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野党再編① 反自民の受け皿新党 [政治・社会]

 当ブログは、国民の知る権利シリーズを投稿中であり、フェイクニュース、「こんな人たち」と言論の自由などのテーマが残っているが、いったん中断し、いま、旬の野党再編について考えてみよう。

 

ⅰ.主要政党の政策の一致度

安倍一強政権の暴走が、目に余る段階にきている現在、自民党に代わり受け皿となる野党が待望されている。あまりの寄り合い所帯のため、民主党政権は失敗したが、跡を継いだ民進党が中核となって、他の政党と合併や連携(選挙協力)することで、再び力を取り戻すのが不可欠である。

そこで、合併や連携を果たすには、ある程度政策の一致が必要である。下表は、主要政策の一致度を、目で見える化した表である。各党のマニフェストから、大まかに推定してプロットした。教育、環境、働き方など差が少ないテーマは省略してある。

政策一致度の点数は、自民党+20、公明党-9、民進党-6、共産党-20となった。自民は右派、公明、民進は中道左派、共産は左派とみなすことができる。

 

  <<主要政党の政策の一致度診断表>>

 

                 凡例(点数)  ― -2――-1――――+1――――+2――

1.人権尊重:

       人本位主義 ――――――――――― 国家主義

2、憲法九条:

        九条護憲 ―――――――――――― 九条改憲

3.安全保障:

      国際平和主義 ――――――――――― 日米同盟

4.集団的自衛権(安保法):

   集団的自衛権 反対 ―――――――――――――― 推進

5.核兵器:

          廃絶 ―――――――――――― 留保

6.北朝鮮:

          対話 ――――――――――― 制裁

7.原発:

          廃絶 ――――――――――――― 活用

8.消費税:

          5% ―――――――――――― 15

9.経済成長戦略(アベノミクス):

反対 ――――――――――――― 賛成

10.社会保障:

格差是正 ―――――公民―――――――― 成長重視 

 

ⅱ. 民進党を中核とした反自民受け皿新党

 民進党は、蓮舫党首の辞任により、党首選の最中である。解党的出直しで、反自民の受け皿となり、政策で国民に支持される政党に生まれ変わってもらいたい。

自由党や社民党との合併が推奨される。また、将来、小池都知事の都民ファーストと、国政レベルで連携できれば、党勢の急拡大が期待できる。しゅんとしていないで、やる気を見せるのが大事である。

 

ⅲ.受け皿新党と公明党、共産党の選挙協力

上の表で分かるように、民進党は中道左派で、政策は公明党と非常に近い。民進党は、公明党を自民党から引き離す戦略を持とう。共産党とは少し距離があるが、克服できない距離ではない。公明党や共産党との選挙協力を積極的に進めて、政権交代を実現しよう。

 

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野党再編② 民進党党首選と政策課題 [政治・社会]

 民進党は、20169月現在、9つのグループに分かれた、125人の寄り合い世帯であるが、曲がりなりにも野党第一党である。反自民受け皿野党の核になるには、今回の、党首選をスマートにこなさなければならない。

1.党首選立候補者の政治信条

 9月1日に行われる民進党の党首選で、立候補者は、枝野幸男、前原誠司の両氏になる模様である。

民進党のターゲットとなる国民は、中道左派で、下表に記載のとおり、戦争が大嫌いな、平和を愛する選挙民である。国民の6割はこれに該当すると思われる。

両氏の政治信条を言行録から調べて、下表に併記してみた。両氏には左派と右派ほどの差があるが、どちらが党首になっても、選挙民に寄り添い、裏切ることはないと信じる。

 

主要争点

自由と平和を愛する

選挙民(中道左派)

民進党

枝野幸男

民進党

前原誠司

憲法九条改憲

反対:九条の平和主義は絶対守る

反対:急ぐテーマではない

保留:自衛隊明記

が持論だが、緊急ではないと発言

集団的自衛権

(安保法)

反対:専守防衛の精神に反する

反対:憲法違反

賛成:中国・北朝鮮への手当に必要

外交・安全保障

(日米同盟)

国際協調により、平和を維持。日米同盟一辺倒ではだめ。

複数外交カードを持つべきで、対米一辺倒はいけない。

日米同盟をベースに、自立と協調をめざす。

核兵器禁止条約

 

加盟:122の加盟国と協調し、核保有国に核廃絶を迫る。

加盟:訪中時、中国の核実験に抗議し、横断幕出す。

保留:核抑止の考えは捨てられないが、

核廃絶志向はある。

原発ゼロ

賛成:速やかに

賛成:2030年まで

賛成:2030年まで

消費税

増税延期

増税延期

10%に増税し、手厚い生活保障を実現する

総合評価

戦争は嫌。戦争の種をまく政策はダメ。

無理な要望でも、実現の手当をするのが政治家だ。

ハト派の現実主義者。左記の選挙民と考えが近い。

党首には適しているが、カリスマ性が欲しい。

日本会議に所属し、保守二大政党制をめざす。党首になるには、自己主張は封印し、選挙民に向き合うこと。

 

2.反自民受け皿野党のリーダーに望む

①国民(選挙民)の声を、真摯に聞くこと

②国民(支持者)の要望を、必死で実現する手段を考えること

③自分の政治信条を押し付けないこと(優れた技術の製品もニーズに合わなければ売れない)

④固定観念にとらわれないこと(日米同盟一辺倒でなく、複数の外交カードを持つこと)

 

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野党再編③ 反自民の受け皿新党の立ち上げ [政治・社会]

 小池百合子東京都知事に近い、若狭勝衆議院議員が、87日、政治団体・「日本ファーストの会」の設立を発表した。民進党を離党した細野豪志を交えて、年内に国政新党を結成すると思われる。

反自民の受け皿新党を目指している民進党と連携して、政界再編を果たすシナリオを考えてみよう。

 

1.「日本ファーストの会」と民進党の政治信条

反自民の受け皿新党のよって立つ基盤は自由と平和を愛する国民である。リベラルあるいわ中道左派と呼んでもよい。民進党支持者をはじめ無党派層の多くが、この範疇に属すると思われる。

民進党は91日に党首選があり、その後に選択される政策を予想して下表に記載した。日本ファーストの会についても、予想される政策を並べて記載した。

 

主要争点

自由と平和を愛する

選挙民

中道左派

党首選後の民進党

予想される政策は

民進党左派

日本ファーストの会 

予想される政策は

民進党右派

憲法九条改憲

反対:九条の平和主義は絶対守る

反対:急ぐテーマではない

賛成:自衛隊明記。

 

集団的自衛権

(安保法)

反対:専守防衛の精神に反する

反対:憲法違反

賛成:中国・北朝鮮への手当に必要

外交・安全保障

(日米同盟)

国際協調により、平和を維持。日米同盟一辺倒ではだめ。

複数外交カードを持つべきで、対米一辺倒はいけない。

安全保障は現実路線で、日米同盟維持。

核兵器禁止条約

 

加盟:122の加盟国と協調し、核保有国に政策変更を迫る。

加盟:唯一の被爆国として、核兵器廃絶運動の先頭に立つ。

保留:核抑止の考えは捨てられないが、

核廃絶志向はある。

原発ゼロ

賛成:速やかに

賛成:2030年まで

賛成:2030年まで

消費税

増税延期

増税延期

態度は不明

総合評価

戦争は嫌。戦争の種をまく政策はダメ。

無理な要望でも、実現の手当をするのが政治家だ。

左記の選挙民と考えが近い。

 

民進党右派と、小池百合子氏の合同で、保守寄りだが、自民受け皿新党らしく振舞うと思う。

 

2.反自民の受け皿新党立ち上げのシナリオ

 新党立ち上げ.jpg

 

 

3. 結論 

   小池都知事を新党の党首に担ぎ出せば、自民に勝てると予想する。

     右派の党首でも、反自民なら大丈夫と思う。

 

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野党再編④ 受け皿新党のアイデンティティ [政治・社会]

 反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、核になる考え方、すなわち新党のアイデンティティを考えてみよう

 

1.受け皿新党の安全保障政策

争点はたくさんあるが、最重要争点は安全保障であろう。安全保障に関わるいくつかのテーマについて、受け皿新党のとるべき政策を、安倍政権のそれと比較しながら考えてみよう。

 

最重要争点

自民党・安倍政権

反自民・受け皿新党

1.安全保障は抑止より安心供与

安倍政権は、抑止政策に熱心である。安保法を強引に通し、集団的自衛権を行使できるようにした。すなわち、海外でも武力行使ができる国になり、周辺国の軍拡をあおる結果を招いた。かつての軍事大国回帰路線は最悪である。

憲法九条が許容する、専守防衛を堅持し、抑止より、平和外交による安心供与政策に専念する。すなわち、日本は、平和大国・国際協調主義のブランドを確立し、「人間の安全保障」(注1のフロントランナーになる。

2.日米同盟一辺倒より、アジア外交最優先

安倍政権は、中国、北朝鮮を仮想敵と定め、アメリカの軍事力に縋りついて対抗しようとしている。日米同盟強化一辺倒で、それ以外の選択肢は眼中にない。

力には力の外交姿勢のため、東アジア外交はさせてもらえていない。

日本は近隣諸国の懐に飛び込んで、地域のことは地域で解決するための、地域共同体(注2の創設という大きな目標に向かって外交力を結集する。地域ごとの平和の総和が世界の平和につながるのだと思う。

3.美しい国より、人にやさしい国

安倍首相は、祖父・岸信介元首相を裁いた東京裁判への恨みが強く、ナショナリズムをあおるような、歴史修正主義的な言論が絶えない。アジアの人々から警戒感や不快感を持たれている。

日本は安倍首相流の強くてコワモテの大国になるより、小さくてもカワイイ国、人にやさしい国、世界中から愛される国になりたい。また、アジアで頼りにされる国になりたい。

4.北朝鮮脅威論は捨てる

米国は、核とミサイルの実験を繰り返す北朝鮮に対し、軍事的な威嚇を繰り返している。安倍政権はそんな米国を支持し、圧力の強化を催促している。

核廃棄を迫って武力をちらつかせるだけでは、事態を悪化させるだけである。

最近北朝鮮は、大変危険な国になったが、いま必要なのは米国を説得して、対話を再開することである。これは、独裁体制を容認することではなく、対話の中から時間をかけて氷を溶かすことである。時間稼ぎをされるという心配は当たらない。

 

1「人間の安全保障」 :国家の安全保障を補完する概念で、人間一人ひとりに着目し、人々が恐怖と欠乏から解放され、尊厳ある生命を全うできるような社会づくりを目的とするもの。1994年の国連開発計画で提起された理念である。日本では、故小渕恵三元首相、森喜朗元首相らが、人間の安全保障のための基金や委員会設立に注力した。日本は軍事を捨て、平和大国・中級国家として、この分野で先導すべきである。

注2:「地域共同体」 :近隣諸国が、地域で、信頼、友好、協同、平和な関係を築く枠組みである。当面、経済成長戦略、安全保障、気候変動、防災対策などの相互に関心の高い課題について、共同で問題解決を目指すことになる。対象国は、日、中、韓、東南アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランドなどである。将来、インドやロシアなどを含めたアジア連合へつながっていく。

 

2.まとめ 受け皿新党の外交戦略

①日本は国際協調主義をモットーとし、平和大国として、世界から頼りにされる国になる。

②アジアでは、近隣諸国と協調して、地域連合創設の世話役を担う。時間をかけて、対米独立を図る。

③軍事大国への夢は捨て、中級国家として、人にやさしい国、世界から愛される国になる。

④対話を大事にする国に、ミサイルを打ち込む国はない。北朝鮮の脅威をあおるのはやめよう。そして日本は、対話に向け米国を説得しよう。

 

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