涼風が立ち始める [詩・俳句・エッセー]
8月8日~12日は、七十二候の「涼風が立ち始める」で、立秋の初侯にあたる。ところが、矛盾したことに、「涼風」、「涼し」は夏の季語になっていて、晩夏の暑さの中でふと涼しい風を感じる意味である。8月8日前後は、夏と秋が入り混じって、一線を画せないのだと思う。
秋立つや茗荷の花のひかり満つ
● 秋の二十四節気と七十二候
「秋」の季節を表わす時候は下表のようになっている。二十四節気は半月毎、七十二候は5日毎に決められている。これらは四季の変化を美しい言葉で表した農事歴である。
四季 |
二十四節気 |
七十二候(注1) |
旧暦 |
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秋 |
初秋 |
立秋 8月8日 |
涼風が立ち始める |
葉月 |
蜩が鳴き始める |
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深い霧が立ち込める |
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処暑 8月23日 |
綿を包むがくが開く |
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ようやく暑さが鎮まる |
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稲が実る |
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仲秋 |
白露 9月8日 |
草露が白く光る |
長月 |
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鶺鴒が鳴き始める |
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燕が南へ帰ってゆく |
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秋分 9月23日 |
雷が鳴り響かなくなる |
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虫が土中の穴をふさぐ |
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田の水を干し始める |
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晩秋 |
寒露 10月8日 |
雁が飛来し始める |
神無月 |
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菊の花が咲く |
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蟋蟀が戸の辺りで鳴く |
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霜降10月23日 |
霜が降り始める |
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小雨がしとしと降る |
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もみじや蔦が黄葉する |
注1)七十二候の表現を文語から常用語に直した
コラム NHK党の存在理由はない
NHK党は、「年金受給者のNHK受信料無償化」と、スクランブル放送の実現を公約とし、しかも「NHKをぶっ潰す」と公言している。
NHKは公共的報道機関として、国民に代わって、政府の権力を監視し、暴走を止める役割を担っている。新聞購読料と同様、受信料は国民からの委託料である。
したがって、受信料無償化や選択的受信制度は筋違いで、NHK党の存在理由はないと思う。
ヒヨドリ 撮影:鳥好閑人さん
NHK党の存在理由はない ・・・ 同感です。
by 鳥好閑人 (2022-08-12 21:53)