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地球環境⑨ 閑話休題 [環境問題]

2020年13

 

あけましておめでとうございます

 

20世紀には、「石油」の争奪が戦争の原因になりましたが、

21世紀は、「水」が戦争の火種になると言われています。

 

地球は「水の星」と言われ、14兆㎥もの水が存在していますが、

淡水は2.5%に過ぎません。

 

しかも、淡水の70%は北極、南極の氷の状態なので、

人が使える「水」は全体の0.01%なのです。

 

すべての人々が「水」を使って、「衛生」的な生活ができるよう、

管理することが世界の課題になります。

 

2020年を、「水資源管理」元年にしたいものですね。

 

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地球環境⑩ 森林破壊 [環境問題]

 世界の森林は約40億㌶、森林率は30%とされている。森林はCO₂を吸収する「地球の肺」の役割を果たす貴重な存在である。森林の代表格である、アマゾン熱帯雨林の保護について考えてみよう。

 

1.アマゾン熱帯雨林の本来の環境

アマゾン熱帯雨林は、面積が19億㌶で、世界中の森林面積の半分近くを占めている。全世界の生物種の半数以上が熱帯雨林に生息し、大気中の酸素の40%は熱帯雨林によって供給されたものと言われている。

もともと、熱帯雨林には、図のように原住民が生活の場を築き、焼き畑で主食のキャッサバを栽培して、農家の暮らしと自然保護の両立を図っていた場所であった。

しかし、一旦植生を失うと多雨の影響で急速に土壌流出を起こし、砂漠化しやすく、火災の巣になりやすいとされている。

熱帯雨林.jpg

 

2.アマゾン熱帯雨林 止まらぬ破壊

アマゾン熱帯雨林は、急速に減少し、しかも年々減少が加速しているという。熱帯雨林減少の背景は、木材・紙生産のための商業伐採や、農地・牧草地への転換による森林破壊である。

かつて地表の14%を覆っていた熱帯雨林が現在は6%まで減少したという。

最近では、2019年に入ってから9月までに、放火などにより、およそ10万件の火災が発生した。火災現場は、図の通り、乾燥が進む道路沿いに集中している。すでに九州より広い面積の熱帯雨林が焼失したとされている。

森林火災.jpg

 

3.ブレジルの大統領の経済開発

ブラジルのボルソナロ大統領は、「国土の半分以上を保護区域にしているなんて耐えられない、経済発展の妨げになる」として、積極的な熱帯雨林の開発を国民に呼びかけた。開発に前向きな大統領の登場で、森を焼く農民が増え、国際社会から懸念の声が上がっている。

批判の声にこたえて、少しばかり政策転換を図り、野焼きの制限と消火活動の強化に乗り出しているという。

 

4.望ましい熱帯雨林保護政策

SDGsの15番目に「陸の豊かさ」の目標が掲げられている。陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・防止及び生物多様性の損失の阻止を促進することになっている。

フランスのマクロン大統領は「生物の多様性や温暖化対策のために、アマゾンを再生しなければならない」と述べた。

これらを勘案すると、熱帯雨林保護政策は下記のようになると思う。

①国連が予算を確保して、森林火災の予防と消火の拠点を整備し、強化する

②先住民族はアマゾンの森を守る最後の砦。国連が支援して、先住民族の保護を強化する

③ブラジルの畜産農家等の転地・転業に向けて、国連の支援が届くような仕組みを作るう

CO2増加→地球温暖化→大気温上昇→森林火災頻発の悪循環を止める

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①「気候アパルトヘイト」という言葉がある。頻発する山林火災に、私設消防団を雇ってしのぐ富裕層と、それができない一般市民の絶望的な格差を現す表す言葉で、そんな富裕層に温暖化否定論者が多い。

 

②昨年後半から、オーストラリアで森林火災が続いている。25人が焼死し、延焼面積はすでに四国の4倍に達したという。日本は、大規模森林火災に備えて、消火活動を相互に支援する、国際的な消防組織の構築を主導しよう。

 

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地球環境⑪ 人口爆発の抑制 [環境問題]

1.世界の地域別人口推計(国連推計)


国連推計によると、2100年の人口は109億人で、2019年比1.41倍になるとされている。地域別にみると、アフリカのサハラ砂漠の南に位置するサブ・サハラ地域の人口が、2100年に約38億人、2019年比3.54倍と爆発的に増加し、世界人口の35%を占めるとみられている。


人口の単位:百万人

2019

2030

2050

2100

2100/2019

世界全体

7,713

8,501

9,25

10,875

1.41

サブ・サハラ(アフリカ)

1,066

14,00

2,118

3,775

3.54

北アフリカ、西アジア

517

609

754

924

1.62

中央・南アジア

1,991

2,227

2,496

2,334

1.17

東・東南アジア

2,335

2427

2,411

2,334

0.99

ラテンアメリカ

648

706

762

680

1.05

オセアニア

421

479

573

749

1.78

欧米

1,114

1,132

1,36

1,120

1.01


2.人口爆発の問題点


国連推計によると、2100年の人口は109億人で、2019年比1.41倍になることは1項で述べた。地球の資源で養える人の数には限りがある。ネックは、水、食料、エネルギーになると思う。


20世紀には、「石油」の争奪が戦争の原因になっていたが、21世紀は、「水」が戦争の火種になると言われている。砂漠化が広がって、食料不足が深刻になり、エネルギー資源の枯渇も迫っている。


 人口の都市集中、移民の増加、貧困と格差拡大、若者のギャング化、治安の悪化で、内乱が頻発する恐れがある。


3.人口抑制対策


人口爆発の対策の基本は、教育レベルの向上、避妊具の無償配布である。具体的には、給付付き教育施設の設置、雇用の確保、保健医療体制の確立、乳幼児死亡率の改善、児童労働の抑止、インターネットの活用、独裁政権の抑止などである。


4.日本の少子化対策


日本は逆に少子化に悩んでいる。対策は、若者世代の可処分所得向上である。結婚したくてもできない若者に、未来への希望を与えることである。政府が、30年間の誤った緊縮政策を転換すれば、再び、日本を豊かな国にできると確信している。


5.まとめ(筆者コメント)


①世界の人口は、西暦元年に1億人、1000年に2億人、1950年に25億人、2000年に61億人、2019年に77億人になった。このままでは、2100年に109億人になる。早急に対策が必要である。


②トランプのような再選しか考えない大統領に、指先で支配されている世界は不幸である。アフリカの人口爆発を止めるためにも、世界政府のような多国間連携による公正な意思決定・執行機関が欲しい。


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地球環境⑫ オゾン層破壊 [政治・社会]

1.オゾン層破壊とその問題点

大気中に放出されたフロン等が、地上1050kmの成層圏に滞留するオゾン層を破壊する現象。フロンは太陽紫外線で分解され、放出された塩素分子によって、オゾン分子が破壊される。

その結果、有害な紫外線を吸収するオゾン層にオゾンホールが生じ、有害な紫外線が地表に到達して、生き物の健康や生態系のバランスに悪影響が出る恐れがある。

(下図参照・国立環境研究所作成)

 

 

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2.オゾン層破壊原因物質

オゾン層破壊原因物質は、フロン、ハロン、トリクロロエタン、四塩化炭素、臭化メチルなどである。

そのうち、代表的なフロンは、冷蔵庫やエアコンを冷やす冷媒、電子部品などの洗浄剤、ヘアスプレーなどに使われてきた。

 

3.オゾンホールの現状

 NASAの衛星観測によると、南半球では、811月頃(南極の冬から春)に、南極大陸の面積を超えるオゾンホールが毎年観測されている。

 北極圏は、南半球より、もともとオゾン濃度が高いこともあって、オゾン層破壊は軽微とされている。

 

4.オゾン層破壊の防止策

 1980年代に国連が中心になって、「オゾン層保護のためのウイーン条約」、「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が採択された。

 先進国は1996年以降、発展途上国は2010年までにフロンの使用を停止するという約束が交わされたが、オゾン層はまだ回復してはいない。

 

5まとめ(筆者コメント)

 

①地球の年齢46億年に比べると、人類が地球環境を壊し始めたのは、ごくごく最近のこと。すぐにも急ブレーキをかけないと、間に合わなくなる恐れがある。

 

②日本では、オゾンの脱臭力を利用した機器が出回っている。塩素型の使い捨て脱臭剤が不要になり、コストダウンにもなっている。オゾンを増やす意味もあり有効と思う。

 

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地球環境⑬ 感染症 [環境問題]

1.感染症の感染経路

感染症の感染媒体と感染経路は図の通りである。(大幸薬品のHPより)

 

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2.主な感染症の症例

 人類の歴史が始まって以来、主な感性症の症例は表の通りである。

 

感染症

症例

時期

被害(概算)

天然痘

天然痘

615世紀

人口減少

ペスト

ペスト

540年頃

死者 一日1万人

黒死病

14世紀

死者 2500万人

新型インフルエンザ

スペイン風邪

1918

死者 4000万人

アジア風邪

1957

死者 200万人

香港風邪

1968

死者 100万人

新型インフルエンザA

2009

死者 2万人

新興感染症

エイズ

1985年頃

死者 2500万人

プリオン病

1996

イギリス中心に被害

高病原性鳥インフルエンザ

1997

死者 249

SARS(重症急性呼吸器症候群)

2002

死者 774

MERS(中東呼吸器症候群)

2012

死者 628

新型肺炎(コロナウイルス)

2020

死者1701/29現在)

再興感染症

結核

1935年~

最盛期 死者年400万人

マラリア

6世紀~

最盛期 死者年200万人

 

3.温暖化と感染症の脅威

地球温暖化による気温、降水量、海面、気象などの変化が感染条件に影響し下記の通り脅威となる。

①蚊、ダニなど媒介動物の生息域拡大、生息数増大による、マラリア、デング熱等の発症

②水の量や質が変わり、下痢などの感染症が深刻になる

③異常気象による、自然災害時の感染症拡大

④気温上昇による熱射病の多発

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①地球環境シリーズで述べてきた温暖化対策が、感染症の拡大・頻発を防ぐ助けなる。

 

②感染症の罹患を防ぐには、公衆衛生の徹底と、個人の衛生意識の向上しかない。

 

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