国難突破③ 高齢化にどう対応するか [政治・社会]
安倍首相は、北朝鮮の核脅威と並んで、少子高齢化を国難と位置付けた。本稿では、高齢化にどう対応するか考えてみよう。
1.高齢化の現状
WHOによると、高齢化率7%超を高齢化社会、14%超を高齢社会、21%を超高齢社会と定義している。日本の総人口は、2016年10月1日現在、1億2693万人で、65才以上の高齢者は3459万人、総人口に占める割合(高齢化率)は27.3%となっている。(内閣府の高齢社会白書)
高齢者人口のうち「65~74才人口」は1768万人、総人口比13.9%、「75才以上人口」は1691万人、総人口比13.3%である。なお、高齢化率増加の原因は長寿命化と少子化とされている。
ちなみに、2016年の生産年齢人口(15~64才)は7654万人、60.3%、年少人口(15才未満)は1574万人、12.4%で、年々減少している。
2.高齢化の将来像
将来推計人口でみると、高齢者人口は、2036年に高齢化率33.3%(3人に1人)、2042年に3935万人でピークを迎えるが、2065年には38.4%に達すると推計されている。
ちなみに、2065年の生産年齢人口は4529万人、年少人口は898万人と推計されているが、賢い政策選択で、劇的に変えることはできると思う。
3.高齢化の対策
(1) 少子化対策(前回ブログ参照)が高齢化率の引き下げに役立つ。
(2) 働く意欲のある高齢者を増やし、自立を支援する。下表①、②、③参照
(3) 健康寿命を延ばし、高齢者に関わるコストを削減する。下表④、⑤参照
(4) 少子高齢化や労働人口減少イコール経済衰退ではない。高齢者増=需要増である。
(5) 先端技術投資による生産性向上と経済成長で、日本を元気にしよう。
<<高齢社会を活性化する先進的な事業>>
事業名称 |
事業目的 |
説明 |
① りぷりんと 神奈川県川崎市ほか |
絵本の読み 聞かせと 世代間交流 |
シニアボランティアによる絵本の読み聞かせを通じて、世代間交流を進め、豊かなコミュニティーを構築している。高齢者の生きがいづくりになっている。 |
② 葉っぱビジネス 徳島県上勝町 |
高齢農家が多い過疎の 地方創生 |
和食に添える「つまもの」を栽培し、パソコンやタブレット端末を駆使して、生産管理し、全国に出荷している。ICT(情報技術)の先進事例である。 |
③ ネクスファ 千葉県柏市 |
高齢者就労 支援と、 世代間交流 |
高齢化率40%を超える豊四季団地で、高齢者の生きがい創造に役立つ、就労支援事業。農家、食堂、保育園、介護施設等に就労を斡旋している。 子どもの居場所・学び舎づくりにもなっている。 |
④ ポケット ドクター |
遠隔診療 |
スマートホンを利用し、医師と患者がビデオ通話で繋がる遠隔診療サービス。高齢社会で医療の便益向上、コスト削減が期待できる。 |
⑤ 見守りサービス |
高齢者の安否確認 |
老親の安全・安心を確保するため、通報機、通話機、ポットセンサー、ドアセンサーなどを使って、安否を確認する仕組み。セコム、ALSOKなどが有名。 |
先ほど高齢者が、高齢者を助ける事業の番組を見ました。
有償ですが、ほんの気持ちだけです。
生きがいにもつながりますね。
高齢化率27.3%には驚きました。
最終的には38.4%? これは大変な事ですね。
by majyo (2017-10-27 19:09)