えた経験がある。あの時日本はわずかな財政支出しかやらず、世界で一番GDPの落ち込みが大きかった。アメリカの不始末で日本が一番泥をかぶるなんて泣ける。


④資本主義の活用:中国は社会主義の国なのに、一帯一路で大きな市場開拓をするなど資本主義をうまく活用している。社会主義の対立概念は自由主義である。だから中国にないものは自由である。


 俳句 題: 咳


咳をしてチラ見されたりコロナの世


咳を止め顔赤くなる会議中



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デジタル庁への期待 [詩・俳句・エッセー]

 2021年9月に設立されたデジタル庁は、河野太郎デジタル大臣のもと、職員数730人態勢(2022年4月現在)で活動している。設立早々、マイナンバーカードの誤登録や、健康保険証廃止の問題で揺れているが、徐々に正常化に向かっていると思われる。


筆者の意見:


①デジタル化先進国のデンマークでは、20年も前に取り組みを始めて、民間と公的機関のやり取りは全て電子化されており、パスポートは24時間受け付け即時発行されている。日本はデンマークに学ぶべきである。


➁日本はマイナンバーカードの普及が遅れているが、パスワードのわずらわしさやセキュリティ問題を改善するため、顔認証システムなど先端技術の導入が必要である。


③デジタル庁を省に格上げし、年5千億円程度の予算を大幅に増額し、職員の増員と増強を図るべきである。


④日本のキャッシュレス決済システムは、クレジット式、プレペイド式など何百とあり、統一感がまるでない。ソフトの制作維持管理に莫大なコストがかかっていて、生産性向上とは程遠い仕組みになっている。これも自己責任、小さい政府を志向する新自由主義の帰結と思う。デジタル庁の関与で3つ程度に統合してもらいたい。


 俳句 題: クリスマス


クリスマス今日も戦のある地球


二千年前のキリストしのぶ夜



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好調なアメリカ経済 [詩・俳句・エッセー]

 アメリカの7~9月期の経済成長率はプラス5.2%と好調で、5期連続のプラス成長になっている。

好調の要因は

FRBの利上げ政策でインフレ抑制に成功したこと、

➁労働参加率が上昇して、多様な働き方が広まり、労働市場の柔軟性が増したこと、

③個人消費がいまだに旺盛なこと、

④ウクライナへの武器供与等で国防産業の需要が激増したことである。

来年予想される景気減速局面では、金利引き下げを交えながら軟着陸できると思われる。

 

筆者の意見(日米対比):

①なんでもアメリカの後追いするくせに、経済・財政・金融政策ではマネができなかった。財政均衡至上主義に毒されてまともな積極財政に失敗したため、GDPは米国の6分の1に沈んだ。

➁輸入物価高騰に起因するコストプッシュ型インフレと、目標たるべきデマンドプル型インフレを分けて管理する知恵を持つべきである

③日本のGDPに占める輸出の昨年の割合は18%。ドイツ44%、韓国47%から見ると日本は必ずしも貿易立国ではない。逆に言うと国内需要のポテンシャルは大きい。だから内需を育てる政策が望まれる。

④アメリカから売りつけられる何千億円もする武器については、国内で設計生産できるよう全力を注いでもらいたい。

 

俳句 題: 年の暮

年用意家族の絆戻るとき

紅白を見る約束はどうしたの


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