核廃絶を先頭に立って進めてください [平和外交]
安倍首相に注文したいことの第六は、核廃絶について、世界でリーダーシップを発揮することです。
1.核兵器禁止条約作りの現状と日本の対応
国連核軍縮作業部会が、今秋の国連総会に勧告する報告書を採択した。「核兵器のない世界」に向けて大きな一歩である。
100か国以上の非核保有国が条約を支持する中、日本は「現在の安全保障環境を考えれば、条約の交渉開始は時期尚早」と主張し、報告書の採決は棄権した。世界唯一の被爆国として、核兵器の非人道性を最も知る国として、誠に残念である。
日本はアメリカの核の傘に入って、その抑止力に頼っているが、核の抑止力は本当に必要であり、効果があるのだろうか。核の抑止力に頼らない、安心供与の平和外交を進めてほしい。
2.核先制不使用宣言と日本の対応
「核なき世界」に意欲的なオバマ大統領が、核先制不使用の宣言を検討している模様である。残り任期の少ないオバマ大統領にとって、同宣言が成立すれば、素晴らしい遺産になると思われる。
核先制不使用宣言は核抑止力を損なうとする反対意見がある一方、先制不使用が核軍縮、核廃絶という人類の希望につながると見る意見もある。筆者の意見は後者である。
日本は抑止力を損なうとしてすぐに反対を表明したが、多くの非核保有国の希望を踏みにじるものである。再考してほしい。
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