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温暖化ガス排出量削減 [詩・俳句・エッセー]

 温暖化ガス排出量を因数分解すると、次の通り①、➁、③の掛け算になる。

温暖化ガス排出量=①人口 X ➁GDP÷人口 X ③温暖化ガス排出量÷GDP

温暖化ガス排出量を削減するには、3要素を減少させればよい。

  人口を減らす

世界の人口は現在約80億人で、2080年代に104億人でピークに達するといわれている。人口の増加は温暖化ガス排出量の増加に直結するので、人口減少の効果は大きい。

脱成長論者は、人口減少は頭から無理と考えているが、アフリカなど発展途上国に対し、国連主導の貧困対策、教育、避妊具の供与などの施策は有効であると思う。人口推計は所与ではない。

➁ 一人当たりGDPを減らす

 脱成長論者は、一人当たりGDPを増やさず、横ばいないし減少を企図している。これこそ脱成長論者の中心テーマであるが、問題の解決にはなっていない。

 先週述べたように、現在の市場経済では世界各国の脱経済成長は進むはずがない。だだし、日本だけが意図せず政治の失敗で脱成長を実現し継続しているのはつらい。

  GDP当たり温暖化ガス排出量を減らす

 GDP一単位を生み出すために、温暖化ガス排出量をいかに減らすかという問題で、これこそが最重要なテーマである。

 生産技術、科学技術、人の生活技術などの向上によって排出量削減は達成される。そのためには、政府の財政支出による積極的な投資が望まれる。

 

俳句 題:燕

4月5日~4月9日は、七十二候の「燕来る」で、二十四節気「清明」の初候にあたる。

赤い口大きく広げる燕の子

南から春を連れ来る燕かな


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脱経済成長論は敗北主義 [詩・俳句・エッセー]

1.斎藤幸平の脱成長論(人新世の「資本論」による)

現在の「資本主義」経済システムは、利益のみを追求する資本の論理によって、地球環境を破壊し、貧しい労働者を大量に生み出し、一握りの富裕層に富を集中するシステムになっている。

そこで、人間誰もが必要とする水道、電力、住宅、医療機関、教育施設などを共有財産にして、人々の手で管理し、無償・安価に提供する「コモン」化が必要だと考えている。

コモン化によって経済をスローダウンさせ、地球にやさしい脱成長経済を実現したい。

2.筆者の意見

①脱経済成長を言うなら、国連主導の国際的な取り組みでなければならない。日本は政治の失敗によって、四半世紀にわたって図らずも世界で唯一脱経済成長を実現し、日本国民を貧乏にした。

➁地球環境を言うなら、コモン化でなくても、経済成長の成果の一部を環境保全に回せば済む話である。成熟社会では経済成長はできないという論者は多いが、経済成長の種はいくらでもある。

③日本の政治の失敗は、政府が貨幣観と経済財政政策を間違えた結果である。政府にしかできない仕事を放棄せず、不況期には積極財政、好況期には緊縮財政という正しい経済財政政策に転換すれば日本は復活できる。

 

俳句 題: 春風

窓開けて卒寿の朝や春の風

春風やぽんと生まれし句の言葉


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成熟社会と経済成長 [詩・俳句・エッセー]

日本のような成熟社会では、経済成長は望めないし、望むべきではないという言説がある。本当だろうか。成熟した日本社会の現状と、経済成長のための方策を考えてみよう。悲観は不要。


項目

成塾化した日本社会の現状

経済成長するためのキーワード

少子高齢化、草食男子、チャレンジ精神喪失、貧富の格差拡大

少子化対策予算増と、非婚化対策の実施、人への投資拡大、所得税の累進強化

物余り、需要衰退、災害対応インフラの不備

公共投資、AI関連新製品開発、省エネ新製品開発、サービス経済へのシフト

貨幣観の誤解、バラマキ=財政破綻の悪宣伝

国債は借金でなく貨幣発行、貨幣は信用創造、政府赤字=民間黒字、デフレ期は積極財政推進

技術

先端技術、情報技術の出遅れ、研究者の海外流出、投資先の選択と集中(大化け製品の不発)

政府による長期技術投資計画の公表、食糧自給率向上投資DX投資GX投資、温暖化対策投資、

企業

工場海外移転、国内産業空洞化、金融経済偏重、チャレンジ精神喪失、今だけ・金だけ・自分だけの蔓延

海外工場の国内回帰、企業内ベンチャー奨励、株主資本主義是正(短期利益・配当)、

働き方改革、生産性向上投資

政府

PB黒字化目標に固執、政府の店じまい、地方衰退

PB黒字化目標を廃止、公務員を3割増強し大きい政府を志向、地方交付税交付金の増額

貿易

グローバリズムの蔓延、自由貿易至上主義、価格競争に敗退

新自由主義の弊害を総括、国際有志連合を作り脱グローバリズムへの転換を進める


 灰色と黄色は特に重要なキーワード。


成熟社会は欧米にいくらでもあり、日本だけの問題ではない。にもかかわらず、日本だけが衰退しているのは政府の失敗が原因である。


上記の表を見れば、経済成長の種はいくらでもあることがわかると思う。


俳句 題: 恋愛


「亀鳴く」は春の季語。亀は鳴かないが、鳴き声を聞いたような気がする春の長閑さを連想する。ゴルフ場の池では、亀が二匹甲羅干していた。


亀鳴くや5番ホールの蓮の池


初恋の思い出淡しれんげ草


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少子高齢化はチャンス [詩・俳句・エッセー]

 日本は少子高齢化が進んで労働力人口が減少し、経済成長できない国になったと思われている。しかし、この悲観論は2つの点で間違えている。


 ①少子高齢化が低成長の原因ではない。現に欧米で少子高齢化に向かっていて、ちゃんと経済成長している国は多い。政治の失敗が低成長の原因であって、少子高齢化はその結果である。原因と結果を取り違えてはだめだ。
 だからデフレ不況期にデフレギャップを埋める積極財政をすれば、この問題は長い時間がかかるが緩和される。


 ➁少子高齢化は日本にとって逆にチャンスである。労働力不足に直面した企業は、デフレギャップさえ埋まれば、人への投資や労働生産性向上投資で切り抜けようとするはずで、成長と分配の好循環がもたらされる。
 ところが、経団連は労働力不足に直面して、安易に移民に依存しようとしているが、移民は治安の悪化や労働者の賃金引き下げにつながる。国民を不幸にする、取り返しのつかない政策はやってはいけない。


 俳句 題: 四十雀(しじゅうから)


せわしなく餌場に通う四十雀


四十雀遊ぶやバラの棘の中





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