21世紀の外交戦略⑧ 中国脅威論の狙いと克服法 [平和外交]
安倍首相は、最近、フィリッピン、インドネシア、ベトナムを訪問した。中国脅威論に立脚し、中国封じ込めを説いて回ったと思われる。周辺国の訪問外交が悪いとは言わないが、別の道はないものか考えてほしかった。
筆者は、中国脅威論を唱えている人々の「狙い」を、下表のように、いくつか考えてみた。どれも勘違いや思い込みで、別の道が大きく開けていると思う。
表の右の欄は、筆者が考える中国脅威論の克服法である。実は、当ブログの過去記事の大半は、中国脅威論の克服法であり、戦略的平和外交の手段であると思っている。
中国脅威論の「狙い」 |
中国脅威論の克服法 |
中国嫌いの顕示 中国嫌いが高じて、過剰な恐れを感じ、脅威を訴えている。 真の狙いは中国封じ込め |
よく知らないために相手を毛嫌いすることがある。多様なチャネルを使って、よく知り合うことで、その気持ちは緩和できる。 |
憲法改正願望 中国の脅威を煽って、憲法九条改正の民意を作ろうとしている。 普通に戦争ができる国になれる。 |
平和憲法を堅持する方が、平和外交がやりやすくなり、中国の脅威は軽減できる。扇動に乗って、戦争ができる国にしてはならない。 |
軍備拡張 中国の軍備拡張に対抗して、その脅威に備えるため、日本も軍備拡張を強いられている。 |
軍備拡張競争はどちらかが先に降りれば、緩和されるものである。日本が先に平和外交を進めて、悪循環を断ち切るべきである。 |
日米同盟強化 中国脅威論の論者は、ありもしない脅威に備えるため、アメリカに縋りつこうとしている。 |
中国は日米同盟強化に脅威を感じているようだ。日本は抑止政策の強化より、安心供与の平和外交で、アジアの緊張を緩和できる。 |
パワーゲーム信仰 中国脅威論者は、力には力で対抗するという、パワーゲーム礼賛者が多い。 |
パワー政治はよくない。経済でつながっている国に、自滅覚悟で、いきなりミサイルを撃ち込むことは考えられない。 過剰反応はやめよう。 |
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