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民主化の段取り② 公民社会づくり [世界平和]

 中国の民主化を進めるため、政権側から見た段取りについて、どこから手を付けたらよいか、何回かに分けて考えてみよう。

 

2.公民社会づくり

公民社会(日本語の市民社会と同義)とは、自由平等な個人が自立して対等な関係を構成する社会である。通常は、市民革命により、封建的な身分制を打破して成立する場合が多いと言われている。

前回述べた政党活動の自由化によって、国民の意識が向上し、いわゆる公民社会が徐々に育ってくる。政党を通じて民意の政治への反映が促進され、国民主権や立憲主義の土壌ができてこよう。

 中国には悪い人、悪い習慣を持つ人もいるが、良い人、優秀な人はもっと多い。良い人の社会的影響力が増せば、中国は国際社会の中で国際ルールを守り、アジアの平和と世界平和に貢献する国になるはずである。

 

コラム  

ケント・ギルバートの「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」という本がベストセラーになっている。  

要旨:中国では昔から、儒教の教えに従って、皇帝が世界の中心で、周辺の野蛮な国を守ってやっていると考えてきた。この中華思想は、祖先崇拝の観念から、「公」より「私(家族)」が第一で、道徳心や公共心を育てなかった。プライドが強く、メンツを重んじ、平気で嘘をつく、歴史のねつ造や歪曲は朝飯前で、超ジコチュウの「オレ様国家」となった。

日中が国交正常化した1972年頃に入手した「日本解放工作要綱」なる、発行元不明の文書を紹介し、日中情報戦は進行中であると警告している。

 

筆者の反論:本屋の店頭には嫌中・嫌韓本がたくさん並んでいる。ケントの本はこれらの一種である。右傾化した若者や、ネトウヨと呼ばれるナショナリストが、これを読んで溜飲を下げている姿が浮かぶ。これは一種の病気で、小児病にかかっているように思われる。東西冷戦時代の怪文書を持ち出して、戦争の火種にするのは笑止である。

対中国平和外交を推進する立場から、対策を考えてみた。

  1. 民族の欠点をあげつらっても、得るものはない。中国にも多様な、優れた人材が多い。ヘイトスピーチはやめて、違いを認め、尊重し合うための対話をすべきである。

  2. 戦略的互恵関係を構築するための、提案と交渉を開始しよう。最近、自民党の二階幹事長が、安倍首相の親書を携えて訪中し、対話の糸口を開いたのはよかった。

鎌倉 建長寺の庭園

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majyo

近頃本屋さんへあまり行きませんが、嫌中・嫌韓の本が
売れているのでしょう。ケントギルバードは嫌いです
ヘイトを声高に言う人も嫌いです。
どこの国にも話がわかる、聡明な人はいるのです
いまや日本だって海外から見れば、なんと言われている事か
by majyo (2017-05-19 18:46) 

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