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緊縮財政と積極財政の論点整理 [詩・俳句・エッセー]

 国会では延々と不毛な財源論が飛び交っている。国債を大量発行して後世にツケを残すなというが、国債は貨幣発行であって後世へのツケではない。財政健全化・PB黒字化を目的化して、投資チャンスを逃し、後世に衰退国家を残すほうこそ悪いツケである。財政健全化一辺倒な財務省の省益は、好況期はともかく、不況期と横ばい期には国益と一致しない。

ここで、緊縮財政派と積極財政派の論点整理をしてみよう。

 

 

論点

緊縮財政派

積極財政派

1

成長不要論(脱成長論)は正しいか

環境保護の立場から現状維持が精々で経済成長は望むべきでない

日本だけ30年間も成長できないのは大問題。これは政治の失敗であって、絶対に容認できない

2

成長不能論は正しいか

人口減など、成熟社会に入った日本はもはや成長は望めない

人口減で成長する国はある。また人口減少は政治の失敗で、解決策はある。インフラ整備等に政府の投資が必要

3

積極財政の効果はあるか

政府が支出を増やす積極財政をやっても、成長するとは限らない

政府支出はGDPの構成要素である。政府が財政をふかせばその分GDPは増える。支出の量が足りないだけだ。

4

積極財政一辺倒で大丈夫か

国民の借金である国債残高がこれ以上増えると返せなくなり財政破綻する。

国債は国民の負債ではなく政府の貨幣発行だ。また積極財政一辺倒ではなく好況期には緊縮財政に転ずる。

5

国債は次世代へのつけか

財源の国債依存を高めると、次世代に大きなつけを残すことになる。

国債は政府の負債となっているが、貨幣発行であって、次世代のつけではない。好況時の自然増収で残高は減る

6

横ばいはデフレなのか

デフレは経済の病気というが、日本経済は横ばいであってデフレとは言えない

横ばいでは他国に負ける。人的物的資源を120%活用する高圧経済を実現するまで、政府は需要不足を埋めよ。

7

成熟社会で成長しにくい現場がある

国民はモノ余り、工場は海外逃避の現状で衰退は必然

家電は行き渡っているが、イノベーションで需要は変化するもの。新規需要創出と工場の国内回帰はできる。

8

少子高齢化は止められないか

家庭を持つコスト高騰で、非婚化、少子化は止められない

教育国債を発行し、非婚化、少子化対策を厚くすれば少子化は止められる

9

アベノミクスは成功したといえるか

失業率を改善し、デフレとは言えない経済を作った

非正規雇用を増やし、格差を広げて分断が深まった。2度も消費税を上げて、横ばいの経済を続けた。

10

非効率な中小企業は淘汰すべきか

企業の競争力強化のため、規制緩和、構造改革が必要。

非効率な中小企業はつぶれてもやむをえない

新自由主義者(アトキンソンら)がMAなどのビジネスで儲けている。

高圧経済を実現すれば自然淘汰で中小企業問題を小さくできる

 

俳句 題:雷(別名 はたたがみ)

老木を燃やす力のはたたがみ

雷鳴やプレー急がすゴルフ場


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