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ようやく暑さが鎮まる [詩・俳句・エッセー]

8月28日~9月2日は、七十二候の「ようやく暑さが鎮まる」で、二十四節気「処暑」の次候にあたる。暑さが和らいで、赤とんぼが飛び交う季節である。



とんぼ舞ふみな丁度よい距離とって



露の世を抜けて青空赤とんぼ



「赤とんぼ」は赤いトンボの総称で、一般名詞である。秋に目にする赤いトンボの代表は「アキアカネ」と呼び、雄が成熟して真っ赤になる。



コラム 元首相暗殺に思う



 安倍元首相が暗殺された。犯人は旧統一教会に恨みを抱く山上容疑者である。山上は氷河期世代で、その上母親の献金で困窮に陥っていた。山上のような社会的弱者は将来を悲観し、自殺かテロの予備軍になっている。



自己責任第一の日本の政治家は困窮者を救う意思がない。自殺とテロが頻発する社会の到来だ。それは昭和テロ時代(1930年前後)の再来である。


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            コウライアイサ 撮影:鳥好閑人さん

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深い霧が立ち込める [詩・俳句・エッセー]

 8月18日~22日は、七十二候の「深い霧が立ち込める」で、二十四節気「立秋」の末侯にあたる。

霞は春の季語だが、霧は秋の季語。朝霧、夕霧、夜霧、狭霧、濃霧など詩的な言葉が多い。

草の戸やぽつりと一軒霧の中

霧晴れて見目麗しき摩崖仏

ぽつりと一軒や見目麗しきは、手垢のついた言い回しで少し気が引ける。

コラム 貨幣観の是正が日本を救う

国民の9割以上が貨幣観を間違えている。現代の貨幣発行は有限の貯蓄のプールから借りて発行するのではなく、無から信用創造している。

国債発行は、政府の貨幣発行であって、国の借金でも次世代へのツケでもない。企業や家計の借金と違って、返す必要はなく借換えでよい。だから政府は財政破たんしない。積極財政で日本を救おう。

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          イスカ 撮影:鳥好閑人さん


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蜩が鳴き始める [詩・俳句・エッセー]

 8月13日~17日は、七十二候の「蜩が鳴き始める」。ひぐらしは夕暮れ時に「カナカナ」と、もの悲しい声でなく蝉で、絶滅が危惧されている。

蜩や夕日をまとう座禅堂

木漏れ日の雑木林にかなかなかな

ひぐらしは座禅堂や雑木林がよく似合うと思う。

コラム 日本の公務員比率は最低

公務員たたきが激しい時期があった。地方公務員も含めて過剰で無駄だという。本当だろうか?公務員比率は中国45%、米国27%、ドイツ21%、日本11%。災害時には国民の命を守る存在を邪見にすべきではない。

小さい政府志向と、貨幣プール論に立つと、公務員も忌むべきコストに見えるのだろうが、公務員の給料はGDPを増やす要素である。

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        ヒヨドリ 撮影:鳥好閑人さん


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涼風が立ち始める [詩・俳句・エッセー]

8月8日~12日は、七十二候の「涼風が立ち始める」で、立秋の初侯にあたる。ところが、矛盾したことに、「涼風」、「涼し」は夏の季語になっていて、晩夏の暑さの中でふと涼しい風を感じる意味である。8月8日前後は、夏と秋が入り混じって、一線を画せないのだと思う。 


秋立つや茗荷の花のひかり満つ


 ● 秋の二十四節気と七十二候


「秋」の季節を表わす時候は下表のようになっている。二十四節気は半月毎、七十二候は5日毎に決められている。これらは四季の変化を美しい言葉で表した農事歴である。 


四季

二十四節気

七十二候(注1)

旧暦

初秋

立秋 8月8日

涼風が立ち始める

葉月

蜩が鳴き始める

深い霧が立ち込める

処暑 8月23日

綿を包むがくが開く

ようやく暑さが鎮まる

稲が実る

仲秋

白露 9月8日

草露が白く光る

長月

鶺鴒が鳴き始める

燕が南へ帰ってゆく

秋分 9月23日

雷が鳴り響かなくなる

虫が土中の穴をふさぐ

田の水を干し始める

晩秋

寒露 10月8日

雁が飛来し始める

神無月

菊の花が咲く

蟋蟀が戸の辺りで鳴く

霜降10月23日

霜が降り始める

小雨がしとしと降る

もみじや蔦が黄葉する


             1七十二候の表現を文語から常用語に直した


コラム NHK党の存在理由はない


NHK党は、「年金受給者のNHK受信料無償化」と、スクランブル放送の実現を公約とし、しかも「NHKをぶっ潰す」と公言している。


NHKは公共的報道機関として、国民に代わって、政府の権力を監視し、暴走を止める役割を担っている。新聞購読料と同様、受信料は国民からの委託料である。


したがって、受信料無償化や選択的受信制度は筋違いで、NHK党の存在理由はないと思う。


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              ヒヨドリ 撮影:鳥好閑人さん


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大雨が降る [詩・俳句・エッセー]

 8月3日~7日は、七十二候の「大雨が降る」。よく現れる線状降水帯は、積乱雲が帯状に連なってできていて、その大きさは50200kmにもなる。


難儀する小川のメダカ大夕立


夕立は夏の午後によく降るにわか雨で、短時間に川が泥水であふれることがある。川の生き物が濁流をどう遣り過ごすのか心配だ。


老鶯に心預けて山路かな


うぐいすは春の季語だが、老鶯は夏に季語。上手になった鶯の鳴き声を聞きながらの山歩きは心地よい。


コラム 聖域なき構造改革


聖域なき構造改革とは何か。行政改革、公務員制度改革、規制改革などなど、改革の氾濫である。中身は、人員削減、予算削減、公共サービスの削減など、緊縮政策と新自由主義政策ばかり。


改革はインフレ時には有効だが、デフレ時に改革しても経済成長にはつながらない。


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          タカブシギ 撮影:鳥好閑人さん


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大暑 [詩・俳句・エッセー]

7月24日から8月7日までの15日間は、二十四節気の「大暑」。一年で一番暑い日が続く。


こめかみに貼る梅干や大暑過ぐ


 暑い日が続くと頭がもやもやして、こめかみに梅干しを張ったことを思いだした。


子らの待つ流しソーメン農休日


 大暑の季節には、納涼行事が似合う。


コラム 日本維新の会の「改革」


人はなぜ「改革という言葉」に騙されるのか。改革でコストを減らし、儲けを外国の業者に差し出すのが良いはずがない。


コストは、本来、国内の「国民の所得」になるはずのものである。日本維新の会には早く気付いてほしい。


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              ツツドリ 撮影:鳥好閑人さん


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桐の花 [詩・俳句・エッセー]

7月23日~28日は、七十二候の「桐の花が蕾をつける」。桐の花は「神様の花」、「神聖な花」といわれるくらい高貴な花で、花言葉は「高尚」である。500円硬貨デザインにも使われている。

桐の産地としては岩手県の南部桐、福島の会津桐が有名である。

里山の主なりけり桐の花

遠くから思ふ故郷桐の花

コラム 「身を切る改革」

日本維新の会は、「身を切る改革」を公約にして勢力を伸ばしてきたが、まやかしである。「身を切る改革」は、小泉内閣の「構造改革」、「小さい政府」に悪乗りしたもので、30年にわたる日本のデフレと衰退の元凶となった。

 正解は、政府による積極財政支出と、人材・技術・インフラへの長期投資である。

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          イソヒヨドリ 撮影:鳥好閑人さん


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蓮の花 [詩・俳句・エッセー]

7月13日~18日は、七十二候の「蓮の花が咲き始める」。ハスの花言葉は「清らかな心」。仏教では極楽浄土に咲く花として慈しまれてきた。

ハスによく似た睡蓮は水面に接して花を咲かせるので区別される。

ご先祖のおもたせなりや古代蓮

コラム 消費税廃止

日本は25年間、失政によって世界で唯一経済成長ゼロの国になった。成長すれば格差や、社会保障の財源問題などは霧消する。

 成長を取り戻す最重要政策は消費税廃止である。GDP60%を占め、景気のエンジンである消費に罰金をかけていては成長するはずがない。経済成長なくして財政再建はない.

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        オオカラモズ 撮影:鳥好閑人さん

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温風至る [詩・俳句・エッセー]

7月7日~12日は、七十二候の「温風至る」。暖かい南風が吹いてくる時期という意味である。その風を別に白南風(しろはえ)とも呼ぶ。この時期によく入道雲・雲の峰が現れる。


雲の峰人は死ぬから生きられる


 入道雲の勢いのある形を見ると、人には生きる力があるが、それは死んだ人との輪廻転生があってのことではないかと思う。


コラム インベスト・イン 岸田


 岸田首相は、5月、ロンドンで「インベスト・イン岸田」と叫んだ。岸田を信用して日本に投資してほしいという。途上国ではあるまいし金の無心は無用である。首相がやるべきことは、貨幣観を正し、積極財政に打って出て、日本を豊かにすることだ。


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               ダイセン 撮影:鳥好閑人さん


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半夏生 [詩・俳句・エッセー]

 夏至から10日目の7月2日~5日は、七十二候の「半夏生」である。半夏生は烏柄杓(俗名:蛇のおっかさん)のこと。なお、半夏生は片白草を指すとの説もある。


戦して塗炭の民や半夏生


戦にて塗炭に堕つる半夏生


 ウクライナ戦争による国民の苦しみから、あの面妖なカラスビシャクを想像してしまった。


コラム 「財政健全化の旗は掲げ続ける」という岸田首相


 黒田日銀総裁は岸田首相との会談で、「急速な円安は企業のとっても好ましくない。政府と連携して対処したい」と暗に積極財政を勧める発言をした。これに対し、「財政健全化」にとらわれた岸田首相は返事をしなかった。先が思いやられる。


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           オニアジサシ 撮影:鳥好閑人さん


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あやめの花が咲く [詩・俳句・エッセー]

 6月21日~25日は、七十二候の「あやめの花が咲く」である。

アヤメはアヤメ科アヤメ属の多年草で、薬効がある。アヤメと燕子花(かきつばた)、花菖蒲は同じ仲間で、最も豪華な花菖蒲は、花の付け根が黄色なので見分けがつく。

ちなみに、菖蒲湯に使う菖蒲は、アヤメ科の植物とは異なる。

蟻たちも敬意を払う花菖蒲

究極のファッションモデルや花菖蒲

咲き競ふいずれかあやめ燕子花

コラム 黒田日銀総裁の発言

黒田日銀総裁が、「家計の値上げ許容度も高まっている」と発言し、国民の反発に驚いて前言を撤回した。

ただ、金融政策の独り相撲の限界を悟り、財政政策発動の必要性に初めて言及したのはよかった。日本の経済を動かすには、財務省や官邸に忖度している場合ではない。

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   ホホジロハクセキレイ 撮影:鳥好閑人さん


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梅の実 [詩・俳句・エッセー]

6月16日~20日は、七十二候の「梅の実が熟す」。 梅の実は、入梅の頃収穫の適期になる。品種は、白加賀、豊後、南高などが有名で、梅干しや梅酒づくりが楽しみだ。

梅の実の紅の尻揃ひをり

 「梅」や「紅梅」は、梅の花の意味で、春の季語。「青梅」、「梅の実」、「実梅」、「梅干し」などは夏の季語である。梅の実の赤いお尻は美しい。

コラム悪いインフレ

コロナや戦争による資源不足を原因とする悪いインフレ( #スタグフレーション )を克服する方法はある。代替資源への開発投資、生産性向上投資、減税による物価高緩和である。

 悪いインフレを免罪符にして、緊縮財政を正当化し、25年以上のデフレを放置して日本を衰退させた政治家の責任をうやむやにしてはならない。

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          エゾビタキ  撮影:鳥好閑人さん

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腐った草が蛍になる [詩・俳句・エッセー]

 6月11日~15日は、七十二候の「腐った草が蛍になる」。 蛍は、卵、幼虫、さなぎから成虫になってやさしい光を放つ完全変態昆虫である。蛍の中でも、ゲンジ蛍は日本にしかいない貴重な蛍である。

蛍狩闇の深さに身を置けり

天地の闇を切り裂く蛍の火

やごからのもの今燃やす蛍の火

 新月の深い闇夜の蛍狩りは素晴らしい。雄が草むらの雌を求めてスイーと飛ぶ姿は本当に神秘的である。

コラム 悪魔の財政健全化

 6月発表の骨太の方針で、「財政健全化」の旗は降ろさないと決まった。為政者はありもしない通貨の信認とやらにとらわれて、「緊縮脳」から抜け出せないでいる。「財政健全化」依存症の政治家は、まさに、山本七平著「空気の研究」のモデルだ。

 財政健全化(PB黒字化)を政治目標にしてしまうと、日本は永久に経済成長することができない。経済成長すれば問題にもならない、格差や人口減少などに苦しみ続けることになる。

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       ノビタキ 撮影:鳥好閑人さん


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麦秋 [詩・俳句・エッセー]

6月1日~5日が、七十二候の「麦秋となる」である。小麦の世界生産ベスト5は、中国、インド、ロシア、米、仏となっている。ウクライナは8位、日本は53位である。

戦争の爪痕や濃し麦の秋

ウクライナ戦争の痣麦の秋

 ロシア、ウクライナ戦争の両当事国は小麦の輸出大国で、世界中がパンの値上げに悩んでいる。戦争で麦畑が蹂躙される動画を見ると心が痛い。

コラムアベノミクス失敗の反省③

安倍政権のアベノミクスは金融、財政、成長戦略の3本の矢を放って2%のインフレ目標を達成し、デフレを脱却するはずであったが、全くの失敗であった。

アベノミクス失敗の第三は、成長戦略の失敗である。規制緩和を徹底して民間活力を引き出そうとしたが、施策が不徹底で全く経済成長ができなかった。

 

このうえは、国土強靭化、先端技術、人材開発などに対し、300兆円程度の長期投資計画を公表し、民間投資を誘発することである。財源の心配は全くない。

 

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       イソヒヨドリ 撮影:鳥好閑人さん


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蚕が桑を食べ始める [詩・俳句・エッセー]

521日~25日ころが、七十二候の「蚕が桑を食べ始める」である。実家は群馬の養蚕農家で、年3,4回、蚕を飼育し繭を出荷していた。昭和30年ころは県内で養蚕農家は6万戸以上あったが、今ではゼロに近い。


お蚕さんの桑食ふ音やレクイエム


 農家は蚕に「お」をつけ、「おこさん」と呼んで大事にしていた。繭を作る前になると食欲旺盛で、まるで鎮魂歌を歌うような雰囲気があった。


 


コラムアベノミクス失敗の反省➁


安倍政権のアベノミクスは金融、財政、成長戦略の3本の矢を放って2%のインフレ目標を達成し、デフレを脱却するはずであったが、全くの失敗であった。


アベノミクス失敗の原因の第二は、第二の柱である財政政策の不全である。デフレギャップを埋める財政出動を渋り、その上に二度の消費税増税をやって消費に罰金を課した。世界で唯一経済成長しない国になるのは当たり前である。解決策は、大規模、長期、計画的な経済産業政策による高圧経済の実現しかない。


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              カササギ 撮影:鳥好閑人さん


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筍が生えてくる [詩・俳句・エッセー]

516日~20日ころが、七十二候の「筍が生えてくる」である。ひと昔前、ゴールデンウイークに筍堀りをした記憶があるが、いまは適期が2週間位早まったような気がする。地球温暖化の影響だろうか。


湯気の立つ筍飯や妻と居て


 「湯気の立つ筍飯を妻と食べた」では詩にならないが、下五を「妻と居て」とすることで様々な心情が描けたと思う。


 


コラム 環境関連投資


 岸田首相は、10年間、官民合わせて150兆円の脱炭素新規投資をするという。悪くはないが、官民でなく官だけでその程度の投資が必要である。


首相はいまだに、プライマリーバランス黒字化政策にからめとられている。他国並みに経済成長できる積極財政政策を早く取り戻してほしい。


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         ツバメチドリ 撮影:鳥好閑人さん


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蚯蚓がはい出る [詩・俳句・エッセー]

蚯蚓がはい出る

511日~15日ころが、七十二候の「蚯蚓がはい出る」である。ミミズは、陸地、淡水、海水に住む多くの種がある。畑や野原では、土壌改良や天地返し(深くの土を食べて糞にして表面に持ち上げる)の役割を果たしている。雌雄同体で、秋に産卵し繁殖する。生息数は無限大に近い。

目に見えぬ蚯蚓の仕事よ無常の世

地下で営まれている生態や繁殖の様子を想像すると、人間と同じ諸行無常を感じる。

 

コラム 岸田首相の「資産所得倍増プラン」

 岸田首相が、「資産所得倍増プラン」を発表した。家計の現預金を株式などの資産運用に回し経済成長に役立てるという。金融市場で金を回しても万年デフレの日本では、経済成長にはつながらない。政府が積極財政に転換し、率先して財政をふかして需要を作るのが先だ。

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                モズ 撮影:鳥好閑人さん


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蛙が鳴き始める [詩・俳句・エッセー]

 今日から二十四節気の立夏、もう夏だ。初候が「蛙が鳴き始める」となっている。


弄られて顔あおざめる蛙かな


昔からいじられキャラの青蛙


 子供のころ、蛙の尻にストローをさし、腹を膨らませて遊んだ記憶がある。悪いことをしたと悔やんでいる。


 「夏」の季節を表わす時候は下表のようになっている。二十四節気は半月毎、七十二候は5日毎に決められている。これらは四季の変化を美しい言葉で表した農事歴である。


 


四季

二十四節気

七十二候(注1)

旧暦

初夏

立夏 5月6日

蛙が鳴き始める

皐月

蚯蚓がはい出る

筍が生えてくる

小満 5月21日

蚕が桑を食べ始める

紅花が盛んに咲く

麦秋となる

仲夏

芒種 6月6日

蟷螂が生まれ出る

水無月

腐った草が蛍になる

梅の実が熟す

夏至 6月21日

夏枯草が枯れる

あやめの花が咲く

半夏が生える

晩夏

小暑 7月7日

温風至る

文月

蓮の花が咲き始める

鷹の幼鳥が飛び方を覚える

大暑 7月23日

桐の花が蕾をつける

土が湿って蒸し暑くなる

時に大雨が降る


             1七十二候の表現を文語から常用語に直した


コラムアベノミクス失敗の反省①


安倍政権のアベノミクスは金融、財政、成長戦略の3本の矢を放って2%のインフレ目標を達成し、デフレを脱却するはずであったが、全くの失敗であった。


アベノミクス失敗の原因の第一は、金融政策偏重である。黒田日銀総裁などのリフレ派が、強引な金融緩和により超低金利を継続すればデフレを脱却できると誤認したせいである。


結果、円ドルは一時131円を超える円安となり、国民を苦しめる悪いインフレが進行中である。


是正策は、財政政策、成長戦略とのバランスを取り、金利上昇を容認することである。国債金利負担増の心配は無用である。また、財政を吹かせば、金利上昇による景気へのマイナス効果は緩和できる。


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      タカサゴモズ 撮影:鳥好閑人さん


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牡丹花咲く [詩・俳句・エッセー]

穀雨は二十四節気のひとつで、4月20日から55日ころ。田畑の準備が整い、植物の成長を助ける雨がよく降るころである。
 七十二候の「牡丹花咲く」は51日~5日ころで、穀雨の末候にあたる。


ひと花の牡丹の庭のにぎはへり


 今年、庭の牡丹は1輪しか咲かなかったが、それだけに大輪で、庭の賑わいになった。


花びらの数かぞへたき牡丹かな


 大輪の牡丹を見て花びらの数を知りたくなった。散り際に数えてみたら237枚あった。


 


コラム 岸田首相の新しい資本主義


 岸田首相は、市場に任せればすべてがうまくいくという、新自由主義を脱却し「成長と分配の好循環」による「新しい資本主義」を実現すると宣言して首相の座に就いた。


ところが、国会で演説するたびに政策はトーンダウンして、救国日本の期待はしぼんでしまった。周りを財務官僚に固められて、PB黒字化目標からの決別ができないでいる。


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         アカモズ 撮影:鳥好閑人さん


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桜餅 [詩・俳句・エッセー]

 桜餅は、きれいな桜色で、良い香りのする、春の季節には欠かせないお菓子である。


関東風と関西風があって、原料も作り方も異なる。雛菓子としても喜ばれる桜餅は春の季語となっている。


菜園の準備完了桜餅


毎年春になると庭土を耕して、落葉土や化成肥料をすきこみ、植え付けの準備をする。ひと汗かいた後の桜餅は格別である。


結納の式の終わりや桜餅


結納はめでたさや希望に満ちた行事。滞りなく済ませた後は桜餅が似合う。


コラム 円安の是正


 円ドル相場が数日間に8%変動して129円となった。この円安は衰退日本を象徴する出来事である。
 政府が誤った貨幣観と緊縮脳を是正し、「強い日本を作る決意」を表明すれば円安は止まる。金融政策だけでは経済は回らない。いまこそ積極財政に転換する時だ。
 政府が店じまいしたら日本はますます衰退する。


 


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     キセキレイ 撮影:鳥好閑人さん



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雁北へ帰る [詩・俳句・エッセー]

七十二候の「雁北へ帰る」は410日から14日ころによく見られる「雁行」に由来する。何となく寂しい季語である。


雁北へ佐久高原の日は西へ


 長野県の佐久は高原野菜で有名だが、日没のまえに雁行に遭遇した様子を詠んだ句である。中七を妻恋村(群馬県)に変えても成立すると思う。 


雁北へ留学生は遠隔授業


 コロナ禍で来日できない留学生は遠隔で授業を受けている。そんな中で雁が北へ帰ってしまうのは何とも寂しいと感じる。つき過ぎだろうか。


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        オオルリ 撮影:鳥好閑人さん


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二十四節気の清明 [詩・俳句・エッセー]

 清明は二十四節気のひとつで、4月5日から19日ころ。「清浄明潔」の略で、すべてのものが清らかで生き生きしている季節である。


 清明の初侯が七十二候の「燕来る」、南の国から燕が渡ってくる頃となっている。


契約もなく軒を貸す初燕


 初燕が、農家の軒下に巣を作るため、せっせと泥を運ぶ光景を句に詠んでみた。


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               ヤマガラ 影:鳥好閑人さん


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二十四節気と七十二候 [詩・俳句・エッセー]

 季節の移ろいがはっきりしている日本では、「春」の季節を表わす時候は下表のようになっている。二十四節気は半月毎、七十二候は5日毎に決められていて、季節の変化を美しい言葉で表した農事歴である。 


四季

二十四節気

七十二候(注1)

旧暦

初春

立春 2月4日

春風氷を解く

如月

うぐいす鳴く

魚氷を出る

雨水 2月19日

土潤い起こる

霞初めてたなびく

草木芽吹き始める

仲春

啓蟄 3月6日

巣籠虫戸を開く

弥生

桃初めて咲く

菜虫蝶となる

春分 3月21日

雀初めて巣くう

桜初めて開く

雷声を発す

晩春

清明 4月5日

燕来る

卯月

雁北へ帰る

虹初めて現る

穀雨 4月20日

葦初めて生ず

霜やんで苗出る

牡丹花咲く


             1七十二候の表現を文語から常用語に直した


張出して川面に映える夕桜


 今、桜が満開で、まさに春爛漫である。近くの川の両岸にたくさんの桜があって、川面に向かって一斉に枝を伸ばしている。上記は、夕方の桜の華やぎを詠んだ句である。


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             ハシブトガラ 撮影:鳥好閑人さん



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開花宣言 [詩・俳句・エッセー]

 今年は320日に、気象庁から桜の開花宣言があった。靖国神社の標本の木に10輪開花したという。例年より4日早い開花となった。


気象庁開花宣言風光る


 漢字の多い俳句になったが、「風光る」の季語が立っているのではないかと自負している。



卒寿にて見納めとせむ桜かな


 花見は楽しい行事だが、年も年だし、これが最後の花見になるつもりで心ゆくまで楽しみたいと思っている。


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      コガラ 撮影:鳥好閑人さん



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桜貝の思い出 [詩・俳句・エッセー]

 桜貝は、桜の花びらのような美しい貝殻で、幸せを呼ぶ貝といわれている。冬から春にかけて多くの海岸に打ち寄せられるので、春の季語となっている。

 鎌倉の由比ガ浜は、桜貝が拾える名所の一つである。

桜貝遠い記憶を引き寄せり

引出の奥に見つけし桜貝

引出の宝の一つ桜貝

 引出の奥で見つけた桜貝を手にとって、だれとどこで拾ったか思い出そうとしてみた。青春時代の淡い恋心が懐かしい。

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                ヒガラ 撮影:鳥好閑人さん


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初蝶の飛来 [詩・俳句・エッセー]

 今年、2月26日に初蝶飛来の投稿をネットで見た。我が家の庭には、桜草、パンジー、水仙、クリスマスローズなどの花が咲いている。まだ蝶の姿を見ていないが、3月の中旬には蝶の舞が見られそうで楽しみだ。

句を詠めと小さき庭に初蝶来

 モンシロチョウが舞う姿を想像し、擬人化して、俳句を作らずにはいられない春の気分を表現してみた。

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        ガビチョウ 撮影:鳥好閑人さん


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啓蟄のころの花壇 [詩・俳句・エッセー]

二十四節季の一つ「啓蟄」は36日ころで、冬ごもりの地虫たちが穴から這い出して来る季節。ここで言う地虫とは、蟻、蛙、蜥蜴、蛇、蟇蛙などを指す。


ゆっくりと這い出す地虫春花壇


春、花壇で手入れをしていると、トカゲが巣穴から周囲を警戒しながら這い出して来た。春を実感した瞬間である。


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          ソウシチョウ 撮影:鳥好閑人さん


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大宰府の梅 [詩・俳句・エッセー]

 太宰府天満宮は、福岡県太宰府市にある神社で、菅原道真をまつる。道真没後の905年に建てられた。


道真が大宰府に左遷されて家を出るときに 、日ごろ親しんだ梅の木に別れを告げた次の歌が有名。「東風吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」


匂いが飛んでくるこの歌にちなんで、境内に植えられた梅の木を「飛梅」と呼んでいる。


ウメ.png


大宰府や主を恋うる梅の花


 数年前、ハウステンボスに行った折に、新幹線の出発時間を気にしながら、太宰府天満宮の梅に会いに行ったことが思い出される。


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                  ライチョウ 撮影:鳥好閑人さん


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河津桜 [詩・俳句・エッセー]

二十四節季の一つ「雨水」は2月19日ころで、雪よりも雨が多くなり草木が芽を出す季節。この季節で思い出すのは、河津桜である。今年の河津桜まつりは21日から2月28日まで。本稿が投稿される2月18日には、桜は、満開に近くなっていると思われる。
河津桜.png


うぐいすの初音告げたき人のあり


 「うぐいすの初音」は春の季語。まだ、うまくないうぐいすの声を聴いて、もう春なんだなと思った。


ちなみに「うぐいすの谷渡り」は春の季語、「老鶯」は夏の季語、チチッと鳴く「笹鳴き」は冬の季語となっている。


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                        ケリ 撮影:鳥好閑人さん


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建国記念の日 [詩・俳句・エッセー]

 2月11日は建国記念の日。「紀元節」と呼ばれた昔の祝日に由来している。「紀元節」は、初代天皇とされる神武天皇が即位した日で、紀元前660年の211日とされている。

 天地開闢神話によると、高天原に神々が降臨し、のちにイザナギとイザナミの二神が、日本列島を造り、最後にアマテラス、スサノオ、ツクヨミの三神が生まれた。

 
天孫降臨神話によると、天照大御神の孫であるニニギノミコトが、葦原の中つ国を統治するため、高天原(天井)から日向の高千穂峰(地上)にあまくだった(天孫降臨)。

 
神武東征伝説によると、日の御子たちが日向から船で東に進み、大和の国に侵入した。のち末弟の神武天皇が紀元前660年に橿原に都を定め即位した。



大和てふ建国神話朧の夜



 建国記念の日にちなんで、作句してみた。主題に取り合わせる季語として月朧、春霞などを考えたが、朧の夜に落ちついた。


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             アオバト 撮影:鳥好閑人さん

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