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国際構造多極化時代の日本の対応 [平和外交]

 安倍首相に注文したいことの第二の記事の続きとして、その補足を述べる。

1. 日本はアメリカだけに頼れない

 ソ連崩壊後一強となった米は1992年に、ひそかに一極覇権戦略を決定し実行した。その後、イラク戦争などの失敗がたたって、財政が悪化し、いまや中国からの巨額な借金(米国債)で賄う事態になった。帝国の衰退は何度も繰り替えされた歴史の真実で、しかもスピードは速くなってきた。

 米の戦略拠点は、ヨーロッパ、中東、東アジアであるが、陸軍と海兵隊では、同時に二か所を守れない事態になったといわれている。現に、2006年には、朝鮮半島で戦争があっても対戦する兵力がないという報告が上がったくらいである。

 日本は安保法や、集団的自衛権行使で日米同盟強化を図っても、もはや、対米依存は続けられないと気付くべきである。

2. 国際構造の多極化に、日本はどう対応すべきか

アジアでは米中二強が語られるが、世界では、アメリカ、ヨーロッパ、中国、ロシア、インド、日本の6極時代になったと思う。多極化時代に有効な外交戦略はバランス・オブ・パワー(勢力均衡)である。日本は自主防衛力を持ち、アメリカ以外の国とも同盟関係や協商関係を構築することが不可欠になる。勢力拡張を目指さない専守防衛なら、重武装は必要ない。

 バランス・オブ・パワーというと、往々にして、遠方の国と同盟して隣国を牽制するパターンがみられるが、日本は、地域連携をキーワードに隣の中国との同盟を真っ先に考えるべきである。

遠くの親戚より近くの他人のことわざがある。中国嫌いを卒業し、韓国を誘って、東アジア共同体を志向するのが日本の最優先課題であると思う。


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